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騎士と姫君  作者: 曲尾 仁庵
騎士と姫君
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妖精

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 神は自ら助くる者を助く、なーんてね。


 怪物とお姫様が去り、身動きできない騎士たちだけが残された野原に、妖精はひとり、ふわふわと浮かんでいました。辺りを真昼のように照らした光は徐々に薄れ、やがて穏やかな闇と静寂を取り戻しました。騎士たちは呪縛を解かれ、気を失って次々に倒れていきます。妖精は騎士たちに、いい気味だ、と言って舌を出すと、怪物たちが向かった森の奥へと視線を向けました。


 その美しい決意と勇気に、これは僕が支払う対価さ。


 妖精はそう呟くと、ふたりの背中を追って森へと消えていきました。


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