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探偵は女子高生と共にやって来る。(感謝150,000PV達成)  作者: 飛鳥 進
第弐拾壱話-海外
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海外-14

 デモンはリイルの取り調べを行っていた。

「お前が殺したんだろ?」

 長時間の取り調べで疲れ切ったリイルに尋問する。

「何度も言わせないで。私じゃない」

「まぁ、証拠は揃っているし。起訴されるのも時間の問題だ」

「その心配はない。私には心強い仲間がいるから」

「ミシェルか」

「彼女を知っているの?」

「よく知っている。でもな、彼女は役に立たない。希望的な観測は捨てることだな」

 そう言うデモンを睨み付けるリイルだった。

 一方、長四郎達は警察署近くのコーヒーショップでこれからの作戦会議をしていた。

「で、容疑者筆頭候補のデモンに気づかれないように、どうやって組織の人間を逮捕できたわけ?」

「それはねぇ~」

 長四郎はニヤニヤしながら、答え始める。

 ミシェルが廃工場に入った後、長四郎はデモンに連絡したのではなくFBIに連絡した。

 勿論のこと、長四郎とミシェル共通の知人のツテを頼って連絡したのだ。

 そして、廃工場内に入りミシェルの窮地を救う為に、廃工場の電源を落として敵をパニック状態に陥らせ、ミシェルを助けることができ自称幹部の男を捕まえることができた。

「という事だ」

「そんな事がねぇ~ てか、共通の知り合いって日本人なの?」

 燐のその問いに、長四郎は咳ばらいをし誤魔化す。

「燐の言う通り、日本人よ。そんな事より、どうしてここに来る途中にそれを教えてくれないの?」

「それはぁ~ 言うのが面倒くさかったから」

 長四郎がそう言うと同時に燐が長四郎の頭を思い切り叩いた。

「痛って!!」

 二人のこんなやり取りを見て、ミシェルの表情に笑顔が戻る。

「貴方達、相変わらずね。日本で会った時と変わってない」

「変わるわけないでしょ。この不登校高校生は」

 長四郎のその余計な一言に燐は再度、頭を叩く。

「燐。そのバカの言う事は気にしないで。どうやって、リイルの無実を証明するか。考えましょ」

「あ、はい。でも、どうやってデモンが組織の人間だって暴くかですよね」

「あの裏切り者は許しておけない。奴の化けの皮を剥がしてやるからには手段は選ばない」

「その言い方だと、力で何でも解決するみたいだぞ。ミシェル」

「そうでもしなきゃ、あいつの正体は掴めないでしょ」

「ミシェルさんよぉ~ トラップを仕掛けるんだよ」

「トラップ? 例えば?」

 燐にそう聞かれた長四郎は苦悶の表情を浮かべる。

「燐、これは聞いても無駄なようね」

「そうですね」

 女性二人が呆れていると、長四郎はガックリと肩を落とすのだった。

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