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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第弐拾壱話-海外
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海外-15

 デモンはミシェルから呼び出され、ショッピングセンターのPIER 39を訪れた。

 ここは、サンフランシスコの観光名所の一つでもある。

 昼間は観光客で賑わっているが、今は夜の八時。

 店もほとんど閉まり、昼間の喧騒はウソのようであった。

 そして、デモンはアルカトラズ島やゴールデンゲートブリッジが見える海岸沿いの道路でミシェルが来るのを待つ。

 冬の海は寒い。デモンはホットコーヒーでも買って来ればよかったそう思っていると、ミシェルが姿を現した。

 日本へ帰ったはずの日本人二人を引き連れて。

「やぁ、ミシェル」

 デモンは日本人二人に合わせてというより、英語がチンプンカンプンな長四郎に合わせて日本語で話しかける。

 ミシェルは何も答えず、デモンを睨み付ける。

「よぉ、デモン。何でこいつらが居るんだ? みたいな顔するなぁ~」

 長四郎がそう話しかけると、デモンは「それはそうだろ。てっきり、日本に帰ったと思っていたんだから」と答えた。

「それはそうだよな。悪い。悪い」

「それで、俺を呼び出した理由を聞こうか」デモンは本題に入る。

「あんたが、アマンダを殺したからよ」

 ミシェルはきっぱりと言う。

「ミシェル。悪い冗談はよしてくれ」真剣な眼差しでミシェルに告げる。

「そうだよ。ミシェル。彼は殺していない」

「どういう事?」

 ミシェルにそう聞かれた長四郎は「さっき言った通りだ。彼は、アマンダさんを殺していない」と答える。

「そうだ。長四郎の言う通りだ。なんで、俺がアマンダを殺す必要がある?」

「それは、デモン。あなたが組織の人間だから」

 デモンは眉をピクリと動かすだけで、何も答えない。

「ミシェルさん。ストレートすぎ」

「そんな事ないわよ」

 燐にたしなめられ、反論するミシェル。

「なんで、俺が組織の人間何だと思ったんだよ。そこを教えてくれよ」

「それは、私達の動きが読まれ過ぎているから」

「前にも言っただろ。組織の情報網は凄いんだって」

「デモンの言う通りだ。奴らの情報網は凄いんだよ。組織を舐めるなよ。ミシェル」

 長四郎は一人うんうんと頷き、ミシェルを説得する。

「長四郎。あなたがそんな人間だと思わなかった」

 ミシェルも当初の打ち合わせでは、長四郎もここでミシェルに乗っかりデモンを追い詰める手はずだった。

 それが長四郎も燐もデモンに話を合わせるだけで、想定通りの事は運ばずミシェルはイライラしていた。

「デモンさん。私達、組織の情報網は凄いって事だったんで、隠密で行動していたんです」

 燐がそう言うと、デモンは興味深そうな顔をする。

「結果は?」

「それはぁ~」

 デモンに問われた燐は長四郎を見る。

「それは、じ・か・い」と答える長四郎。

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