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過去 -8-
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軽薄な音楽と、上辺だけの笑顔から逃げ出して、お姫様は裏庭の隅の、お城を囲う城壁の傍に隠れていました。お城の中では大勢の人々が集まり、息をするように嘘をつき、歌うように人を罵っています。この裏庭の雑草さえすり抜けて届く笑い声に、お姫様は耳をふさぎました。どれほど遠くへ逃げようと思っても、城壁の外へ出ることはできません。お姫様は城壁にそっと手を触れました。冷たい石の感触は、無慈悲にお姫様を拒んでいるようでした。
お姫様はうつむき、はらはらと涙をこぼしました。
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