第48話 エトワール大武道大会①
やっっっっっと、やっとだ、やっとエトワール大武道大会がやるよっ‼
とは言っても、国中の参加者が集まるわけだから一日で終わるはずがなく、今日含めて5日間使って行われる。今日は午前中で参加登録を行い、午後から戦いが始まる。だから、今日行わない人がほとんど。三日目から一回戦目で勝利した人の二回戦目を行うらしい。
それでもイレギュラーな戦いもあるから、あくまで”予定”ね。数十年前は長期戦戦法を使って(一回戦目なのに)丸三日戦い続ける大迷惑野郎が居たらしい。ちなみにその人は一回戦目敗退だったとか……。そんなことでこの大会は、長い場合は数週間かかるんだとか。
初めてのエトワール大武道大会だし、皆がどんな戦いをするのか様子見したいから出来れば明日からがいいなあ。
一番最初とかもっての外‼ ま、このパープ様の豪運を持ってすればそんなのあり得ないことだよね、うんうん。
「次の方どうぞ」
「はい」
やっと自分の番が来た。受付だけでなんだか疲れちゃうよ。後ろを見るとまだまだ人が並んでいる。こ、これ本当に午前中で終わるのかな……?
並んでいる間に書き込んでおいた個人情報が載っている紙を受付の人に渡し、戦う順番を決めるくじを引く。
二日目、二日目、二日目来いッ‼
ビビッときた紙を勢いよく引き、恐る恐る見てみると……
「Aブロックの1番ですね‼」
う、嘘でしょ~⁉
「一番最初に行うことになりますので正午前には控室にお越しください。そしてこちらが参加票となります。無くされた場合、罰金、払えない場合は出場不可となりますので無くされないようお気を付けください」
「……は、はい」
私の豪運は何処へ……?
いや、クヨクヨしたって仕方がない‼ 切り替えていこう‼
私は12歳で初参加……だから一回戦目は必ず同い年の子と戦うことになる。ならまず負けることはないだろう。大丈夫、肩慣らしと思えばね!
「おいおい、今年は数百年ぶりの雪の精霊も参加するらしいぜ」
「おいまじかよ……。雪の精霊つったら天地を裂くほどの力を持ってるって聞くが……」
「あぁ、それに前世を記憶してるらしいぜ」
へぇ~。雪の精霊か……。
この世界の精霊は私が想像していた精霊とは全然違うものだった。こう……小さくて羽が生えている神秘的な生物だと思っていたんだけど、この世界の精霊は分かりやす~く一言で言うと……皆が想像するようなエルフに近いものだ。
耳が長くて魔法が得意。サイズはもちろん人と変わらない。魔力の総量によって寿命が変わる……よほど落ちこぼれでない限り大体の精霊は長寿らしい。
この世界にはエルフが存在しないから、精霊がエルフの代わりのようなものなのかな?
そして、精霊は特殊な魔法……【精霊魔法】が使える。これは精霊以外は使えないから結構謎に包まれている。そしてその精霊魔法も精霊自身が司るものしか使えないらしい。
例えば、桜の精霊なら【精霊魔法:桜】しか使えないし、風の精霊なら【精霊魔法:風】しか使えない。でも、普通の火、水、風、地、光、闇、無の属性だって才能があれば扱えるらしいので、精霊は魔法系が大の得意‼
基本他の種族より強いけど、数が少ない。
そんな誰かの話を盗み聞きしていると、今日分の対戦表が張り出された。どれどれ、私の対戦相手は……『雪の精霊:ウィン』……。
……どうやら私は運をどこかに落としてしまったようだ。しょうがない、気合い入れるためにキャロッティをいっぱい食べてから会場に行くか‼
♢♢♢
会場には10個の闘技場が存在し、10組が同時に戦うことが出来る。流石に1組だけ戦うのだと時間がかかりすぎるしね。
だからあんまり人に見られないと思って安心していた。なのに……数百年ぶりの雪の精霊が戦うってことで、めっちゃ人が見にきてる……‼
他の闘技場近くの席はガラガラなのに、私が戦う闘技場近くの席は満席。それどころか立ってみている人やら地面に座ってる人やらでぎゅうぎゅう‼ 人口密度どうなってるん⁉
「あれ、もしかして”金色の悪魔”じゃないか……?」
「本当だ、あのSランクの……‼ だが相手は雪の精霊だぜ? 流石に金色の悪魔でも勝てないだろ」
「お前どっちに賭けた?」
「雪の精霊に全ベットだ……ッ‼」
見世物じゃないんだぞっ‼ いや、見世物なのか……?
お相手の雪の精霊を見ると、なぜがドヤ顔をして仁王立ちをしていた。
銀色に煌めく髪は水色のふわふわした髪留めで低い位置にツインテールにされており、碧い瞳はその髪と色白の肌により際立って輝いているように見えた。そして私にも引けを取らない整った容姿。
文句無しの絶世の美少女なんだけど……表情が残念なんだよね。な、なんかアホっぽいっていうか……ドヤ顔すぎてバカらしい顔になってしまっている。
どっからどう見ても強そうには見えないぞ……?
『それでは試合開始‼』
「ふっふっふ……あなたがどれだけ強かったとしても私の前では無意味よ!」
そう言うと雪の精霊は羽織っていた黒い外套をバサァッと脱ぎ捨てる。
「この姿となった私は最強よ。なんて言ったって私のおししょーさまが……」
なんかベラベラ聞いてもないことを喋り出したので今のうちに……――【真実の鑑定】――‼
【名前】ウィン ♀
【種族】雪の精霊・狐獣人
【年齢】12
【魔力値】20/20
【体力値】125/125
【スキル】
精霊魔法『雪』Lv1 無属性魔法Lv3 体術Lv3 殺気Lv2
【ユニークスキル】
(『永劫不変』Lv--)
【称号】
創造神に愛されし者 雪の女王 (裏切られた被害者) (海の精霊の主人)
【総合戦闘力】155
【ランク】D?
――諠ウ螳壼、悶?蝠城。檎匱逕により一部表示不可。
なんか鑑定結果が文字化けしてるー⁉
それに鑑定結果が二重に重なってる文字やら半透明な文字やらがあるし……。【真実の鑑定】はユニークスキルだから【隠蔽】スキルも無効化する。なのに見えないところがあったり文字化けやら……怖いっ‼
鑑定結果の( )の中の文字は半透明ってことにしてください。
あけましておめでとうございます‼ 勉強忙しくても頑張って週1投稿しますので、これからもどうかお願いします‼ ブックマーク・評価してほしいです……モチベをプリーズ!
全然関係ない話ですけど、勉強のストレスでお菓子食べ過ぎて体重2kg太りました~! ダイエット? 知らんがな。




