表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/33

第7話:新たな依頼と、強化の副次効果

王都魔術学院の依頼 中級ダンジョン攻略の興奮も冷めやらぬまま、蓮たちは次の行動に移った。ギルドに貼り出された王都魔術学院の依頼書は、高難易度の古代遺跡調査。報酬もさることながら、蓮の【全能化】で密かに強化した『鑑定能力』を試すには絶好の機会だった。


「古代遺跡調査、ですか。面白そうですね」


「私も賛成です!神崎様とならどんな危険な場所でも大丈夫です!」フィーネが目を輝かせた。


リサは依頼書の隅に目を留めた。


「ここに、『現・騎士団長の娘、ユリア・クレインが調査団に随行』とあるわ。あの光の勇者に、父親の騎士団が切り捨てられた件で、一番心を痛めている人よ」


蓮は静かに頷いた。


「彼女もまた、光の勇者が作り出した被害者の一人でしょう。利用するつもりはありませんが、彼女の協力は必要になるかもしれません」


蓮たちは依頼を受け、集合場所である街外れの宿へと向かった。


チートの恩恵 宿へと向かう道すがら、フィーネが蓮の袖をそっと引っ張った。


「あの……神崎様」


「どうしました、フィーネさん」


「あの、私……最近、体調が良い、というより、体が敏感になった気がするんです。ちょっと蓮様のそばにいるだけで、なんだかドキドキしてしまって……」


フィーネの顔が林檎のように赤くなる。


リサもそれに気づき、複雑な表情で口を開いた。


「私もよ。神崎に【全能化】で強化してもらってから、剣の感覚が研ぎ澄まされただけでなく……なんだか、普段感じないような熱が体にこもることが多くなった気がするの」


彼女は自身の頬を触りながら、蓮から視線を逸らした。


蓮は内心で驚きながらも、すぐにその原因に思い至った。


(【全能化】は、単に筋力や魔力といった『能力』を強化するだけではない。フィーネの『治癒の感性』や、リサの『身体の感覚』といった、全ての細胞レベルの『機能』を極限まで向上させた結果だ。それは当然……『五感』や『性的な感性』まで含めて、鋭敏化させている……!)


つまり、蓮の【全能化】は、彼女たちの能力を飛躍的に向上させただけでなく、女性としての魅力や感受性までをも、無限に強化してしまっていたのだ。


「それは……僕の【全能化】の副次効果かもしれません。全ての感覚が極限まで高まっているのでしょう。少し戸惑うかもしれませんが、心配しないでください。僕が、あなたたちの力を制御できるよう、見守ります」


蓮の優しい言葉と、彼から発せられる(無意識に【全能化】で強化された)魅力的なオーラに、フィーネとリサの顔はさらに熱を帯びた。


(このままでは、彼女たちの感覚は、僕の存在だけで常に刺激され続けることになる……。これも、ハーレム要素を加速させる、チートの副作用か)


騎士団長の娘、ユリア 集合場所の宿で、調査団の面々と対面した。


そこで、蓮たちの前に立ったのは、一人の毅然とした女性騎士。ユリア・クレイン。騎士団長を父に持ち、佐野瑛太によって父の騎士団を裏切られた憎しみを宿した、凛とした瞳の持ち主だ。


「あなたがたが『エンハンサーズ』ね。中級ダンジョンを攻略した実力は認めますが、あなたたちの素性は謎が多い。特に、そのEランクスキルと木の枝は……」


ユリアは、蓮の持つ木の枝を見て、露骨に眉をひそめた。


「私は、王都騎士団の娘として、この調査を成功させる義務があります。遊び半分なら帰っていただきたい」


「ご心配なく、ユリア殿。私たちは、誰もが『ゴミ』と笑ったものの中に、真の価値を見出すのが得意ですから」蓮は静かに木の枝を示した。


ユリアは蓮の真意を測りかねたが、依頼を成功させるためには、彼らの異様な実力が必要なことも理解していた。


「……よろしい。ですが、私の指示に従っていただきます。この古代遺跡は、光の勇者ですら攻略を渋るほど危険な場所です。一歩間違えれば、命はありません」


蓮は、ユリアの言葉から、再び瑛太の傲慢さと臆病さを読み取った。


(光の勇者が攻略を渋る?それは、自分のスキルでは手に負えないと逃げただけだろう)


魅了の波動 ユリアは、蓮たちの実力を測るように、厳しい目を向け続けた。その時、蓮は敢えて、自身の【全能化】の対象を、自身の『精神力』から『説得力』へと切り替えた。


蓮が真剣な表情でユリアを見つめながら話す。


「ユリア殿。我々も、不当な権力者に追放された身です。あなた方の苦しみは理解できます。この遺跡の攻略は、光の勇者が手をつけられない問題を解決し、彼らの無能さを証明する絶好の機会です」


蓮の強化された『説得力』と、『五感の鋭敏化』で彼の魅力に気づき始めたフィーネとリサの無言の視線が合わさり、ユリアの心に強く訴えかけた。


ユリアは、蓮の言葉に込められた圧倒的な自信と、言葉にはできない強い魅力に、思わず顔を赤らめた。


「あ……あなた、一体……」


彼女の『騎士としての理性の鎧』が、蓮の『無限強化された魅力』によって、ひび割れ始めているのを感じた。


蓮は勝利を確信し、優しく微笑んだ。


「さあ、行きましょう。古代遺跡が、僕たちの到着を待っています」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