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詩集:CUT THE RAINBOW

TOUCH THE RAINBOW

作者: 歌川 詩季

 虹も白蛇も好き♡

 目にはたしかにうつるのに

 手で触れようとすれば指はすりぬける

 その橋の下をくぐれたとしても

 その橋の上を渡れはしない

 空に架かった弧を支えている(あし)

 どこかの地に生えているのをさがしても

 けっしてみつかりもしない

 だからこそ ひとは「架空」と呼ぶのだ


 どうにかして(うつつ)と呼ぼうにも

 触れれば散る花のごとし

 触れれば()ぜるシャボン玉のごとし

 それでも いくら無駄だと断ぜられようと

 手をのばしてしまうわれらがいる


 つかむことはかなわなくて

 指はすりぬけたとしても

 いくら目にうつろうと(うつつ)にないのだという

 失望だけは手に入れることが叶うのだから

 そして その失望を手に入れてはじめて

 われらは幻のさきにある

 (うつつ)をめざすことができるのだ


 失望のうちに歩みを進めよ

 あの虹の橋の上を渡ったさきではなく

 あの虹の橋の下をくぐったさきにある

 そこまで歩みを進めたあと ふりかえってはじめて

 われらはあらためて 目にうつった虹の橋を

「架空」として断ち切ることができるのだ

 CUT THE RAINBOW


 だからまずは

 叶わないと知りつつも手をのばせ

 TOUCH THE RAINBOW

 さいきん、見たっけ?

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― 新着の感想 ―
CUT THE RAINBOWってどんな感じなのかな??と想像してみました(*^。^*)
 きちんと体感することが、「今」を理解する第一歩。  足りぬものを足りぬとして。  ないものをないとして。  それを知ったからこそ、改めて求めることができるのかもしれませんね。  とりあえずなく…
虹はロマン溢れる存在ですよね。 そういえば最後に虹を見たのはいつだったかな…と思いました。
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