第7話
街に戻ったルテンはいつも通り冒険者ギルドて討伐報酬をもらっていた。
「ウルフ6頭の討伐部位確認しました。ルテン君もうウルフを倒せるようになったんですね!すごいですね!」
「そんなことないです。ぼくなんて....」
「そんなこと言わないでください。あっ、ルテン君、討伐の実績が溜まってるから、依頼を達成すると冒険者ランクが2になりますよ。」
ルテンは正直、気が進まなかった。今まで依頼を受けてこなかったのは、自分が失敗したときに困る人がいることの責任がプレッシャーになり、怖くて受けれなかったのだ。
「ランク2になると討伐報酬の価格もあがるんだ.....」
「依頼やります!やらせてください!なにかいい依頼はありますか?」
お金に釣られるルテンなのであった。
「そうねぇー。ランク1の依頼なら、薬草採取なんてどうでしょうか?」
「ぼく薬草がどんなものか分からなくて。」
「じゃあ、ギルドの資料を貸してあげますよ?」
「でも、間違えたら....」
「大丈夫ですよ。こちらで選別しますから。」
「で、でもぼ...「早く行きましょうね!ルテンさん。」
顔を上げてギルドのお姉さんを見るとお姉さんの目は鋭くなり、額には青筋がでている。
「わ、わかりました。行ってきます。」
ルテンはお姉さんに脅されながら、薬草の資料をもらって薬草採取に向かうのであった。
薬草採取場所についたルテンは、薬草を探していた。
「ないなぁー。薬草なんてどこにもない。うわっ!」
薬草を探していたルテンは木の根っこに引っかかって転んでしまった
「いてててててて。」
すると目の前に大量の薬草が生えていた。
ルテンは資料と何度も見比べて間違いないことを確認して、大量の薬草を採取するのであった。
薬草を集め終わって、ギルドに戻ろうとしたその時
「キャーーーー」
女の子の声が聞こえた
どうせ自分には何もできないと逃げようと思っていたルテンだったが、逃げる勇気もないため、その場に突っ立っていると
「誰か!助けて!」
女の子の声がどんどん近づいてくる。
姿が見えると女の子が3匹のゴブリンに追われていた。
「助けてください!」
そう言って、ルテンの後ろに回り込んだ。
ルテンはこのままでは自分がやられてしまうと矢印反転をゴブリンに使った。
するとゴブリンは逆方向に走っていった。
女の子は
「あれ?どこかに行っちゃった。なんだか分からないけど、ありがとう!助かったわ。」
とお礼を言うのだった。
「あっ、大丈夫です。」
とルテンは街に戻ろうとする
「いやいや、こんなにかわいい子がお礼してるんだから、大丈夫とか心配する言葉かけたりとか色々あるでしょ!」
かわいいって自分で言わないんじゃって思って女の子を見たルテンだったが、人形のように目鼻立ちが整った本当にかわいい女の子だった。
途端に緊張してきたルテンは女の子を置いてダッシュで街に戻るのだった。