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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第弐拾参話-会長
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会長-12

 一川警部と絢巡査長の二人は埼玉県警本部へと来ていた。

「一川さん。結局、誰が揉み消しさせたのか、分からないままでしたね」

「まぁ、正直に私が指示ましたって、言う奴は居らんでしょ」

「それもそうですけどね」

 二人が談笑していると、目の前から身に覚えのある人間が歩いてきた。

 そのまま、すれ違うと身に覚えのある人間は県警本部長室がある場所へと向かって行った。

「一川さん」

「あれ、変駄世高校の校長やったね」

「はい。それに県警本部長と繋がりがある可能性は高そうですね」

「ありそうやね。今の県警本部長って事は・・・・・・」

 一川警部は光り輝く頭をペチペチと叩いて思案し、口を開いた。

「警視庁の生活安全部部長と大学の同期やったかないかなぁ~」

「一川さんって、見かけによらず人事とかに詳しいんですね」

「まぁ、嫁さんの受け入れなんやけどね」

「あの奥さんですね」

 一川警部の奥さんについて知りたい方は、第拾弐話-監禁、第拾参話-過去を読んで見てね。

「ま、あん人はそういうのが好きだから」

「それで、生活安全部部長を突っつきますか?」

「いや、それは後で良かばい。それよっか、犯人に有無を言わさない証拠を捜さんと」

「はい!」

 一川警部と絢巡査長は、警視庁へと戻るのだった。

 長四郎は燐と別れて一人、別行動を取っていた。

 彼は今、蔵寺類児を尾行していた。長四郎は最初に彼に会った時から、何か直感的な物で怪しいと感じていた。

 そして、尾行されている蔵寺は今、自動車教習所で自動車免許取得の為の教習を受講していた。

 長四郎は自動車教習所の中に入る訳に行かないので、上手いこと対象を観察できる位置で蔵寺の教習を眺めていた。

「寒っ!」

 春先とはいえ、日が暮れるとやはり寒くなる。少し身震いしていると頬に熱い物が触れる。

「熱っ!!」

 振り向くと、燐が熱い缶コーヒーを持って立っていた。

「一人で何してるの?」

「調査」

「調査ねぇ~ 野郎の?」

 燐はそう言いながら、蔵寺が運転する教習車を指さす。

「That’s Right.(その通り)」

「で、尾行したら犯人が分かるの?」

「う~ん。犯人の目的が満たされるって事じゃないかな?」

「犯人の目的? それって、一年前の事件の復讐殺人って事?」

「そう」長四郎は頷く。

「だとしたら、犯人は私に話し掛けてきた栗手って子が怪しいと思う。そら、家族を殺されて復讐しようとするのは普通だわな」

「でしょ。早速、彼の身辺を洗おうよ」

「いや、それは後で結構。それよりも第二、第三の事件を起こさせないようにさせないといけないからな」

「それはそうだけど・・・・・・」

 それと今の尾行と何の繋がりがあるのか、燐には分からないままだった。

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