表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
345/758

展示-23

 亀津が館長の坂本を殺害するに至ったのか。

 それは、3ヶ月前に話は遡る。

 いつも通り、博物館へ来た亀津は日本刀の展示コーナーへと見学しに来たのだが、そこであることに気づいた。

 展示物の刀が模造刀に変わっていることに。

 当然、職員にその事実を報告したのだが、取り合ってくれなかった。

 まるで、触れられたくないような感じの扱いであった。

 そんな中、1人だけ亀津の言うことに向き合ってくれるものが居た。それが、佃みのりであった。

 みのりは親身になって亀津の話を聞き入れると共に、博物館の展示品が模造品にすり替えられているのか調査を始めた。その結論は、すぐに出た。

 博物館の展示品の4割が、模造品へとすり替えられていた。

 当然、この事を同僚や上司に報告したのだが、相手にされなかった。

 そんな話を聞かされた亀津は怒りに震えた。

 告発も考えたのだが、坂本はマスコミとも太いパイプがある為、握り潰されるかもしれない。

 みのりが苦悩していると、亀津から提案を受けた。

「倉庫に保管されている刀を見せて欲しい」と。

 そして、みのりは亀津を倉庫へ案内した。

 そこで、亀津は保管されている日本刀を見始め、花虎に目を付けた。

 亀津はみのりに坂本殺害計画を打ち明けた。

 坂本が帰宅の際に襲撃する計画を。

 みのりはその計画を却下し、防犯カメラに細工をして被害者をおびき出したところを殺害する計画を提案した。

 亀津はその計画に乗ることにした。みのりが事件当夜、坂本を呼び出し油断している所を亀津が坂本を切り殺す段取りになった。

 こうして、計画は実行されたのだ。

「というのが、2人から聞き出した供述です」

 絢巡査長から説明を受ける長四郎と燐。

「そうだったんですか」燐はそう言ってコーヒーを飲む。

 納得する燐に対して、長四郎は腑に落ちない顔をしていた。

「長さん、気になりますか?」

「そう言う絢ちゃんも気になるでしょ」

「はい」

 そんな2人の会話を聞いていた燐は理解できずにいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