中央駅 その二
「…必ずすわれるから、ここにしたと。金はどこから出した。」
「あ、僕ら使ってるのってフリーパスなんですよ。」
出発1週間前に突然送りつけられてきた、この鉄道のフリーパス。鈍行から新幹線そして高速新幹線に至るまで全ての列車に乗車可能であるだけで無く相互乗り入れをする他社線にもこれ一枚で乗れるというすごい物。
彼女たちがいるのは、蒼明というこの地域の中心駅。その17番線。
蒼明駅は駅のほとんどを管轄する鉄道会社、神応鉄道の中枢駅で、一日に億の人間が行き交う。まあ、一方面あたり1時間に何百本という列車が行き交っているのだ
東京駅よりも大きいぞ。
ニューヨークの駅よりは小さいけどさ。
因みに、一番忙しいのが彼女たちの居るホーム群のとなりにある路線。
ホームが開いた数秒後には次の列車が入ってくるという過密具合。
しかも終電も始発もありゃしない。眠らない駅と行ったところか。
因みにこの蒼明駅に乗り入れている路線とホームは以下の通り。
地上区間
1階
72環湾観光旅客鉄道 蒼璃線上り
73環湾観光旅客鉄道 蒼璃線上り
74環湾観光旅客鉄道 蒼璃線下り
75環湾観光旅客鉄道 蒼璃線下り
2階
01神応鉄道 蒼伊牧本線優等上り
02神応鉄道 蒼伊牧本線優等下り
03神応鉄道 蒼春線内回り
04神応鉄道 蒼春線外回り
05神応鉄道 蒼伊牧本線上り
06神応鉄道 蒼伊牧本線上り
07神応鉄道 蒼伊牧本線上り
08神応鉄道 蒼伊牧本線上り
09神応鉄道 蒼伊牧本線上り
10神応鉄道 蒼伊牧本線上り
11神応鉄道 蒼伊牧本線下り
12神応鉄道 蒼伊牧本線下り
13神応鉄道 蒼伊牧本線下り
14神応鉄道 蒼伊牧本線下り
15神応鉄道 蒼伊牧本線下り
16神応鉄道 蒼伊牧本線下り
17神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
18神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
19神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
20神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
21神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
22神応鉄道 南蒼・璃深本線南行
23神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
24神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
25神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
26神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
27神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
28神応鉄道 南蒼・璃深本線西行
29神応鉄道 大学線外回り
30神応鉄道 大学線内回り
3階
31神応鉄道 神蒼麒線外回り
32神応鉄道 神蒼麒線内回り
33神応鉄道 蒼明東方横断特急線上り
34神応鉄道 蒼明東方横断特急線下り
4階
43神応鉄道 神富深新幹線発着
44神応鉄道 神富深新幹線発着
45神応鉄道 神富深新幹線発着
46神応鉄道 神富深新幹線発着
47神応鉄道 神富深新幹線発着
48神応鉄道 神富深新幹線発着
5階
49神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線伊勢大和方面
50神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線伊勢大和方面
51神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線伊勢大和方面
52神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線伊勢大和方面
53神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線伊勢大和方面
54神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線紅聖麒冥方面
55神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線紅聖麒冥方面
56神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線紅聖麒冥方面
57神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線紅聖麒冥方面
58神応鉄道 伊蒼冥高速新幹線紅聖麒冥方面
6階
59神応鉄道 神蒼麒高速線外回り
60神応鉄道 神蒼麒高速線外回り
61神応鉄道 神蒼麒高速線内回り
62神応鉄道 神蒼麒高速線内回り
地下区間
地下1階
35神応鉄道 双神線上り
36神応鉄道 双神線上り
37神応鉄道 双神線下り
38神応鉄道 双神線下り
地下2階
39神応鉄道 南蒼本線・璃深本線優等南行
40神応鉄道 南蒼・璃深本線優等当駅止まり
41神応鉄道 南蒼・璃深本線優等当駅止まり
42神応鉄道 南蒼・璃深本線優等西行
地下4階
63蒼明地下鉄 大南線上り
64蒼明地下鉄 大南線下り
65蒼明地下鉄 蒼璃線下り
67蒼明地下鉄 蒼璃線上り
68蒼明地下鉄 臨空線発着
69蒼明地下鉄 臨空線発着
地上区間
12階
70蒼明高高度大規模高速運輸公団 蒼玉線外線
71蒼明高高度大規模高速運輸公団 蒼玉線内線
と1番線から72番線まであり、4社局が乗り入れている 。
なぜ一階にあるホームが1番線じゃ無いのかって?
答えは簡単「1番線=この神応鉄道発祥の場所だから。」
発足当時まで都市計画すら決まっていなかった(今でも無計画に市街地が拡大している)この街に鉄道を作ることになり、蒼明鉄道公社が立ち上げられた後、と有るところからその90倍の資金投入があり、路線が作られた、
その後、一番列車が現在の1番線を発車し、神応鉄道が走り出した。
そもそも一階のホームは直近の改装によって生まれた物で、元々二階にあったホームを移設拡大した物。で、蒼明駅に乗り入れる4社局の協定で「ホームの付番は神応鉄道を最優先とし、他の3社局は、ホーム開設及び移設順に、付番を行う。」とあるため、一番最近生まれた1階ホームが一番大きな付番となっているわけだ。
因みに旅人二人が乗ってきた国際恒星間鉄道は改札を7階、ホームへの入り口を8階に設けているものの、一編成あたりの規模の関係もあり、亜空間にホームを作っている。故に先話の冒頭描写となっている。
旅人二人が最初に選んだ路線は南蒼本線。南へ。ただひたすらに多少の東西へのぶれはあれど南へ向かう幹線である。
路線のイメージカラーは、青緑色。先に建設が進められていた当時の蒼璃線。現在の璃深本線に直通させるため同線のイメージカラーと合わせたのだ。
普通列車は当初の終着である佐伯駅で、運行系統が分かれている。これは、直通する、璃深本線と同じである。
まあ璃深本線とは理由が異なるが、それは当該路線の話の時にでも。
旅人二人が乗り込むのは快速佐伯行きの特等車。JRで言うグリーン車に当たる。
となりの東へ向かう蒼伊牧本線は馬鹿みたいに種別が多いがこの路線はたった4つの種別なのでわかり良いことこの上ない。
さて、ホームに電車が入ってくる。いよいよ旅の始まりである




