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イリュージョンライト~伝説覚醒~ヤンキー女子高生の下僕は〇〇になりました  作者: 麗玲
第2章 ヤンキー女子高生の下僕はNEO麗のメンバーにさせられました
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15対100の喧嘩(1)助っ人の実力

「流麗! お前等は一旦円陣の中で休んどけ! 二分で環達と交代だ!」


 麗衣は練習で使うようなタイムウオッチを流麗に渡すと、麗の六人と環先輩達助っ人四人の合計十人で俺達NEO麗の五人を守る様にして囲んだ。


「うっ……うん! 分かった!」


 敵の大将格と思われる朝来名や足振達が居る前方に向かって麗のメンバー、麗衣、勝子、恵、香織、吾妻君が居て、背後を守る側に助っ人のメンバー、環先輩、音夢先輩、玖珠薇、美鈴先生、そして人数を合わせる為、麗からヌンチャクの使い手である静江が加わった。


「構うな! テメーラやっちまえ!」


 足振の号令で敵は襲い掛かって来た。


 十対百なので圧倒的に不利だが、百人が同時に襲い掛かれる訳ではない。


 だから十人でも適度な間隔で陣形を組めば背後も取られない。


 それは相手に突破されなければの話ではあるが、一人一人の実力が半端では無いのでスタミナさえ続けば容易く陣形を崩される事も無いだろう。


「せいっ!」


 環先輩は前蹴りで目の前の敵を思いっ切り蹴り飛ばすと、二人目の男が掴みかかって来た。


 すると、足を刈り取る様なカーフキックで足を払い、敵を地面に転ばせた。


「舐めんなよ!」


 三人目の男が大きく振りかぶって打ってきたパンチを日本拳法の上受けで力強く弾き飛ばし、脇腹をがら空きにさせるとすかさずミドルキックを打ち、敵は悶絶して蹲った。


「捕まえたぜ!」


 美鈴先生は右手首を捕まれ、引っ張られていた。


 男子が全力で引っ張れば逃げる事が出来ないと思われたが、美鈴先生は肘を脇腹につけて五本指を広げた。


 これは少林寺拳法の「鈎手」と呼ばれる基本的な守り方らしく、こうする事によって自分の体勢は充実し、逆に相手は力をだしづらくなるらしいが、体格で上回る敵の方が前傾姿勢に身体が流れている事に驚いた。


「女性の事、もっと優しく扱わないとモテないわよ?」


 そう言うと、美鈴先生は素早く鞭を打つようにスナップを効かせた左手の目打ちで敵の注意を逸らすと、捕まれた手首を中心に肘を回転させ、相手の手首を支点にして自分の肘を前に突き出し、捕まれた手を抜き、抜いた反動を利用して裏拳打で敵の顎を打ち、敵をグラつかせ、腕を抜いてスイッチした体勢から腰を捻りながら中段の逆突きを鳩尾に決めると、敵は鳩尾に手をやりながら夜目にも分るほど真っ青な顔で両膝を着いた。


「死ねやあっ!」


 両逆手持ちでトンファーを持つ玖珠薇に向かって鉄パイプを振り下ろしながら襲い掛かって来たが、玖珠薇は左逆手上段受けで鉄パイプを受け、右足で踏み込んで右逆手突きを敵の喉に決めると、男は喉元を抑えて地面に倒れた。


「ごえっ!」


 喉を突くなんてえげつないな……。


 玖珠薇って半グレに拉致られる様な経験もあったからなのか、エグイ事も平気でやっちゃうタイプなのかも知れない。


「君達弱いね!」


 音夢先輩は敵のパンチをスウェーやダッキングで空振りさせると、スウェーから体勢を戻す反動を利用した所謂ロックアウェーのカウンターで敵を吹き飛ばした。


 女子とは言えライト級のボクサーのパンチともなると常人が耐えきれる威力では無い。


「ハッ! ハッ!」


 間髪入れず、次の獲物に長身の見かけに寄らない超高速のワンツーで敵の顎を打ち抜き、左足で踏み込みながら意識をストレートに向けた敵の意表を突き、左アッパーで顎を突き上げると、脳を揺さぶられた敵は地面に突っ伏した。


「へへへっ……オッパイデケーじゃねーか。その胸で俺達を慰めてくれよ!」


 警棒を持つ男は欲望を隠すことなく静江に襲い掛かった。


「いやあっ! 止めて下さい!」


 そんな事を可愛らしい声で言いながら、静江は振り下ろされた警棒を捌いて躱し、水平に横にヌンチャクを振る上段横打ちで男の顔面を殴打すると、欲望で醜く歪んだ顔から、すぐに苦痛で歪んだ顔に変貌した。


「皆凄い……」


 喧嘩慣れしている流麗達NEO麗のメンバーも驚いていた。


「てか、特に火受美のお姉ちゃん、マジヤバじゃね?」


 殆どの敵を一撃で倒している環先輩の強さは特に目を引いたらしい。


 まぁ、全員凄いけど、環先輩は勝子と並んで別次元の生き物だからな。


 敵となればアレ程やっかいな人は居ないけど、味方であればアレ程頼りになる人も居ない。


 だが、前方で奮闘する麗のメンバーも負けていない。


 寧ろ集団戦における連携は麗の方が一日の長があった。

 五輪のボクシングで男女全員初戦勝利!


 井上尚弥選手、内山高志氏ですら五輪に出場出来なかった位のレベルなので、過去の大会ではロンドン以外では1勝する事すら難しかったのに信じられない快挙です。


 女子も芸能人が候補に選ばれた頃とは比較にならない位レベルアップしてますね。並木選手はまるでレジェンドの須佐勝明氏を彷彿とさせる動きでした。


 成松選手が勝利をしながらも骨折により棄権しないといけないのは残念でしたが、他の選手は成松選手の分まで頑張って欲しいですし、ロンドンオリンピックを超える結果を残してくれる事を願っています。

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