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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第参拾漆話-試練
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試練-3

 し○○○る


 〇り


 ■ト■■シ


 〇〇リ○○○○○○


 ■


 以上の文字がパネルに書いてあった。


「これ、どういう意味ですか?」


 リリはパネルに書かれている意味を長四郎に尋ねる。


「いきなりは分かんないよ。それより、この状況、どうやって外に知らせるか、だ・・・・・・」


 長四郎はパネルをまじまじと見ながら、外との連絡手段について思案する。


「あのおっさん達、逃げることばっかりしか考えていない」燐はうんざりな感じで長四郎に言う。



 燐はこの難題をクリアする為には協力が必要だそう説得を試みたのだが、高橋、帝都はお前らがやれの姿勢で庵野は怯えて何もできない始末。そして、最後に残った寺田だけが「お手伝いします」という旨を示してくれ燐は引き連れてきた。


「どういう意味何でしょうか? これ」寺田は、パネルを見て眉をひそめる。


「どういう意味何でしょうね」長四郎は適当に返事をする。


「いや、ちゃんと考えないと出れないですから」リリは長四郎を注意する。


「そうなの?」


「そうだよ」燐は長四郎の尻に蹴りをポスっと入れる。


「痛っ。蹴る事ないじゃない。蹴る事は」


「分かっている文字はしるリトリか・・・・・・ リを抜いてシルトか。何を知ると何がなるんだろう?」燐は首を傾げる。


「知るとじゃないだろ。知るとじゃ」


「じゃあ、何だって言うの?」


「し、り、と、り」


「しりとりって。そんな安直な・・・・・・」


「安直かもだけど。知るとよりはマシじゃない? ねぇ?」


「そうかも」


「そうかもしれませんね」


 リリと寺田から賛同は得られた。


「じゃ、じゃあ、仮にしりとりだとしても意味、分かるの?」


「そんなすぐには分かる訳ないじゃない」


「ダメじゃん」


「何でも、ダメ、ダメって酷いねぇ」


「二人共、言い合いしてないで考えますよ。しりとりの中身について」


 リリにそう言われた二人は「はぁ~い」と声を揃えて、返事をする。


 それから、30分。各々中に入る言葉を考える。


 その間に長四郎は一人、外部との連絡手段について考え、相も変わらず圏外のスマホなので内線を使おうか。


 そう思い、長四郎はフロアを考えるふりをしながら、散策し始める。


「ねぇ、何を探しているの?」燐が遂に聞いてきた。


「内線」


「内線!? あんた、やっぱ考えてなかったじゃん!!」


「あ、やばっ!!!」


「やばっ!! って。考えなさいよ。スマホも使えないんだからぁ~」


「スマホって。そうやって、すぐに文明の利器ぃ~ を使おうとするんだから。ダメじゃない」


「ダメなのはどっちよ。ちゃんと、考えてないんだから」


「分かりました。分かりました。考えます、考えたら良いんでしょう?」


「そうよ。考えなさいよ」


「へいへい」


 長四郎は参ったなぁ~ みたいな感じで、パネルの前にドカッと座る。


「し始めるとか?」燐が最初の言葉をボソッと呟く。


「却下。最初は、しおおせる。るだから、るりだろうな。リが頭で最後の文字がしだから、リトマス紙だろうな。だが、次が分からない。思いもあたる言葉が思いつかない」


「そこまで分かってるのに?」


「さすがは探偵さん。もうそこまで分かっているとは」感嘆の声を上げる寺田に釣られて、我先に逃げようとする大人たちが近寄ってきた。


「シーリングプライスじゃないか?」そう高橋が発言した。


「シーリングプライス?」燐は聞き返す。


「法令内で定められた賃金や物価、家賃などの最高限度額を意味する言葉なんだよ」と解説してくれる高橋に「どうも」と礼を述べる燐。


「じゃあ、最後の言葉は、御酢の酢だな」


“コングラチュレーション!! クリアです!!! では、ご褒美に外への連絡が取れるようにジャマーを解除しました。制限時間5分ではありますがどうぞ、お好きにおかけください”


「やっと、解禁か」


 長四郎は早速、電話をかけ始めた。その相手は・・・・・・

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