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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生
第三部「神葬と黎明編」

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第122話:凍てつく理想郷、泥濘(でいねい)の回答

1. 偽りの黄金郷

ガイウスが開いた突破口を抜け、アヴァロン・ギア=方舟は天界の中枢、「白亜の神殿」へと強行着陸しました。


ハッチを開け、外に出た蓮たちが目にしたのは、息を呑むほどに美しい、しかし決定的に何かが欠落した光景でした。 無限に広がる黄金の回廊。そこに佇むのは、神の光によって至福の表情のまま結晶化された、無数の「人間」たちでした。


「これは……第1射から第4射で消滅したはずの、地上の人々……?」 フィーネが口元を押さえ、青ざめます。


「ようこそ、僕の理想郷エデンへ」


回廊の奥から、アレックスの声が響き渡ります。


「彼らは幸せだよ。迷いも、苦しみも、選択する自由さえない。ただ永遠に神の愛に満たされて、美しい彫像として存在する。これこそが、君たちが求めた『救済』の完成形じゃないか?」


2. 否定の連鎖

「……ふざけるな」 蓮は吐き捨てるように言いました。


「これが救済だと? これはただの『標本箱』だ。傷つくことも、間違うことも許されない世界に、生きている意味なんてない!」


「フン、相変わらず理解の遅い旧人類だね。なら、君のその『不純物』だらけの仲間たちに、この世界の素晴らしさを教えてあげよう」


アレックスが指を鳴らすと、神殿の防衛システムが起動。蓮たちの前に、それぞれの心の闇を映し出す「試練の回廊」が出現し、三人を分断しました。


3. 獣の咆哮、恐怖の克服

リサの前に現れたのは、第2射「歌声」のトラウマを再現する、不協和音の塊のような天使でした。


「う、うぅ……頭が……!」 耳を塞ぎ、蹲りかけるリサ。しかし、彼女の脳裏に浮かんだのは、土下座して謝罪した蓮の姿と、ガイウスの背中でした。


「……もう、怖くない。私には、聞くべき『本当の声』がある!」 リサは獣の本能を全開にし、爪を振るいました。彼女を縛っていた恐怖の音波が、物理的な斬撃によって切り裂かれます。


4. 聖女の祈り、泥への愛

フィーネの前には、感情を一切持たない「完璧な聖女」としての自分の幻影が現れました。 『汚れなき世界のために、不純な情を捨てなさい』と囁く幻影。


フィーネは首を横に振りました。 「いいえ。泥にまみれて、泣いて、それでも手を伸ばし合う……それが人間です。私は、そんな愛おしい『泥』のために祈ります!」 彼女の放つ温かい祈りの光が、冷たい完璧さの幻影を溶かしていきました。


5. 魔導の解、非合理の証明

セラフィナは、感情を排除しなければ解けない複雑な魔術回路の迷宮に閉じ込められました。 『効率を求めよ。犠牲を払え』と迫るシステム。


セラフィナは眼鏡を押し上げ、不敵に笑いました。 「計算間違いですね、神様。非合理な『想い』こそが、論理の限界を超える最大のエネルギー源(変数)。証明終了(Q.E.D)です」 彼女は回路の急所を魔力弾で撃ち抜き、力ずくで迷宮を突破しました。


6. 玉座の簒奪者

三人がそれぞれの試練を打ち破る中、蓮は一人、神殿の最奥、「至高天の玉座」へと到達しました。 そこには、黄金の翼を広げ、結晶化した人々の魂を力の源として玉座に座るアレックスの姿がありました。


「やれやれ。せっかく用意した楽園を拒絶するなんて、本当に野蛮な連中だ」


「アレックス。お前が作ったこの場所は、綺麗すぎて反吐が出る」


蓮は漆黒の右腕を構え、一歩ずつ玉座へと歩み寄ります。その一歩ごとに、ガイウスの、ユリアの、そして地上の全ての命の重みが、右腕の虚無を極限まで圧縮していきます。


「俺たちが、人間がどれだけしぶとくて、泥臭くて、面倒くさい生き物か……神様気取りのお前に、これからたっぷりと教えてやる」


残り五十八日。

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