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騎士と姫君  作者: 曲尾 仁庵
はじまりとおわり
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29/95

現在 -14-

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 誘導されている?


 怪物は、自分の不吉な予感が当たってしまっていたことに気付いて愕然としました。追っ手たちの動きは、明らかに昨夜とは違っています。むやみに怪物たちを追いかけるのではなく、指笛で互いの場所を知らせ合いながら、ゆっくりと移動しているようでした。追っ手の気配を感じては慌てて逃げ回ることを繰り返していた怪物は、しばらくして追っ手が姿を現す場所に、いえ、正確に言えば、追っ手が姿を現さない場所に、規則性があることに気付きました。追っ手は、怪物たちが北東方向に向かう時には姿を現さず、他の方向に行こうとすると、まるで待ち構えていたかのように姿を見せるのです。まるで大きな網を広げ、少しずつ狭めていくように、怪物たちは大勢の追っ手に緩やかに囲まれ、そして追い込まれようとしているに違いありません。


 どうする? どうすればいい?


 冷たい汗が背筋を流れるのを感じながら、怪物はこの窮地を抜け出す方法を必死で考えていました。


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