現在 -15-
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お困りのようだね、おふたりさん。
どこからか、聞き覚えのある声が聞こえてきました。ふたりが辺りを見回すと、どこか得意げな顔をした妖精が、怪物の目の高さに浮かんでいました。妖精はふたりの頭の上をくるりと一周すると、まるで当然のように怪物の頭の上に腰を下ろしました。
僕の力が必要なんじゃないのかい?
小生意気に足を組む妖精の態度に、怪物は苦い顔です。しかし今、妖精の魔法が必要だということも、怪物にはわかっていました。お姫様を地面に下ろし、怪物が口を開こうとすると、妖精はサッと手を前に突き出し、
わかってる。
まんまと嵌められちゃったみたいだね。
このまんまじゃあジリ貧だ。
だ・け・ど。
そのために僕がいる。
こんな時のために、魔法ってやつがある。
妖精はそこまで言うと、一度言葉を切りました。そしてもったいぶったようにじっとお姫様を見つめると、ゆっくりと口を開きました。
でもね、
タダで願いは叶わない。
魔法を使うのも楽じゃない。
何かを得たいと思うなら、何かを失わなきゃならない。
そして妖精はお姫様に、本当に言いたかった言葉を告げました。
僕の魔法を買わないかい?
あなたがその美しい首飾りをくれるなら、僕の魔法はあなたを助けるだろう。
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