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騎士と姫君  作者: 曲尾 仁庵
怪物
72/95

妖精 -2-

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 無茶だ、と言いかけて、妖精は言葉を飲み込みました。怪物の瞳に目を奪われたのです。

 身体にいくつも深い傷を負い、立っているだけでも奇跡だというのに、怪物の瞳には迷いも、弱さも、諦めもありませんでした。怪物の瞳に今、宿っているのは、妖精が今までに見たことのあるどんなサファイアよりも美しい、決意の光でした。

 その光に魅了され、妖精はつい、こう答えてしまいました。


 あんたたちは上得意だ。伝言くらいタダでやってやるさ。


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