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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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第52話 エトワール大武道大会⑤

 投稿予約ど忘れしてました!すみません!

 それから私は順調に勝ち進んでいき、なんとかトップ4になることができた。今日は5日目……午前中に準々決勝と準決勝が行われ、午後に決勝が行われる。

 例年5日目はハイレベルな戦い故にかなり盛り上がる。一般人が見たことないような大魔法がバンバン使われるから、それを見物するために様々な人が会場に来たりする。

 戦い方の参考にするためだったり、大魔法を見るためだったり、理由は様々。ま、お金がそれなりにかかるから、大体は裕福な人だけが来るのだけど。


 今勝ち残っているのは……私とシーちゃん、そして獣人の男の子と現在大三賢者のイケオジ。今年は初出場の12歳が3人も勝ち残ったけど、それは異例中の異例なんだとか。史上初らしい。

 対戦順はと言うと……まずはシーちゃんと現大三賢者が戦う。そしてその後に私と獣人の男の子が戦う。


 大三賢者とは世界でトップ3の実力を持つ者のこと。裏社会で暗躍する人とかを除けばの話だが……ともかく、べらぼうに強いってことなのよ‼ そんな人とシーちゃんが戦うだって⁉ 不安だ……怪我しないといいけど。



『それでは試合開始‼』



 は、始まった‼

 トップ4限定の特別席からシーちゃんの戦いを見守る。隣には獣人の男の子がちょこんと座っている。ちなみに、リバーという名前らしい。

 息を呑むほど整った可愛らしい顔をしている。はあ、なんでこんなに顔が良い奴が沢山居るんだ!? 私より可愛いじゃんか!! おかしいよ絶対!!

 だけど、そんな顔は青白くなっていて、ガタガタと震えている。とても元気そうとは言えない。まるで何かに怯えているようだ。一体何に怯えているんだかねえ⁇

 まあいいや。可哀そうだけど、今はシーちゃんの戦いを見届けなくちゃいけない。ごめんね。



「お嬢さん、それではいきますよっ!」

 イケオジは手に持っている鞭を振るう。

「――‼」

 シーちゃんが避けた鞭は一瞬のうちに変形し、二又となって追撃する。急に攻撃する向きを変えたから減速する……かと思われたが変わらぬ速度で、いや、むしろもっと速くなっている⁉

 それでもシーちゃんは軽やかに避ける。


「ほぉ……これを避けますか。初見殺しなのですが……もしや私の戦闘スタイルを知っていましたか?」

「いえ、知りませんでした」

「ほぉ……。ですが、一度避けたくらいでいい気にならないで下さいね? この鞭はこのように――」


 イケオジが鞭を振るうと再び形が変化する。

 鎖状だった二又の鞭が、ゴテゴテと刃や棘が付いた鞭に変形した。しかも1、2、3、4……5又⁉ 当たったらズタズタになっちゃうよ⁉


「私の魔力によりこの鞭は自在に変形できるのです。激しい戦闘中も然り。お嬢さんのような可憐な女性には使いたくありませんので……棄権していただけませんか?」

「お断りしますわ」

「……そうですか、残念です」


 イケオジが勢いよく鞭を振るう。振るわれた鞭はまるで1本1本生きているかのように、不規則且つまばたきを許さないスピードでのたうち回る。

 観客席からは悲鳴が聞こえてくる。そりゃあ幼い女の子が危険な状態にあれば誰だって悲鳴を上げたくなるよね……同感だよ、私も今にも悲鳴が出そう。

 私たちの心配とは裏腹に、シーちゃんは余裕そうに避ける。そして、シーちゃんの魔力が指先に込められる。



「――【海の竜(シー・ギーヴル)】――」



 指先から大量の水が噴き出す。竜の形をした水……!? これもまた……とんでもない魔力が込められてるなぁ。

 シーちゃんを守るようにして現れた【海の竜(シー・ギーヴル)】は鞭を防ぎ……ううん⁉ 防ぐどころか……鞭を粉々にした⁉


「はぁっ⁉⁉」


 呆気にとられているイケオジに向かって【海の竜(シー・ギーヴル)】は突進し、喰らい付く。イケオジは必死に抵抗し、魔力を放出することで水から脱出しようとするが、パプリカの時と同様に何も出来ずに気絶してしまう。



『そこまで‼ シャルマン選手、戦闘続行不可能とみなし、勝者はシー・オシェロン選手‼』



 凄いシーちゃんっ‼ 大三賢者相手に圧勝しちゃった‼ シーちゃんならこのまま優勝出来ちゃいそうだねぇ。

 さてさて、もしも決勝で戦うことになったとしたら……私はどうシーちゃんと戦うべきやら……。




♢♢♢




『今回の”ルーナ帝国”開催のエトワール大武道大会優勝者は……パープ選手です‼』


 な、なぜこうなったんだ?


 リバーとの戦いでは……私は不戦勝だった。リバーは冷汗をダラダラかき涙目になりながら、なぜか棄権したのだ。

 な、なぜだ⁉


 そして決勝戦、シーちゃんとの戦い。私は覚悟を決め、胸を借りるつもりで全力で戦おうとした。なのに……‼ 始まった瞬間シーちゃんは棄権を宣言。


 準優勝決定戦ではシーちゃんとリバーが同時に棄権を宣言し、じゃんけんで負けを決めた。結果、優勝は私、準優勝がリバー、3位がシーちゃん、4位がイケオジということになった。


 もちろん、まともな戦いが1戦のみだったことで観客席からはブーイングの嵐。そりゃそうだ。高い金払って見に来たのに盛り上がりの欠けるものを見せられたら怒るに決まってる。

 でもさぁ、これ私悪くないじゃぁん……。なんで私だけ名指しでブーイングされなきゃいけないのよぉ……?



『今この場にいる4名はSランクとなりますので、3カ月後に開催される三聖武闘祭に出場していただきます‼』


 よし、当初の目的である三聖武闘祭への参加資格を手に入れたぞっ‼ これでやっと……アムールに会える‼


『そして優勝されたパープ選手には、さまざまな義務が発生いたしますのでこの後残ってください』

「え……」

 司会の人が小声でそう告げる。

 優勝すると何か義務があるの? 聞いてないんですけど⁉

 助けを求めるかのようにシーちゃんの方を見ると……舌を出して微笑んでいた。 は、謀ったのねーッ‼‼

 棄権するなんて怪しいと思ったよ‼ この義務から回避するためにわざと負けたんだね……‼ 見捨てるなんて酷いよシーちゃん……。

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