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イリュージョンライト~伝説覚醒~ヤンキー女子高生の下僕は〇〇になりました  作者: 麗玲
第2章 ヤンキー女子高生の下僕はNEO麗のメンバーにさせられました
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バリゴリッパなクサナギソード?

 そして約束の金曜日になった。


 喧嘩予定の場所は首師高校ひとごのかみこうこう旧校舎がある裏山の様な所だ。


 ここなら滅多に人が来ないし、人目に付きづらい。


 今日は喧嘩に備え、適当な理由をつけて部活の練習を休ませて貰い、学校が終わると俺達は流麗の家に集合した。


「今日は集団戦だからね。アイツ等が武器使ってくる事も想定出来るから、最低限インナープロテクターぐらいは装備した方が良いかもね」


 空手で使われるインナープロテクターや腕サポーターと言った防具はEVA素材と呼ばれる合成樹脂が使われており、EVA素材はバイクのライダー用のプロテクターとしても使われているぐらいなので、衝撃吸収効果が高いが、耐刃性は然程でも無い。


 火受美を切った奴の様に、ナイフを使う相手も居るとしたら心許ない気がするが、ないよりはマシだろう。


 だが、俺は使う気が無かった。


「あーしは合うサイズのインナープロテクターが無いから、チェストガードにするよ。あとは膝サポと腕サポ、拳サポは要るかな。武っチは如何する?」


 チェストガードって静江も着けていたあのブラみたいな防具の事か。


 きっと似合うだろうから、流麗が装着している姿を見てみたいなと言いたい気持ちを押し殺し、真面目に答えた。


「うーん、俺は何時も簡易バンテージ使っていた位だから、基本的に着けなくていいや」


「まぁ、武っチはタックルとかしないだろうから膝サポ要らないかもね。でも、せめて腕サポなんか如何かな? 鉄パイプとかで殴ってくるかもしんないし」


「鉄パイプで殴られたら腕サポなんかじゃ気休めにしかならないと思うけど……」


 鉄パイプを防ぐのは無理として、NEO麗の俺以外のメンバーは全員空手経験者だから、腕で攻撃を受けるとしたら腕サポーターを着けるのは良いかも知れないが、キックボクシングでは使う事が無いので慣れない事はしたくなかった。


「因みに武器は使えないよね? 一応練習用の木刀とかあるけど持ってく?」


「いや、下手に使っても捕まれて相手に武器渡しちゃう事になりかねないから止めとく」


「そうだよねぇ……となると、武器使えるのは火受美とサブティーだけか」


「え? 孝子って武器使えるの?」


「一応、棒術使えるよ。齧った程度だけどね」


 棒術とはまたマニアックなものを使うんだな。


 だが、サブミッションの使い手である孝子ははっきり言って集団戦向きでは無いので、棒術を使えるのは心強い。


「武器使う相手は火受美とサブティーに任せて、あーしと神子、武っチは素手の奴をガンガンやっちゃおう。で、お互いに背後を取られない様に円陣を組んで、互いの背を守る様にして戦おうね」


 作戦と言う程でもないが、如何戦うのかを確認をすると、全員装備の準備を始めた。


「ちょっと、武っチパイセン。着替えを覗いたら殺すからね」


 俺が目の前いるのにも関わらず、服を脱ごうとした流麗の前で大きく手を広げて俺の視界を遮った神子は俺を睨みつけていた。


「仲間なんだから、そんぐらいいーじゃん♪」


 流麗は気楽にそう言ってくれるが、流石に居心地が悪い。


 すると、流麗は俺のある一点を凝視しながらワザとらしく艶っぽい声で言った。


「そ・れ・に♪、武っチのバリゴリッパそうなクサナギソード見てみたいじゃん?」


 俺のクサナギソードは切れ味抜群で何人もの処女の血を吸って来たんだぜ。


 ……んな訳あるかい!


 俺のクサナギソードは革の鞘から抜いた事すらねーんだよ( ;∀;)


 そもそもバリゴリッパじゃねーし……スサノオノミコトが使っていた十束の剣に因んで一束の剣とか呼ばれかねん。


「いや……俺は特に準備無いから、着替え終わったら言ってくれ」


 神子が見られたくないのと同じ様に、俺も見られたくないので部屋から出た。

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