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最近のぬりかべ事情

作者: 束間由一

 

 昨日、道路沿いでぬりかべと出会った。

 呆然と突っ立っていたが、話しかけると快く会話に応じてくれた。


 最近のぬりかべはカラーリング及び材質にこだわるものが多いらしい。

 彼も、その体はショッキングピンクに塗られており、材質はジオポリマーとのこと。どうやって体の材質を変化させるのかは残念ながら企業秘密だそうだ 


 他にも聞きたい事は沢山あったが、やめておいた。

 ぬりかべは、話すのに人間の3倍の体力を使うらしい。


 「これからボランティアの為に北東に行こうと思う。我々のような種類の妖怪は、有害な環境にも比較的強いのだ。人がこの地を汚すのならば我々がそれを清めねばならぬ。急がねばならぬ。」


 その言葉を聞くと、私は一度西へと歩き去った。

 しかし、良い妖怪がいたものだと思いつつ、その歩くスピードの遅そうな姿を想い浮かべるてと、現地に着くのはいつ頃になるのだろうかとちょっと心配になったので、元の場所に戻ってみたら、既にぬりかべの姿はそこに無かった。


 頼んだぞ、日本を救ってくれ。

 弱虫で力無き私は、この時はただ、そう願うしか無かった。




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