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騎士と姫君  作者: 曲尾 仁庵
はじまりとおわり
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現在 -10-

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 怪物とお姫様は、互いに見つめあうと、うなずいて、そして歩き始めました。月は中天をはるかに過ぎ、夜明けが間近に迫っていることを告げています。妖精の言う通り、追っ手が眠っている間にできるだけ遠くに逃げなければなりません。

 怪物は隣を歩くお姫様の様子をそっと確かめました。お姫様の顔には疲労の色が濃く滲んでいます。しかし怪物がどれだけ背に乗ってくださいと頼んでも、お姫様は大丈夫と言って聞きません。急がねばならない。しかし、休まなければやがて倒れてしまう。怪物の心は焦るばかりでした。


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