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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第参拾玖話-引導
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引導-22

 翌日、長四郎達は北条恒邸を訪ねた。


 ドンドンっ!!


 長四郎は大門を叩いて中にいる人間を呼び出す。


「何ですか! あなた達!!」使用人の女性が四人に声を掛ける。



「どうも、すいません。騒がしくしてしまって」と長四郎は心の籠ってない謝罪をする。


「で、何ですか?」


「実は」長四郎が目配せすると、明野巡査が令状を使用人に見せた。


「家宅捜索令状?」


「そう言う訳なんです。ご容赦ください」長四郎はにんまりとした笑顔で答える。


「少々お待ちください」

 使用人はそう言って、家の中に入っていく。


 そして、家の中から「ご主人様ぁ~」と素っ頓狂な声が聞こえる。


 しばらくしていると、秋谷が応対に出てきた。


「どういう了見で、家宅捜索なさるんですか?」


「葛城唯奈さんの捜索にちょっとね。後は、あんたの容疑で」と答えると長四郎が先陣を切って中に入っていく。


 それに続いて、燐達も続いて入る。


「ま、待てよ!」と長四郎達の前に立ちはだかる秋谷。


「何?」


「何じゃない! そんな女性は内には居ない!!」


「本当に?」


「本当だ!!」


「泉ちゃん」


「はい。お願いしまぁ~す!!」


 明野巡査がそう声を出すと待機していた鑑識捜査員と刑事達がぞろぞろと邸内に入って来る。


「許可した訳じゃないぞ!!」


「許可なんて必要ねぇよ」長四郎は本邸に勝手に入り込む。


「ま、待て!!!」


 大慌てで長四郎の後を追いかける秋谷。


 長四郎はどかどかと家の中を歩き、北条恒がいる居の間へとへと入る。


「なんだね?」と落ち着いた様子で長四郎に問うてくる北条。


「どうも、行方不明の人を探すのにご協力を」


「協力? 内に行方不明の人間なんておらんが。そうだろ? 秋谷」


 追いついた秋谷にそう尋ねると「はいっ」と答える。


「居るんですよ。失礼と」言い、庭に面する戸を開けると「鑑識さぁ~ん、そこのバラ園を調べてください」と指示を出す。


 現場を指揮する鑑識捜査員はサムズアップで返事をして、バラ園を掘るよう指示をする。


 鑑識捜査員が捜索にかかり始めるのを確認すると、長四郎は北条の方へ向き直して語り始めた。


「一応、言っておきますけど、ここに葛城唯奈さんがお勤めになっていた事は調べを通じて分かってますから。では、捜索を始めさせて頂きますよ。行こう」


 長四郎は燐達を引き連れて屋敷内の捜索を開始した。


 廊下の突き当りで長四郎は立ち止まり三人に声を掛ける。


「じゃ、二手に別れよう。俺とラモちゃんはこっちを」と右を指し、「泉ちゃん達はそっちを」と左側を指して二手に別れた。

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