TOUCH THE RAINBOW
虹も白蛇も好き♡
目にはたしかにうつるのに
手で触れようとすれば指はすりぬける
その橋の下をくぐれたとしても
その橋の上を渡れはしない
空に架かった弧を支えている脚が
どこかの地に生えているのをさがしても
けっしてみつかりもしない
だからこそ ひとは「架空」と呼ぶのだ
どうにかして現と呼ぼうにも
触れれば散る花のごとし
触れれば爆ぜるシャボン玉のごとし
それでも いくら無駄だと断ぜられようと
手をのばしてしまうわれらがいる
つかむことはかなわなくて
指はすりぬけたとしても
いくら目にうつろうと現にないのだという
失望だけは手に入れることが叶うのだから
そして その失望を手に入れてはじめて
われらは幻のさきにある
現をめざすことができるのだ
失望のうちに歩みを進めよ
あの虹の橋の上を渡ったさきではなく
あの虹の橋の下をくぐったさきにある
そこまで歩みを進めたあと ふりかえってはじめて
われらはあらためて 目にうつった虹の橋を
「架空」として断ち切ることができるのだ
CUT THE RAINBOW
だからまずは
叶わないと知りつつも手をのばせ
TOUCH THE RAINBOW
さいきん、見たっけ?