僕は形無しを歌う
僕は形無しを歌う
何者にも成らない形を歌う
形無き者達を見ながら
酔いどれを歌う
人知れずの行動は
人知れずのままで良いから
僕は形無しを歌う
終わりの形は
肉体の終わりで
生きている内に出来ることは
未来にも残るのだが
残したい物を取捨選択するほど
僕等の時間は長く無い
消してしまった
あの時の一行が
誰かを救ったかもしれないが
消してしまった
あの時の一行は
二度と戻っては来ない
残響すら無い形の消滅
思考の弾丸は残っているか
僕は形無しを歌う
何者にも成らない形を歌う
形無き者達を見ながら
酔いどれを歌う
人知れずの行動は
人知れずのままで良いから
僕は形無しを歌う
響かない
薄い声で僕は歌う
誰かの感情は
その人の物で
生きている内に感じたことは
未来には残らないのだ
残った物から取捨選択して
正解の無い見解を
永遠に続けるだけ
だから
その中て生きているって
慰めが必要で
頓珍漢な方向へ
解釈しているのを
なんとかしようとする
理由にしている
肉体が消滅していき連鎖する
意思の消滅に理由は要るのか
僕は形無しを歌う
何者にも成らない形を歌う
形無き者達を見ながら
酔いどれを歌う
人知れずの行動は
人知れずのままで良いから
僕は形無しを歌う
消えられる
透明な声で僕は歌う
消滅を悲しいとは思わない
潔さを感じて
晴天の春風が吹く
それは新しく作れるということ
意思が消える瞬間に
そこに隙間が出来る
座り心地が良いか
分からないけれど
代わる代わる座ってきた
見つけた人から
座ってきたのだ
僕は形無しを歌う
何者にも成らない形を歌う
形無き者達を見ながら
酔いどれを歌う
人知れずの行動は
人知れずのままで良いから
僕は形無しを歌う
僕は形無しを歌う
何者にも成らない形を歌う
形無き者達を見ながら
酔いどれを歌う
人知れずの行動は
人知れずのままで良いから
僕は形無しを歌う
悪も正義も区別はしない
残った物は性質だ
僕は形無しを歌う
消滅し
再び出来上がる
瑣末な声で僕は歌う