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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第参拾弐話-隠密
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隠密-15

「さ、おいで」

 男は空いていたソファー席の真ん中に座り、燐と明野巡査に両隣に座るよう促す。

 だが、燐と明野巡査は座ることはしなかった。

「どうして、座らないの?」男が聞くと「黙れ、シャブ中が!」燐はそう言って、テーブルに置いてあったコップを取り中に入ってた物を男に掛けた。

「うわっ! 何すんだよ!!」男から微かにウィスキーの匂いがする。

「シャブ中が喋んな!」

「シャブ中? 何のこと?」

 男が白を切ると、「しぃらばぁくれんない!!!」燐はそう言って男が立ち上がれないように肩を足で押さえつける。だが、その日、燐はミニスカートを履いていた。そのおかげで男には燐のパンティが見えていた。

 ラッキースケベだ。男はそう思っていると、店員がこちらに気づきラリッた客達を躱しながら燐達が居るテーブル席へと来た。

「どうされましたか?」紳士を装った男性店員が尋ねると「あ? てめぇがここの元締めか? うぁん?」可愛い顔から似つかわしくない言葉を吐く燐。

「燐ちゃん・・・・・・」明野巡査は、あまりにもな応対をする燐にそこまでしなくても的な顔で止めようとする。

「元締め? 何のことでしょうか? それよりも、警察呼びましょうか?」

「警察呼べるんだ。じゃ、呼べば」と強気な燐。

「店員さん」男は首を横に振って、そんな事しなくて良いという意思表示をする。

「てめぇは黙ってろ!」燐は男の肩を強く踏みつけ「さ、警察。呼んでもらおうじゃない」と店員に言いつけた。

「少々お待ちください」

 店員は燐に一瞥すると、カウンター置くにある事務所へ姿を消した。

 一分も絶たないうちにオラオラ系のお兄さん達が事務所から出てきた。

「さぁ、お出でなすった」

「燐ちゃん!」明野巡査はカバンから警棒を取り出して警察手帳を男達に提示した。

「警察?」

「よりにもよって厄介なモン連れて来やがったなぁ!!」

 オラオラ系達からしっ責される男は「す、すいません」と今にも泣きそうな声を出しながら謝罪する。

「あんたは、よくやった。行きな!」燐は男の肩から足を外し逃げるように促した。

「てめぇ、何者だ?」

「名探偵」と燐は質問に答えた。

「探偵?」

「なんで?」

「さぁ?」

 男達に困惑の言葉が次々と出てくる。

「燐ちゃんはここから逃げて、応援を」

「泉ちゃんは知らないんだっけ? 私、こういうの馴れっこだから」

 燐は指をポキポキ鳴らして準備体操し始める。

「ふざけてんじゃねぇぞ」オラオラ1が燐達目掛けて、グラスを投げつける。

 燐はそれを華麗に避けると「はいっ! 正当防衛!!」逃げた男が座ってソファーを踏み台にしてジャンプからの綺麗な飛び蹴りを浴びせた。

 オラオラ1がそれに伸され、男達は少し動揺するがオラオラ2の「やれぇ!」の号令と共に燐達に襲い掛かる。

「燐、行きまぁ~す!」

 燐はオラオラ3が繰り出す警棒を白刃取りして奪い取りながら蹴飛ばし、奪った警棒を突っこんでくるオラオラ4の眉間目掛けて投げつけオラオラ4はダウンする。

 明野巡査はオラオラ5,6の連携した攻撃を躱すので精一杯であった。

 そんな明野巡査を見た燐は助けに行こうとするが、バタフライナイフを持ったオラオラ2が立ちはだかる。

「ちょっと、邪魔」

「それは、こっちの台詞だ!」バタフライナイフを突き立て燐を刺し殺そうとするが燐は余裕な感じでそれを躱していく。そして、運よくダーツ台の前まで来た燐はダーツ台に刺さっていた矢を抜きバタフライナイフを持つ右手目掛けて投げた。

「ぎゃっ!」オラオラ2は右手首から血を流しながら、膝から崩れ落ちたその瞬間、燐の放った回し蹴りが顔にめり込む。

 オラオラ2の最後に映ったのは、燐のパンティーであった。

「泉ちゃん!」燐が投げたダーツの矢をオラオラ5の手首に刺さり、明野巡査はその隙にオラオラ6の鳩尾に警棒を叩き込んだ。

「グゲッ!」オラオラ6は嘔吐して倒れた。

「死ねや!!」

 姿を隠していたオラオラ7が姿を出すと同時に、燐に銃を発砲した。

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