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これはそれではない

作者: 木山喬鳥

   


「あと1週間ほどで返済の期限日だ。お金の準備はできたのか?賭け事でこしらえた負債は自己破産できにくいと聞くぞ」

 

 僕の言葉を聞くと目の前の床にクタリと伸びている白衣の塊。

小さな生き物――――おそらく小柄な女性らしいそれは,

〝キャンッ〟とかなんとかひと声なくと,近くのノートPCを引き寄せて,やにわにキーを叩き出した。

 どうやらこの人は,なにもせずにズルズルと自己破産して,全てをウヤムヤにする気だったらしい。

 自分の借金の返済期限が間近ないまでも,つもりつもった借金を返す手立ては,まったくなく,あっさりと踏み倒す予定だったらしい。

(なんたる悪,それでも社会人なのか!)

 この社会不適合者,目の前の床で脂汗を浮かべて必死に思案をしている人――

 この人を仮にT女史と呼ぼう。

 T女史はギャンブルで負けてこしらえた大借金を抱える多重債務者であり,現象数理学者であり,物理学者であり工学技術者でもある。

 それも同分野への貢献度合いの高さでは世界有数の著名な研究者なのである。


 現象数理学で常軌を逸した成果を上げつつ,ギャンブルで常軌を逸した負債を作り,

 そのプラスマイナスのあげくに――――

 今はS大学理学部の客員研究員の職務にいて,口癖のように”明日から本気だす”とくり返す怠惰な学究者となった人間だ。

 普通は関わりたくはない,どこに出しても恥ずかしい,みごとに真性なダメ人間であるT女史は,ほんとうに残念なことに――――

 現在のところ……僕の共同研究者でもある。

 

 

 

 ちょうど1年前。T女史から送られてきた詐欺まがいな勧誘メールの甘言と彼女の研究実績と論文被引用数とに目がくらみ,僕は彼女の共同研究者となった。

 悪名高いT女史の世間で云われている評判の方を詳しく調べなかったのは,僕の人を信じる純粋さや,真面目さのあらわれとはいえ……


 なんど思い返しても,本当に失敗だったと思う。

 そんな失敗の結果として――僕は,なけなしの研究費をごまかされまくり,懐の金をもせびり倒され,あげくに研究はなにも進展せず終いで――――

 心労から精神性の胃潰瘍を患うという,まあ見事に不毛な1年間を過ごした。

 あげくには,T女史の悪行の巻き添えで僕自身の研究員としての職さえも失いそうなありさまになっているのだ。

 しかし,この共同研究者という名の苦役も,じきに終わるだろう。

 

 来週の引き落とし日に,金融会社がT女史の口座から決まった返済額を引き落とすことは,決してできない。

 なぜなら口座は,もう空っぽだからだ。ない袖は振れないのだ。

 したがってT女史は訴訟を起こされ,S大学から辞職勧告を受けるだろう。

 ああ,学会からも追放されるだろうし,もしかしたら,ヤクザな取り立て屋に海か山かにポイポイ投棄されるかもしれない。

 でもそれは僕の問題じゃない。

 T女史がいなくなるまでの僅かな間,僕はなにもせず辛抱すれば,ことは済むのだ。

 



 

 追い込まれたT女史が涙目でなにかをこしらえ始めて2日後,僕はT女史から研究室に呼ばれた。

 S大学にあてがわれた研究室は以前,資料倉庫だった薄暗い10畳程度の部屋だ。

 怠惰なT女史が掃除をしているはずもないが,備品も本人の私物も極端に少ないためか,いつも妙に片付いている。


 部屋に入ると,初めて見る機械――

 幾本ものラインを不格好につないだプロジェクターみたいな機械――が置いてある。

 その見慣れない機械は来客用のソファーの下,フローリングの床面にレンズを向けて低い作動音を上げていたが……しかし映像は投射していない。


挿絵(By みてみん)


 機械の傍らにはブツブツと普段どおりに気味の悪い独り言をつぶやく,体育座りのT女史がいた。

(この機械は,なんだ?どういうことだ?コイツは,なにをしでかすつもりなんだ?)

