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過去 -29-
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痛みをこらえるようなかすかな呻きが、壁の向こうから届きます。お姫様は冷たい石壁に駆け寄り、手を当てて、涙を流しながら、再び叫びました。
お願い、もうやめて!
ごめんなさい。
私が諦めればそれでよかったの。
私が口をつぐんでしまえば、
誰も傷つくことはなかった!
お姫様の言葉をかき消すように、壁の向こうの誰かが大きく唸り声をあげました。
そして、骨の軋むような音とともに石壁を揺らせた、その瞬間。
大地が、大きく揺れました。
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