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since2018/09/26
ツバキと付き合い始めたとき、俺たちは中学三年生だった。
くだらないギャグや、アニメの話、好きなアーティストの話。学生らしく馬鹿笑いする日常。
ある日、俺はひまわり畑に行きたいと言った。
ツバキは愛おしそうな目で、絶対行こうと答えた。
それから四度の夏が訪れたが、ひまわり畑を見ることはなかった。
10年経った今も。
俺たちは親友も兼ねていて、類を見ないシンクロを披露するほどだった。
ツバキの家に迎えに行くと、服が被るからと言って着替えに部屋に戻る。
そんな光景を見たのは一度じゃない。
急に歌い出した鼻歌が被ったこともあった。
いまでもその曲を聞くと笑ってしまう。
別れた後の食事で、迂闊にもシミラールックを決め込んだことだって。
そう、別れた後も、ツバキは俺を食事に駆り出してきた。
今思えばあれは何かのメッセージだったのかもしれない。
だがその期間の彼女は、いま存在しないから、真相は闇の中である。