 怪しい装置をいぶかしげに見つめている僕に気づいたT女史が,ぎこちない微笑みを向けてくる。

「やあやあ。よくきてくれたね,アナタには不測の事態が起こった場合にそなえて来てもらったんだ」

 やがて金融機関のブラックリストに載るであろう才人が今日も今日とて汗まみれで,にこやかにしゃべっている。

 色々ギリギリな人間が,これまた相応にギリギリな内容を続けて口にする。

「こんな手段は使いたくなかったし,装置も,まだちゃんと出来てはいないんだけど,仕方がないのよね。世界よりアタシの方が危機なんだから」

「……だろうね……それで,この危機をどうやって解決するつもりなんだよ?」

「この装置で平行世界を移動させて,着いた別の世界から金目のモノをもらってきて解決するつもりなのよ!」


 得意気である。

 なるほど可能世界論か。平行世界の実在を証明して,なおかつ人間が平行世界に移動までできる,ときた。

 いや,〝平行世界を〟と言っていたな。〝を〟ということは平行世界の方を,こっちに移動させるのか?

 ともあれ,平行世界を操作する技術なんて,正しく大天才の所業だ。それは得意にもなるだろう。

 ただ……なぜに,平行世界を移動させるという偉業の次の行動が,並行世界から金目のモノをもらってくる――というか盗む――という行為になるのか,

 その点が僕には,まったく理解できないのだが。

 

 

 

 この人を今すぐに救急車に押しこんで,心のケアを施してくれる大きな病院に放り込みたくなるのを,

 その切なる気持ちをグッとこらえて,僕はT女史に”平行世界を移動させる”という発言についての更なる詳細な解説を求めてみた。

 なにせT女史は,まがりなりにも天才なのだ。少しでもなんらかの合理的な論拠は,あるはずなのだ。


 僕にうながされた彼女は明らかに面倒くさげな態度で説明をはじめる。

「あー,この部屋のソファーの下……ここね,ここ!」

 椅子の下のすき間を,なんども指さすT女史。

「奥に床材と壁のすき間が見えるでしょ?あ,見えないかもだけど,ここには私が落としてハマり込んだ小銭が,500円玉があるのよッいいかしらね?これはアタシの,ものぐさな性格上ね,絶対にココからは拾われない小銭なのよ!絶対ずっとこのままなのよ!」

「絶対とか……あなた,すごいな……」

「……でね。アタシの独特な超絶高度で煩雑な検証の結果ね,下の500円玉は,ここの研究室の建物が解体されてもこのまま地面にずっと埋まっているってわかったのよ。つまり世の中になんの影響も及ぼさない……完っ全に,この世の中に関わりのない500円玉だって立証されたわけよッ」

 息を整えた後,また満面のやばい笑みを浮かべたT女史は,なおも,おかしな話をまくしたてる。

「この世にないのと同じだから……この500円玉はなくても,増えても問題は,なーいのッ!だから,これ増やす!この500円玉に平行世界の500円玉を重ねてドンドン増やす!アタシ儲ける!そういう計画なのよ!」


……なぜだか説明の最後の方は早口のうえに身振り手振りもまじえてナニ人かわからない片言しゃべりになってはいるが,

 この人の云いたいことは,だいたいわかった。

 信じられないし,現象を構成する理論は僕にはまったく理解できない。

 だが,どうやら可能世界論における必然と偶然,可能性といった様相論理を基に,

 量子力学上は仮定されている分岐平行した世界――――無限にある平行世界の中から,この場所と同じく〝世界に関わらない500円玉のある世界〟だけを選んで,僕たちのいる世界へ研究室のここに――――この500円硬貨に――――重ねられると,この人は云っているのだ。


