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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第弐拾肆話-議員
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議員-24

 前田望議員の襲撃は長四郎達のおかげで未然に防がれた。

 そして、逮捕された塚川は西天光の殺人を認め、他の議員秘書襲撃も認めた。

 だが、小岩は姿をくらましたままであった。

 長四郎が捕まえた男は小岩に雇われたとだけ供述するだけで、事件の真相に辿りつけないままであった。

 そんな中でも世間は、西が行っていた政治家への脅迫事件のニュースで持ち切りであった。

 議員秘書襲撃なんて言うのは過去のものというような扱いで、事件の真相は世間に公表されないかもしれない状況であった。

 長四郎は姿をくらました小岩を追うわけでもなく、普段の日常生活を送っていた。

「今日も依頼なしか・・・・・・・」

 熱海探偵事務所のサイトの依頼ページを見ると、依頼は何一つ入って居なかった。

「依頼なしの隙に、行方不明の小岩を探さないと」

「関係ないね。警察が探すだろうしな。それに、逮捕された塚川がほとんど自供しているんでしょ?」

「世の中を変えるために、議員秘書を襲っていたって話。本気で信じているの?」

「信じてる」

「呆れた。六芒星の意味とかあるんじゃないの?」

「俺に聞かれても困る。それも警察が調べるだろうし」

 長四郎は俺の知った事かといった様子でスマホのネットニュースを見る。

「小岩は今頃、何してるのかな?」

「何を何してるんじゃない? それより塚川はトカゲのしっぽ切りにあったようにしか見えないけどな」

「え? トカゲのしっぽ切りって事は、何かの組織が絡んでるって言いたいの?」

「どうだろうねぇ〜 六芒星の意味はそう言うところにあったりして。なんてな」

「にしても、今回は、心スッキリしない事件だったなぁ~」

「心スッキリする事件なんてないぞ。良いか、事件ってのは必ず誰かの心に深い傷を残すものなの。それを忘れるなよ」

 珍しく真剣な表情で言う長四郎に燐は「分かった」と素直に返事する。

「分かれば、宜しい」

 長四郎はそう言って、再びスマホに目を落とす。

 その頃、横浜の某所に小岩の姿があった。

「はい。塚川は命令通り自首させました。はい、はい」

 今時、あまり使用されない電話ボックス内に置かれた公衆電話から謎の人物と連絡する小岩。

 小岩は電話をしながら、周囲の状況を確認する。理由は、自分を狙う追っ手が居ないかを確かめる為であった。

 小岩が言う追っ手とは、警視庁公安部である。

「分かりました。では、一週間後にGの3で落ち合うという事で」

 そこで、受話器を置いた小岩は人混みに消えていくのだった。


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