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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生
第三部「神葬と黎明編」

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第121話:騎士の誇りと、黄金の檻

1. 概念の壁:黄金の神域

天界の門を目前にして、アレックスが指を鳴らしました。 瞬間、アヴァロン・ギアの周囲の空間が「黄金の立方体」に閉じ込められ、静止しました。神の権能による絶対空間封鎖。どれほど出力を上げても、方舟は一ミリも前進できず、逆に神域の重圧によって外装が悲鳴を上げ始めます。


「蓮、これが『格』の差だよ。愛だの絆だの、そんな不純な重荷を背負っていては、僕の理想という重力からは逃れられない」


上空で不遜に笑うアレックス。その背後の黄金翼は、天界の魔力を吸い上げ、ますます巨大化していきます。


2. 獅子の咆哮

「……王よ。いや、蓮よ。操縦桿を離すな」


機内がパニックに陥る中、ブリッジに現れたのは、全身から闘気を噴き上がらせたガイウスでした。彼の体は、先ほどの死闘で負った傷が開いて血に染まっていますが、その眼光は少しも衰えていません。


「ガイウス殿!? 無茶だ、その体で……」


「黙って見ていろ。……騎士の戦いとは、剣を振るうことだけではない。守るべきもののために、己の全存在を『くさび』に変えることだ」


ガイウスは蓮の隣を通り過ぎ、方舟の最前方にある外部デッキへと歩を進めました。そこは天界の極圧とアレックスの神圧が直接ぶつかり合う、死の領域です。


3. 一世一代の『騎士道』

ハッチが開くと同時に、凄まじい衝撃がガイウスを襲いました。しかし、老騎士は一歩も退きません。


「アレックスと言ったか。神を気取る小童こわっぱが……! 貴様の薄っぺらな理想など、我が娘が愛した男の覚悟には遠く及ばぬ!」


ガイウスが愛剣を天に掲げました。 定義:不屈のアンブレイカブル。 それは魔法でもスキルでもない、数十年という年月、一国の正義を背負い続けた男の「魂の質量」そのもの。


「おおおおおぉぉぉッ!!」


ガイウスの咆哮と共に、彼の命そのものが白銀のオーラとなって爆発しました。その光はアレックスの黄金の檻に真っ向から激突し、絶対不変のはずの神域に「亀裂」を刻んでいきます。


4. 託される一撃

「蓮! 今だ! 娘が見たかった未来を……俺がこじ開けたこの道を、止まらずに駆け抜けろ!!」


ガイウスの体が光に包まれ、透き通っていきます。彼は自らの命を、方舟が進むための「衝角ラム」へと変えたのです。 黄金の檻が砕け散る。


「……親父さん!!」


蓮は歯を食いしばり、操縦桿を限界まで押し込みました。 セラフィナの演算が、リサの探知が、フィーネの祈りが、ガイウスが開いた一点に集中します。


「フルスロットル……ッ! 行くぞおおおおッ!!」


白銀の光を纏ったアヴァロン・ギアが、アレックスの神域を突き破り、天界の中央神殿へと肉薄しました。


5. 黄金の涙

爆風が収まった時、外部デッキにガイウスの姿はありませんでした。ただ、彼が愛用していた折れた剣の柄だけが、そこに突き刺さっていました。


方舟の奥底、聖域で眠るユリアの頬を、一筋の光が掠めました。 それは、父が最後に遺した愛の残響だったのかもしれません。


「……アレックス。お前が笑った『重荷』のおかげで、俺たちはここに辿り着いた」


蓮は、ガイウスから預かった紋章を握りしめ、神殿の玉座に座るアレックスを睨みつけました。


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