 各世界を重ねることはつまり,無数の並行世界にも同様に存在する〝世界に関わらない500円玉〟もまた重ねて重ねて,無限に増やすことになる。

――そしてT女史は,この場所に重なったいろいろな並行世界の小銭をかすめ盗り続けて,儲けるつもりらしい。

  

「……まさかとは思うけど,あなたは平行世界を簡便に操作できる技術を使って……小銭を,かっぱらうつもりなのか?」

「アタシの500円玉だから!かっぱらいとか窃盗には,ならないわよッ!」

……突然キレた。

 うん,ギャンブル狂てのは,やはり性格に問題があるよな。ヤバイよな。

 僕は法律上や倫理的な点で,この人のビックリ計画について犯罪云々という非難をしているのではなくて,単に技術の利用効率の悪さを尋ねただけなのに。


――考えてみて欲しい。

 この技術は平行世界を操作する技術なのだ。

 現人類が手にできるとは,とても思えないほどに驚異の,そして画期的すぎる技術なのだ。

 該当するパテントを取得して,どこかの組織に貸与するだけで莫大な富が入るのだ。

 なのに……その驚嘆すべき技術をなにが悲しくて小銭拾いに使わねばならないのか?

 そう訊いたのだが,答えは…………


「危ないでしょッ!小銭集めるくらいが社会に影響与えなくて,ちょうどいいのッ平行世界操作とか人類に与えるには大きすぎる技術でしょッ」

 あなたは人類じゃあないのか?という叫びは胸の奥に押し込んだ。

 云ってもムダだ。経験上,よく知っている。

 およそ僕には,まったく理解できない理屈に合わない行動をするのが,T女史だ。

 そんならしいクレイジーな考えをいくら想像してみても,僕には理解も利益もないと考え直して。

 別の疑問を,他の根本的な疑問を尋ねてみた。


「えーと,集めるというのは拾うって行為だから。この500円硬貨は,あなたが並行世界の操作を始めた時点から世の中に関わりのある500円硬貨になるんじゃないのか?拾う行為自体があなたの云う世に関わらない500円玉という前提に矛盾するんじゃないのか?」

「あ……並行世界操作を始めた時点から世界は増えるのよ。世界を重ねた後と前では見かけはほとんど同じな,それでいて色々と少しだけ違う別の世界にアタシたちはいる。ていうか,移動している。だからさ,装置を動かして重ねる前のアタシたちがいた最初の世界の500円玉は,依然としてそのまま拾われずに世に無関係に,変わりなく元の場所にあるのよ,その現象が順次,無限に連なって起こっている感じよ……たぶんね」

「ああ。操作している当人以外の世界だけが少しずつ変更され続けるってこと?500円硬貨を拾われて変更された世界はまた別の分岐並行世界として存在するという仮説……」

「もういいかな!?期限ギリギリなの!急いでいる時に面倒な説明させるのは止めてよね!」

 

 またもや突然キレた!

 それと〝アタシたち〟って――――

 僕までも平行世界への移動に連れられて行くことは,すでに本人の同意もえないままに,決定済なのか!

 しばし閉口したが……もろもろ悔しくはあるが……あるのだが……


――この状況は正直,面白かった。

 なにより,この実験の成り行きを僕は見てみたくなっていた。

 好奇心は猫をも殺すという諺は,まったくよくできている。

 しみじみ思いながらも僕は自分を止められそうにない。


 これから行う,史上初の平行世界への操作実験によって,現在の世界の色々なモノは元々の性質や関係性が大きく異なってくるはずだ。

 やがては致命的な変化にもつながり得る,危険な計画なのだ。

 生命の危険だって十分にある。そうは分かっていても僕は実験に参加せずにはいられない……

 平行世界の操作というものを知りたくて,たまらない……ああ,まったく好奇心という奴は……

――せめて事態の変化は常に注意深く監視し続けていくとしよう。

 T女史のことなど,どうなっても良いが,僕まで生命の危機に巻き込まれるのは願い下げだ。


 

