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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第参拾漆話-試練
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試練-2

「何がゲームよ。趣味の悪い」燐はそう言って、マスクを取ろうとするが長四郎はそれを止める。


「外すのはエレベーターに乗ってからだ」


「ダメだ!! 一階に行かない!!」


 エレベーターの方から情けない男性の声がした。


「行こう」


 燐とリリを引き連れて、エレベーターの方に行くと長四郎が助けた3人とあともう1人の人間が居た。


「降りる前に、ちょっと良いですか?」


 長四郎は4人をエレベーターから出すと「ここに居る人間の素性を知っておきたいと思いまして」と前置き長四郎は自己紹介を始める。


「俺は熱海長四郎と申します。私立探偵してます。んで、こちらが」


「助手の羅猛燐です」


「その友達の海部リリです」と自己紹介をする。


「私は、和光貿易で社長を努めております高橋 武臣(たかはし たけおみ)と申します」


「私はエステを経営している帝都 境江(ていと さかえ)です」


「僕は、庵野 秀雄(あんの ひでお)と言います。株式会社ケラーに勤務しております」


「で、貴方は?」最後の一人に声を掛ける長四郎。


「あ、私はここのスタッフを務めております。寺田(てらだ)と申します」と全員の自己紹介が終わった。


「では、エレベーターに乗りましょう」

 長四郎はそう言って、いの一番にエレベーターに乗り込む。


「さ、どうぞ。どうぞ」


 長四郎に手招きされるまま、その場に居た6人はエレベーターに乗り込む。


「じゃ、次の階に参りまぁ~す」

 長四郎は閉じるボタンを押し、エレベーターは下の階へと降りていく。


 80階に到着した。


「降りますよ」

 長四郎に促されるまま、6人も続いて降りる。そして、長四郎が防毒マスクを脱ぎ、6人もマスクを脱ぐ。


“ようこそ。第一の試練を乗り越え生き残った皆様”とアナウンスが流れる。


「何が、生き残った皆様よ! ふざけんじゃないわよ!!」燐は怒鳴りつける。。


“そう、怒らないでください。折角の美貌が台無しですよ”


「そ、そんな事言っても騙されないわよ!!」


「はぁ~」とため息をついてから長四郎は「どうせ、ゲームとかさせるんだろ? 早くしろよ」と長四郎がそう告げる。


“さすがは探偵! では、第二の試練はこれだ!!”


 ライトが点灯し、パネルが照らされる。


「何ですか? これ」庵野が言うと“謎解きゲーム〇、■に当てはまる言葉を答えてください。制限時間は一時間。では、スタート!!”とそこでアナウンスが終了した。


「謎解きゲームって・・・・・・」頭を抱える高橋に対して落ち着いた様子の帝都は「どうしますか?」と全員にお伺いを立てる。


「どうしますか? って。謎解きしないとビルから出られないんでしょう。やるしかないでしょう」寺田がそう言うと庵野は「そうですね」と寺田に賛同する。


「でも、なんであんたが探偵って分かったんだろう?」


「その答えは簡単。盗聴だ」燐の疑問に答える長四郎。


「盗聴?」


「そして、防犯カメラ映像で、俺たちの動きを監視しているんだよ」


「え、じゃあカメラに隠れて何かをしなきゃ!」


「リリちゃん。犯人に聞かれてるよ」


「え? あ、やばっ!!」


 リリは大慌てで、口を塞ぐ。


“すいません。そんな長話をしていて宜しいのでしょうか? 一時間以内にクリアしないと抜け出せませんよ。ああ、非常階段は使えないようにしてますので、悪しからず”


 アナウンスが終了したと同時に庵野が非常階段の入り口に駆け寄りドアを開けようとするが開かない。


「ダメです! 開きません」


「開かないでしょうね。多分、ここの制御系統もジャックされているんだろう」


「そ、そんなぁ~」庵野は再び情けない声を出す。


「そんなでも、こんなでも、やるしかないでしょう」


 長四郎はパネルに近づいて書かれている内容に目を通し始める。

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