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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第弐拾玖話-行方
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行方-7

 長四郎と絢巡査長の二人は池袋駅周辺を周回し、収穫もなかったので帰ろうとしていた。

 そんな時に事は起きた。

 明野巡査から一本の電話が掛かってきた。

「Hello」長四郎はそう言いながら、電話に出る。

「探偵さん。今どこですか?」

「池袋だお」

「じゃあ、近いですね」

 何が近いんだ? そう思いながら長四郎は明野巡査の話に耳を傾ける。

「どっか行けば良いの?」

「はい、そうです。池袋のどこに居ますか?」

「駅の近くだけど」

「ええと、駅からだと遠いんだっけ?」

 同僚の遊原巡査に質問するのが聞こえ「徒歩五分の場所だよ」という回答までもが聞こえてくる。

「徒歩五分の場所ね。そこってマンション?」

「そうです。なんで、分かったんですか?」

「それは秘密。住所教えて」

 明野巡査に言われた住所を地図アプリに打ち込み、場所を特定した長四郎。

「ありがとう。行ってみるわ」

「私達もすぐに合流するので、お願いします」

「はいよぉ~」

 そこで通話を切った長四郎に絢巡査長は「何かあったんですか?」と尋ねてきた。

「さぁ? 取り敢えず指定された場所に行こう」

 こうして、明野巡査に言われたマンションへと向かう長四郎と絢巡査長。

 三十分後、明野巡査と遊原巡査が現着し四人はマンション内へと入る。

 セキュリティのしっかりしたマンションであったので、刑事三人は警察手帳を一階に在中するコンシェルジュに提示しマンション内へと入ることを許された。

 目的の人物はマンションの最上階に住んでいるので、エレベーターに乗り最上階に上がる。エレベーターを降りてすぐ左隣の部屋が目的の人物が居住する部屋であった。

 そして、遊原巡査がインターホンのボタンを押した。

 ピンポーン!

 静まり返った廊下にインターホンの音が鳴り響く。二、三分経った後に「はい」と気だるそうな男の声がインターホンのスピーカーから聞こえてきた。

「どうも、警視庁です」遊原巡査がインターホンのカメラに警察手帳を映す。

「警察が何か用ですか?」男は応対したくないといった態度を取る。

「何か用があるから来たんですよ。お話できませんかね?」

 遊原巡査がそう言うと、大きな舌打ちが聞こえてから「少々お待ちください」と言ってガチャ切りされた。

 その場に居た全員が嫌な奴だなと思う。

 ドアが開き、中から都市伝説系Tiktokerの佐野 政樹(さの まさき)が出てきた。

「何ですか?」

「この動画、貴方が作ってますよね?」

 遊原巡査は佐野が作った女性誘拐事件を扱った動画を再生しながら質問した。

「そうですけど。それが何か?」

「この動画について詳しくお話を聞かせて貰えませんか?」

「お断りします。今、動画の編集作業で忙しいんですよ」

 佐野はそれだけ言ってドアを閉めようとする。が、長四郎がドアを押さえて「こっちもね。暇で来てる訳じゃないんですよ。動画でお話している事、聞かせてもらえませんかね?」珍しくドスの効いた声で言うと、「わ、分かりましたよ。ここじゃなんで」佐野は四人を部屋の中に招き入れた。

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