 

 

 こうして始まった,T女史の実験だか金策だか分からない怪しい行動は,どうやら成功かつ順調に進んでいるらしい。

 僕の目の前では彼女が別世界から掻き集めた500円玉が床のペルシャ絨毯の上に,うず高く積まれている。


「さあ数えて返済よお!待っていろ,ローン会社め!銀行め!資本家の手先めっ!」

 500円硬貨のつまった袋を嬉々として背おうT女史。


挿絵(By みてみん)


「……え?ローン会社?銀行?まさかとは,思うけど……君はこれを500円通貨として使ったり銀行に持って行くつもりなのか?」

「あったりまえでしょう!アタシは集めて楽しいだけのコインのコレクションをしていたんじゃないのよ!」

「……提案なのだけど,集めた硬貨の処分方法を考える為に。まずは落ちついて,この500円硬貨をきちんと確かめてみないか?」

「この500円が?なに?なんだってのよ?盗るつもりなら,受けて立つからね!」

「……盗らないから。はじめに,平行世界の各々が我々の元々いた世界と,少しだけ違っている,そう云ったよね?」

「あ?うん?」

「だったら,この500円硬貨は各々がどれも少しずつ違うはずなのじゃないか?平行世界のモノって各々が違っているんだろう?」

「……え!まさか……え?」

 手にした硬貨をまじまじと見た彼女は,息をのむ。

「あああ!これ……500の0の中に/が!……あ……こっちは年号が漢数字じゃなくてアラビア数字じゃないの……これは,縁の溝が斜めだし……なんてことよ!」

「……こんな硬貨を使ったら,すぐに偽造通貨を行使したとかで,警察沙汰になるだろ?」

 僕の言葉を聴くや否や,"キャンッ"とかなんとか一声ないて彼女は身の回りの品物をカバンに詰めはじめた。

 どうやら,彼女は借金を踏み倒して,いますぐここから逃げ出すつもりらしい。


(しょうがないな,まったく……)

 走りだそうとする彼女を押しとどめる。

「まあ待ちなよ!急いてはことを仕損じるっていうだろ?まあ見ての通りこの硬貨は日本の通貨としては使えないよ。だけど金属としては使えるんだ」

「……えっ?金属?」

「組成の問題だよ」

「そぉせぇい?」

「硬貨を構成する成分だよ。このたくさん500円硬貨の元素の組成を調べたら,なかには稀少だったり高価だったりする元素からできている500円硬貨だってあるかもしれないだろう?平行した世界にある金属元素の割合も貨幣自体の価値に対しての観点も各々の並行世界ごとに違うはずだから,試す価値はあると思う。いやむしろ,僕は,君がコインを集めているのは,その希少金属の収集目的なのだと,平行世界を使った現代の錬金術をやっているんだとばかり思っていたんだけど……」


「…………はッ!」

 僕の話を最後まで聴かずに,彼女は,あたふたと電話をかけだした。どこかの研究室へ計測機器を借り受ける手はずを整えているようだ。

――――そうして様々な計器を借りて検査したら,平行世界から持ってきた各500円硬貨の成分は,やはりどれも普通とは違っていた。

 2000年から,通常1枚7グラム中に銅72%,亜鉛20%ニッケル8%の成分で作られたニッケル黄銅製であるはずの500円硬貨の組成は彼女の集めた500円硬貨らでは見事に,どれもがバラバラだった。

 そして……あった。目論見通りに,あった。

 彼女の集めた500円硬貨の中の成分には高価な金属が無数に,あった。


 例えば当時の相場で1グラムあたり

 3600円の金が――――

 3800円のロジウムが――――

 3900円のプラチナが――――

 5500円のレニウムが――――

 そして,

 21000円のツリウムまでが――――

 極め付きは,

 31500円のルテチウムまでも!

