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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生


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第29話:左手の概念術式と、真実の欠片

1. 祭壇への概念的な障壁

蓮たち『エンハンサーズ』は、闇の魔術師の次の狙いである**『概念の祭壇』**へ向かう旅を再開した。


次の戦場へ近づくにつれ、周囲の空間は異常なほど静まり返り、道全体が**『疑念の霧』という概念的な障壁で覆われていた。この霧は、通過する者の『信念』を揺るがし、仲間同士の『信頼』**の概念を内部から崩壊させようとする、闇の魔術師の巧妙な罠だった。


リサは不安そうに周囲を見回した。「この霧……なんだか、神崎を本当に信じていいのか、って疑問が湧いてくる……!くっ、頭が痛いわ!」


ユリアも、額に汗を滲ませながら告げた。「私もです。騎士の**『忠誠』の概念が、揺らいでいる……。まるで、神崎殿こそが『世界を破壊する悪』**だと思い込まされようとしているようです」


セラフィナは剣を握りしめ、冷徹な表情を崩さなかった。「これは、精神的な攻撃ではない。**『概念』そのものに作用している。私たちの『絆』**を破壊するのが目的だわ」


2. 左手の概念術式

蓮は、右腕の激痛に耐えながらも、冷静沈着だった。彼の**『強化された知性』**は、この罠の仕組みを瞬時に解析する。


「この霧は、僕たちの**『絆の概念』よりも、僕自身に向けられた『疑念の概念』を利用しています。僕の『Eランク』という過去が、この罠の弱点**となっている」


蓮は、左手に握った木の枝をまるで魔術師の杖のように扱い、自身の**『左手の概念』**を最大限に強化した。


「僕が強化した**『欠損した右腕の概念』の『空間固定能力』で、霧の広がる『概念の空間』そのものを固定します。そして、僕の『左手の概念』を、『疑念の概念』を浄化する『術式』**へと書き換える」


《スキル**【全能化オール・エンハンス】を発動。対象:『左手の概念』を、『絶対的な『真実の顕現』の術式』へと無限強化。対象:『疑念の霧』を『真実の光』**で浄化》


蓮が左手を霧にかざすと、木の枝からではなく、彼の左手そのものから、優しく温かい光の奔流が湧き出した。それは、複雑な魔法陣が瞬時に編み込まれたかのような、概念的な術式だった。


3. 真実の光と絆の再確認

光は、仲間たちの心にまとわりついていた**『疑念の概念』**を優しく洗い流していく。


「ああ……神崎様……!私は、あなたこそが**『真実』**だと知っている……!」フィーネは、蓮の左手から溢れる温かさに、涙を流した。


「くっ、馬鹿な私だ!神崎こそが、私たちに真の力をくれた**『主』**だというのに!」リサは悔しさに剣を鞘に収めた。


光が霧を完全に晴らすと、空間には、闇の魔術師が仕掛けた**『概念の増幅装置』が残されていた。その装置には、佐野瑛太が放った憎悪の魔力**が、微かに残されていた。


蓮は、装置を破壊すると同時に、残されていた概念の断片を**『強化された鑑定』**で読み取った。


闇の魔術師の概念の断片(解析結果)


『儀式の鍵は、「光の勇者」の存在証明。憎悪の概念は、彼らが降臨させる**「新たな神」の糧**となる。』


「やはり、奴らは、佐野瑛太の『光の勇者』としての概念を、儀式に利用しようとしている……」蓮は確信する。


「神崎殿、佐野瑛太は、すでに**『Eランクの贖罪者』**として去りました。彼をこれ以上、利用させはしません!」ユリアは、騎士の誇りをかけて誓った。


4. 欠損を力に変えて

蓮は、自分の右腕の断面から立ち上る黒い靄を静かに見つめた。痛みは続くが、その痛みはもはや彼の**『復讐の意志』**を燃やす燃料となっていた。


「僕の右腕は、奴らが僕を無力化するために切り落とした**『修復の概念』の鍵です。ならば、その鍵を、奴らの予想を超えた『新たな概念』**で打ち破る」


蓮は、左手一本で、最強の木の枝を軽々と扱い、仲間たちを見据えた。彼の**『左手の概念』と『知性』**は、右腕を失ったことで、以前よりも遥かに強力な、概念を操る魔術師の領域へと進化していた。

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