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第19話 同期+弟オフコラボ配信②

『はいは~い! 私から答える!』


 そう言いながら勢いよく挙手したのはミケさんだ。

 ミケさんに関してはVtuberになろうと思ったきっかけも聞いているから、そんなミケさんなら俺とどういう配信するのか気になる。


 ただ、真剣に答えてくれるのかは謎である。


『私はねぇ、ASMR配信したい!!!』


 ミケさんは俺とASMR配信をしたいらしい。

 いやいや、無理だろう。男の俺のASMRなんて需要皆無だろ!

 耳元で囁くやつだよね?

 恥ずかしいし、絶対に誰も求めてないって。


『お、それいいね! 私も2人のASMRコラボ配信聞きたいかも!』


『私は毎日、それ聞きながら寝ます』


 なんか他の2人も乗り気なんだけど。

 絶対需要ないって。


 俺はチャット欄をチラッと覗く。


【チャット欄】

:神企画やんけ!

:毎晩聞く!

:両耳が天国だなこれは

:今日やってくれませんか?

:↑それな、待ちきれん


(はぁ~? なんで視聴者のみんなまで乗り気なんだよ)


 どういうわけか視聴者まで俺とミケさんのASMRを望んでいるようだった。

 実は意外と需要がある……のか?

 たしかにバーチャライブの社長も俺の声を褒めてくれてたな。


 恥ずかしいけど、需要があるのなら視聴者たちのためにもやるべき、だよな。


『レオくん、やってくれる?』


 ミケさんは満面の笑みでそう聞いてくる。


『恥ずかしいけど、ミケさんと一緒ならまあ……いいですよ……』


『やった!』


 俺は渋々許可した。


『意外だね。レオくんは嫌がるかと思ってた』


 驚きの表情でウサ姉は見つめてきた。


『恥ずかしいから本当は嫌だけど、視聴者のみんなも見たがってるみたいだし……』


『お、視聴者のことを考えられてるのは配信者として良いね』


『そう? あ、ありがとう』


 ウサ姉に褒められたことでこの選択で良かったんだと安堵した。


『それじゃあ、次は私がいってもいい?』


『はい、どうぞ!』


 次は花が手を挙げた。

 そして、ウサ姉は相変わらずテレビ番組のMCみたいになっている。

 進行役がいてくれると出演している側はかなり楽だ。


『私は、レオくんを全身コーディネートしたい! そして、配信終わったら個人的にレオくんだけのファッションショーを……』


『『それずるい!』』


 花の案に2人は羨ましそうに声を上げた。

 多分、企画のことじゃなくて個人的にファッションショーをさせることに対してだろうな。


 この企画自体は俺としても嬉しい企画かも。

 ファッションについては学んでいきたいと考えていたから好都合だ。


『その配信はやってみたいかも』


『『えっ?』』

『やった!』


 俺が肯定的な反応を示すと、ウサ姉とミケさんはぽかん、と口を開いたままになった。それとは対照的に花はガッツポーズをしている。


『ファッションについては学びたいと思ってたから』


『レオくんがそう言うなら仕方ないか~』

『ぐぬぬ……』


 2人は悔しそうな表情をしながら花を睨みつけていたが、花はふふん、とドヤ顔で胸を張っていた。


『じゃあ最後はウサ姉だよ』


 いつまで経っても次に進まなさそうだったので、ウサ姉の代わりに俺が進行役になった。


 ウサ姉は1度深呼吸をしてから答える。


『私は、レオくんを褒めるだけの配信がしたい!!!』


『何言ってるのウサ姉!』


 ついにウサ姉が壊れてしまったらしい。

 俺のことを褒めるだけの配信? 俺だけが大ダメージを負う配信じゃねえか!

 さすがに他の2人が異議を唱えてくれるだろう、と思って2人に視線を向けると、2人共、「その手があったか!」と何故か悔しそうな表情をしている。


 マジでなんでだよ。


『他2人の希望は許可して姉である私の希望だけ断るなんて、そんな酷いことしないよねぇ~?』


 ウサ姉の目が笑っていない。

 なにこれ怖いんですけど。「断ったらどうなるか分かるよね?」と言いたげな表情で圧をかけてくる。


 まあ、ミケさんと花の提案は許可しちゃったからなぁ。

 ウサ姉だけ断るのは確かに酷いか。


『わ、わかりました。やります』


 断ることは出来ないと悟り、渋々許可した。


『よし! さすがレオくん! レオくんなら許可してくれると思ってたよ~!』


『『こっわ』』


『何か言った? 2人とも』


『『イエ、ナニモイッテマセン』』


 ウサ姉は2人に対しても圧をかけていた。

 ウサ姉たちの中での序列の様なものがうっすらと見えてしまったような気がした。




 その後も俺たちはいくつかの質問に答え、4人でのコラボ配信は幕を閉じた。



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― 新着の感想 ―
 Xで見付け、気になったので読ませていただきました。 Xではエメルナと名乗っています。 良ければ私のも読んでいただけると嬉しいです。  それで失礼ながら……私個人の感想ですが。  まず主人公が薄過ぎ…
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