 もうザクザクと。高価な金属でできた別世界の500円硬貨が彼女の小ぎれいな部屋に山積みされていた。

 そして別世界の硬貨達は,T女史のさまざまな関係と奸計によって巻き込まれた不憫な研究機関にて精錬され――――

 数種類の希少な金属の塊となり,方々へ叩き売られて,彼女の借金と一緒に瞬く間に消えた。

 

 

 

 それから更に,1週間が経った現在でも研究室のリノリウム張りの床に置かれた採集台には,

 個別に密封された500円硬貨が続々と収集され,増え続けています。

 彼女は科学技術の進歩の為には,もっと平行世界のデータを集める必要があると云い,

 昼夜をとわず装置の前から,ひとときも離れないありさまです。


 きっと,T女史は連日の作業による疲労はもとより,この危険性のある実験によって,

 自らの身になんらかの危険の生じることさえも受け入れているのでしょう。

 崇高な理念の前では自身の安全など取るに足らないと思っているに違いありません。

 私などでは理解のおよばないことですが,高潔さでも世に知られる彼女は社会の発展のために,自分にできる限りのことをしたいという――――

 献身的な意思と全身全霊で物事に真摯に取り組むという崇高な使命感とを持っているのです。


 たしかに。幾多の並行世界から集めた数多の500円硬貨の中には希少な金属を含んだサンプルも,まだまだあるでしょう。

 加えて,平行世界操作技術の確立のためには,別世界のデータはできる限り集めたいところです。

 しかし確率的には,研究の上で有意義な結果と同様に,彼女に有害な成分を組成に持つ500円硬貨だってあるはずなのです。

 例えば。ベリリウムは,人体に入ると 〝ベリリウム肺症〟として知られる深刻な慢性肺疾患を起こします。

 例えば。カリホルニウムは,1gで実に700億円とも云われる途方もな無い価値のある物質ですが,人体に害のある放射性物質です。

 とても彼女の側に置くことは,できない物質です。


 なにより本来この世界にはわずかしかない物質を大量に集め続けたならば,この世界の様々なモノも本来の性質や関係性が変化し続けているはずです。

 このまま実験を続けていたら,いつかこの世界に予測を超えた大きな変化が訪れはしないでしょうか?

 注意深く観測してはいても,物質のあり方や,関わり合いの微小な差異といった,いまの私達では容易に観測できない変異が少しずつ蓄積していき……

 やがては事柄の関係性が劇的な変化を迎えたりはしないのでしょうか?

 そう……平行世界を重ねあわせた前と後では世界が……いや,彼女が決定的に変わってしまったりは,しないでしょうか?

 私の疑念と不安は,尽きません。


……やはり,彼女は私が守るしかないのです。

 私がこの実験において,転ばぬ先の杖となるべきなのです。

 私は,現在私達のいる世界を記録にある最初の復元ポイントに戻すことを彼女に提案しようと思います。

 科学の発展を望み,献身的に実験を続ける彼女にとって,実験の停止は一時的とはいえ受け入れがたいかもしれませんが,合理的な危険性を説けば合意は,できるはずです。


 いや,どうしても私は彼女を説得しなければなりません。

 自分の一番大切な人が危険な目にあうかもしれない状況を,ただ黙ってみているなんて……できるはずもないのですから。

 

 

 

 

 


 《あとがき》

 

 

 SFが好きなのです。

 話を書きはじめるときは,いつでもSFを書こうと思って筆をとります。

 ただ書き上がったものが何のジャンルになるかは……とんと,わからないのです。

 人生はチャレンジですからね。

 そしてまたSFだということと物語の出来とは関係ないことも事実であり。

 世の中は〝SFならばすべて良し〟とは,ならないことも知っています。

 人生は考えることが多くて困ります。

 

 で,今回の「これはそれではない。」

 この作品のなかには博士と発明品が出てきます。平行世界も出ます。

 もうね。この題材が出てくる物語ならば,できあがるのは……

 きっとSFか,ないしはポルノです。

 どちらも好きなので,安心なのです。

                   

木山喬鳥

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