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「ゴミを良くする能力」と笑われたEランクの俺、無限強化で神を超え、光の勇者を踏み潰します  作者: 限界まで足掻いた人生
第三部「神葬と黎明編」

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第120話:方舟の胎動、蒼天への反逆

1. 究極の調律

聖都から持ち帰った『天のいしずえ』がアヴァロン・ギアの核に組み込まれた瞬間、漆黒の機体は白銀の脈動を始めました。 虚無の力と神のことわりが、蓮の「意志」を介して初めて一つに溶け合ったのです。


「……調整完了。これよりアヴァロン・ギアは、破壊の化身から全ての民を救う『次元方舟アーク』へと移行します」


セラフィナがキーを叩き、機体のハッチが大きく開かれました。そこには、ガイウス率いる騎士団が命懸けで護り抜いた、数千人の避難民たちが次々と乗り込んでいきます。


かつての蓮なら、彼らを「足手まといの計算外」として切り捨てたでしょう。しかし今の蓮は、タラップの脇に立ち、一人一人の泥だらけの手を握り、機内へと導いていました。


2. 獅子の帰還と託された想い

「蓮よ、遅かったではないか」


背後から響いたのは、満身創痍ながらも眼光を失わないガイウスの声でした。彼は押し寄せる神の軍勢を一人で数百体斬り伏せ、奇跡的に生還したのです。


「ガイウス殿、ご無事で……」


「フン、娘が惚れた男の門出を見届けずに死ねるか。……これを持っていけ」


ガイウスは、かつてユリアが幼い頃に彼から贈られたという、小さな騎士の紋章を蓮の手に握らせました。


「それは我が家の家宝ではない。ただの『父から子への守り』だ。……ユリアの隣に置いてやってくれ」


「……はい。必ず、連れて帰ります。あいつが見たかった蒼い空の下へ」


蓮は深く頷き、ガイウスを避難民の最高責任者として方舟へと迎え入れました。


3. 蒼天への発進

「九十九日後の終末まで、残り六十日。……全エンジン、最大出力!」


カイルの号令と共に、アヴァロン・ギア=方舟の足元から漆黒と白金の炎が噴き出しました。 地を揺るがす轟音。空を覆う「神の偽りの白光」を切り裂き、巨大な鉄の巨神が天へと昇り始めます。


一、奪われた人々の希望を乗せて。 二、亡き騎士との誓いを胸に。 三、神という名の絶望を撃ち抜くために。


「……良くなれ。……いや、俺たちが『良くする』んだ!」


蓮が操縦桿を握り、虚無の右腕を前方に突き出しました。 方舟の周囲には、リサの探知網、フィーネの祈りの結界、そしてセラフィナの演算障壁が展開されています。 それは、蓮がかつて拒絶した「絆」そのものが作り出した、世界で最も強固な盾でした。


4. 眠れる心臓コア

方舟の最深部。 聖域の中で眠るユリアの側には、蓮がガイウスから預かった紋章と、彼女が好きだった一輪の野花が添えられていました。 機体が天界の防衛線を突破する激しい衝撃の中でも、彼女の表情は蓮の魔力に守られ、穏やかなままでした。


蓮はモニター越しに彼女を見つめ、そっと呟きます。


(ユリア。見ててくれ。俺はもう、間違わない。お前が愛してくれた『人間』として、あいつらをぶん殴ってやる)


5. 雲上の戦場

厚い雲海を突き抜けた先には、地上の惨状とは無縁の、美しくも冷酷な「天界の神殿」が姿を現しました。 そこには、神の真実の姿を知らぬまま君臨する、新たな「神候補」アレックスの巨大な黄金翼が待ち構えていました。


「ようやく来たね、蓮。……その汚い鉄屑で、僕の理想郷エデンを汚すつもりかい?」


上空から降り注ぐアレックスの嘲笑。 しかし、今の蓮に迷いはありません。


残り六十日。 ついに舞台は天界へ。 一人の男の恋心が、神の理を書き換えるための最終決戦が幕を開けました。

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