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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生


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第8話:古代遺跡の罠と魅惑の強化オーラ

古代遺跡への侵入 蓮、フィーネ、リサ、そして騎士団長の娘ユリアからなる調査団は、古代エルフ文明の遺産が眠るとされる「嘆きの石窟遺跡」へと足を踏み入れた。


遺跡の内部は、王都のダンジョンとは比べ物にならないほど複雑で、随所に古代の魔法陣や危険なトラップが仕掛けられていた。


ユリアは、騎士としての使命感から、厳格な態度を崩さなかった。


「気を引き締めて!この遺跡は、魔物よりもトラップの方が危険です。私は騎士団の経験から得た知識で、主要な罠を見抜きます」


ユリアは慎重に一歩を踏み出すが、蓮は既に全てを見通していた。


(ユリアの知識では、古代エルフのトラップは防げない。彼女の『危険察知能力』を強化する必要があるな)


蓮はユリアに気づかれないよう、背後から【全能化】を発動した。


《スキル【全能化オール・エンハンス】を発動。対象:『ユリアの身体』の『危険察知能力』を向上させます。効果:0.1%》


強化された危険察知 数回の強化を重ねた直後、ユリアが突然、全身の鳥肌とともに足を止めた。


「待って!この床、見た目は普通ですが……魔力回路が、崩壊寸前で組み込まれている!踏めば、天井から岩石が落ちてくるでしょう!」


ユリアは顔を青ざめさせた。数秒前まで全く気づかなかった罠を、彼女の体が本能的に察知したのだ。


「すごいわ、ユリア!一瞬で罠を見抜くなんて!」リサが賞賛する。


「い、いえ……これは、私の知っている騎士団の技術ではない。急に、感覚が鋭敏になって……」


ユリアは困惑しながら、蓮の方を一瞬見た。彼女の身体能力や感覚は、蓮と行動を共にして以来、急激に向上していることを感じていた。それは、フィーネやリサが感じた、能力と感性の鋭敏化だった。


ユリアの額から汗が流れ落ちる。身体能力の急激な変化は、彼女の肌を敏感にさせ、鎧の中のわずかな擦れすらも、妙な熱として感じさせた。


(これが、あの二人が言っていた『副次効果』……?身体が、神崎様から受けるオーラに、異常に反応している……!)


蓮は優しく声をかけた。


「ユリア殿、あなたの勘を信じてください。危険な場所は、あなたが先導してください」


蓮の視線は、「危険察知能力」をさらに強化するための魔力を注いでいる。その強力な「強化オーラ」に包まれたユリアは、騎士としての使命感と、女性としての羞恥心の板挟みで、顔を赤くした。


蓮のチート鑑定 トラップの応酬を、強化されたユリアの『危険察知』と、【獣王剣舞】を駆使するリサの『破壊力』で切り抜けていく。


そして、遺跡の奥で、彼らは一つの古代語で記された石版を発見した。


「これは、古代エルフ語……誰も読めないわ。魔術学院の専門家を呼ばないと」ユリアが悔しそうに言う。


蓮は石版に触れ、再び【全能化】を発動する。対象は、自分の『言語解読能力』。


《スキル【全能化オール・エンハンス】を発動。対象:『神崎蓮の言語解読能力』を向上させます。効果:0.1%》


数万回の強化の結果、蓮の『言語解読能力』は、世界の全ての言語のルーツを辿る『知識の図書館ライブラリ』というべきチート能力へと変貌していた。


蓮は流暢な古代エルフ語で、石版に刻まれた文章を読み上げた。


「これは、この遺跡の動力源と、隠された『転移の秘宝』の在り処が記されています」


「な、何ですって!?古代エルフ語を、読めるのですか!?」ユリアが驚愕する。


「まあ、ちょっとだけ良くする能力で、勉強しただけですから」蓮は謙遜するが、その言葉には、もはや説得力がなかった。


蓮の無限の才能に、フィーネとリサの尊敬の念は、さらに愛情へと変わっていく。ユリアもまた、「この男は、光の勇者とは全く違う本物の英雄だ」と確信し、彼の魅力に抗えなくなっていた。


光の勇者の醜態 蓮が手に入れた情報をもとに、一同は秘宝の隠し部屋へと辿り着いた。中には、強大な魔力を宿した宝珠が鎮座していた。


その宝珠を手に入れ、遺跡から脱出しようとした瞬間、通信用の魔道具に、王都からの緊急連絡が入った。


【王都緊急速報:光の勇者、佐野瑛太氏が、王国の重要な外交使節団に対して、自身の失敗の責任を転嫁し、公然と侮辱。これにより、隣国との関係が最悪の状態に。王都は大混乱に陥っています!】


その醜態の報告に、ユリアの怒りが頂点に達した。


「佐野瑛太……やはり、あいつは自分の保身しか考えていない卑劣な人間だ!私の父や騎士団を裏切った挙句、今度は国家の危機まで招くなんて!」


蓮は冷静に通信を遮断し、ユリアに語りかけた。


「ユリア殿、怒りは理解します。ですが、彼の失敗は、あなた方の正義が報われるための道筋でもあります。彼が国難を招けば招くほど、僕たちがそれを解決し、彼の評価をゼロに落とすことができます」


蓮は手に持った宝珠を【全能化】で強化し、さらに強大な力を宿らせた。


「さあ、王都のゴタゴタは僕たちには関係ありません。僕たちの目的は、僕たちの実力を積み重ね、彼が届かなかった場所へ到達することです」


蓮の言葉は、ユリアの復讐心を静め、「この男となら、真の正義を勝ち取れる」という強い希望に変えた。ユリアの騎士としての固い決意は、蓮の隣で戦い続けるという、特別な想いへと変わっていった。

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