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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生


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第3話:ダンジョン攻略と仲間の才能開花

彷徨いの洞窟 蓮とフィーネは、昨日フィーネが襲われていた場所にあるダンジョン「彷徨いの洞窟」の入り口に立っていた。ここは辺境にあるため、難易度は低いが、初心者が挑むには危険が伴う場所だ。


「この杖のおかげで、魔力が尽きる心配がなくなりました……!神崎様のおかげです」


フィーネは、蓮によって神具級に強化された杖を抱きしめ、感謝を口にした。


蓮は微笑み、最強の「木の枝」を構える。


「警戒は怠らないでください。僕が前衛を務めます。フィーネさんは、できる限り僕の背後から安全を確保してください」


「はい!」


二人は洞窟の奥へと進んだ。内部は薄暗く、湿った空気が漂っている。


Eランク・コンビネーション 早速、数体のコボルトが牙を剥いて襲いかかってきた。


蓮は動じない。コボルトの持つ粗悪な槍を、木の枝の腹で受け止める。


カンッ!と金属音が響き、コボルトの槍は木っ端微塵に砕け散る。蓮はそのまま枝を横に薙ぎ払い、コボルトを一掃した。


「すごい……!圧倒的です!」


フィーネが感嘆の声を上げる。蓮は【全能化】の無限強化によって、もはや単なる木の枝ではなく、神をも打ち砕く一撃を容易に繰り出せた。


しかし、蓮は戦闘中に魔力を消費することに気づいた。


(【全能化】は、物だけでなく、身体能力も強化できる。自分の身体にも試してみたが、効果は微々たるものだった。戦闘中に常時強化するのは魔力効率が悪い)


その時、フィーネが蓮の消耗を察したように、杖から淡い光を放った。


《スキル【微小治癒】を発動。対象:神崎蓮の『疲労』を0.1%回復します。》


「神崎様、少しですが、回復を。Eランクなのであまり効果はないかもしれませんが……」


「ありがとうございます、フィーネさん」


フィーネの【微小治癒】は、たしかに効果は薄い。だが、蓮はふと思いついた。


(なぜ、フィーネのスキル自体を強化しない?)


スキルの上書き 蓮はフィーネに声をかけた。


「フィーネさん、少し試したいことがあります。動かないでください」


蓮はフィーネの体に手をかざし、【全能化】を発動した。対象は、フィーネ自身の『スキル』。


《スキル【全能化オール・エンハンス】を発動。対象:『フィーネの【微小治癒】スキル』の『効果範囲』を向上させます。効果:0.1%》


蓮は、フィーネのスキル【微小治癒】に対して、何度も何度も【全能化】を繰り返した。


フィーネは、体内で何か巨大な力が覚醒していくような感覚に襲われた。


「え……何、この感覚……私の魔力の流れが、急に太く、温かく……」


蓮は魔力の消費を無視して強化を続けた。彼の魔力の残量が底をつく直前、蓮は強化を止めた。


「どうですか?」


フィーネは恐る恐る、再び【微小治癒】を発動した。


杖から放たれた光は、先ほどまでの淡い光ではなく、強い暖かな光の奔流となっていた。


《スキル【治癒の聖域ヒーリング・サンクチュアリ】が発動されました。対象:神崎蓮の『疲労』を完全に回復します。》


「えっ……?【微小治癒】が……【治癒の聖域】に……!?」


フィーネのEランクスキルは、蓮の無限強化によって、スキル名と効果が完全に書き換えられ、SSランクに匹敵する、広範囲かつ即効性の高い治癒魔法へと変貌していた。


「やりましたね、フィーネさん。これで、もう『微小』ではありません」


「神崎様……!私は、最低ランクのスキルだと諦めていたのに……!」


フィーネは感動で瞳を潤ませ、自分の実力ではなく、自分の可能性を信じてくれた蓮に、改めて深い感謝と尊敬の念を抱いた。彼女の蓮への感情は、単なる感謝から、特別な想いへと変わりつつあった。


王都のゴタゴタ フィーネの新たな力で、二人のダンジョン攻略は一気に加速した。フィーネが広範囲の治癒で蓮の魔力消費をサポートし、蓮は全ての敵を木の枝一撃で粉砕する。


ダンジョンを抜けた二人は、近くの街に立ち寄ることにした。宿屋で一休みしていると、他の冒険者たちのひそひそ話が聞こえてきた。


「聞いたか?光の勇者様(佐野瑛太)の件だ」 「ああ、ゴブリンロードに手も足も出ず、護衛の騎士団のせいにしたんだろ?」 「しかも、その騎士団を切り捨てたせいで、騎士団長の娘が『あの勇者には復讐する』と息巻いているらしい」


蓮は、瑛太が相変わらず権威と傲慢さで周囲の人間を巻き込み、ヘイトを集めていることを知った。


(自業自得だ。僕には関係ない)


蓮は、テーブルに置かれたパンを強化し、極上のパンに変えながら、冷静に考える。


「神崎様、どうかしましたか?」


「いえ、何でもありません。ただ、僕たちがやるべきことは、彼らが作り出したゴタゴタとは無縁の場所で、僕たちの実力を積み重ねていくことですよ」


蓮の目は、迷いなく遠くの空を見つめていた。彼の旅は、始まったばかりだ。

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