introduction
新人類として産まれる人間は2種類あった。
その75%は、旧人類と同じ、呼吸をし、戦闘能力を有しないいわゆる「普通」というやつだ。
残りの、25%は「アンブレスメン」の遺伝情報を持つ本当の新人類。
呼吸を必要とせず、空気を自由自在にコントロールする。
天性の『サイレントウエポン』
時は、新人類誕生から数千年。
Dr.アーサー・エンドの創出した世界は、
25%の人類、天性の『サイレントウエポン』を中心に作り直されていた。
主人公の少年
キリ・ディオキサイドも『サイレントウエポン』の遺伝情報を持つ25%の人類である。
キリ・ディオキサイド 17歳の高校3年生。
その人間兵器としての才能は10年に1人と言われるタイプ。
「天才型攻撃的能力」
Dr.アーサー・エンドの分析によれば、アンブレスメンには2タイプあり、1つは攻撃的能力。
空気を鋭角に形を変えたり、空気の質量に変化を与えることができる、殺傷に富んだ能力。
もう1つは守備的能力。
空気の層を作り出したり、空気の密度を濃くすることができる、防衛に富んだ能力の2タイプができあがったらしい。
ほとんどが守備的能力の遺伝子を持っているため、攻撃的なだけで珍しいということになる。
が、しかし、
キリはその中でもさらに珍しい
"天才型"という部類に入る。
人間にも凡人と天才がいたように、遺伝子情報は
肉体、頭脳、兵器としての能力の3種類に影響し、その1つ1つに優劣があり、凡人と天才に差をつけている。
つまり、希少中の希少が、キリ・ディオキサイドの「天才型攻撃的能力」なのである。