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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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第40話 ゴブリン殲滅③

「少しハ楽しまセてクレよ?」


 ゴブリンキングはそう言うと目にも止まらぬ速さで接近してくる。

 速い……デカいくせに機動力あるなんてズルい。まあ、私の方が速いけど。

 でも、いつもと同様まともに一発でも食らったら戦えなくなる。いくら新装備で防御力が上がっていても劇的に私の守備力が上がるわけじゃない。本当に、この体は守備力無くて困っちゃうな。


 相手の得物は斧。そして盾を使う。盾が無かったとしても、持前の硬い皮膚で私が扱える大体の魔法は防がれるだろう。やっぱり強敵相手となると、爪と魔法の両方を併せて攻撃しないと通じない。そして両方を使うとなると、体力や魔力がどんどん削られていくから短期戦となってしまう。

 そんでもって、倒した後が一番の問題だったりする。まだまだゴブリンはたくさん居る。キングを倒して満身創痍の状態で生き残ることが出来るだろうか……? 普通だったら生き残れない。



 でも、方法はある。



 ゴブリンキングが振り下ろした斧を舞うようにして避けていき、怒涛の攻撃が止むと挑発するように笑いかける。


「このアマァ……コロス‼」


 そう、それでいい。怒りで思考よ鈍れ。それで私の勝率が上がる。

 ゴブリンキングが大きく斧を振るった瞬間、【煌炎(ブレイズ)】で一気に間合いをつめ、背後に回る。そして全力でゴブリンキングの腱を切り裂く。


「グギャァァァアアア‼」


 ゴブリンキングは痛みと怒りで雄たけびを上げ、空気を揺るがせる。

 そんなキングの姿を見た周りに居るゴブリンたちは少しざわつく。”このままやられちゃうんじゃないか……?””今のうちに逃げた方がいいんじゃ……?”

 言葉は分からないけど、そんなことを言っていると感覚的に分かる。その恐怖を煽るようにゴブリンたちに笑いかける。


――ゴブリンキングの次はお前たちだ。確実に殺す。


 なんてね。そんなの虚勢に過ぎない。

 ゴブリンキングの戦いは少し厳しい。負ける気はしないけど、消耗した後ゴブリンたち相手に生き残れるかと聞かれたら上手く答えられなくなる。

 だから今、圧倒的な力でゴブリンキングを殺すことで魂に()()()()()()()()。恐怖は戦う手を、思考を、判断力を、闘志を鈍らせる。少し鈍るだけでも、些細なミスで命が散るこの戦場でその影響はかなり大きい。

 私は恐怖を操って生き残る。



「グ、ギャァアア。もう、手加減はシナいゾォォ」



 ゴブリンキングの雰囲気がガラリと変わる。今まで威圧だったものが殺気に変わる。少しだけ圧迫感は感じるけど……でもこの程度。

 私はね、あなた以上の強敵の殺気を何度も間近で浴びてきたの。この程度で私を怯ませることは出来ないわよ?

 負けじと殺気を浴びせ返すとゴブリンキングは息を飲んだように斧を握りなおす。


 この気迫……おそらく次で最後の攻撃にするようだ。

 腱を切り裂くだけでもかなりきつかった。確実に一撃でゴブリンキングの命を奪うには首を切り裂く必要がある。首は急所だから腱より断然硬いはず。

 私に切れるか……?

 いや、出来なくても必ず切る‼ 絶対に切る‼

 まだ成長途中だから筋力がない? そんなの関係ない、足りなければ己の生命を懸けて無理やり足らすんだ‼


 私は、友達を守る力を絶対に手に入れなければいけないんだっ‼


 燃やせ、燃やせ、燃やせっ‼


 【煌炎(ブレイズ)】状態でゴブリンキングに駆け寄っていき、スーシリエールを振りかぶる。そして、ゴブリンキングと私がぶつかり合う瞬間、頭に浮かんだある”戦技”の名を叫ぶ。




「――【鬼哭轟斧(レイジクラッシュ)】――ッ‼」


「――【陽焔裂爪(フレイムスプリット)】――ッ‼」




 ゴブリンキングが放った”戦技”を宙で身体を捻るようにして避け、爪術スキルの”戦技”をゴブリンキングの首に炸裂させる。

 そして……ゴブリンキングの首は私たちを取り囲んでいたゴブリンたちの足元に転がり落ちた。


「……」


 ゴブリンたちは無言で返り血に塗れた私を恐怖に染まった瞳に映す。

 首のなくなった胴体が大きな音を立てて地面に伏すと同時に、ゴブリンたちの恐怖は最高潮に達した。


「――‼」


 一人が言葉にならない叫びを上げて逃げ出すと、それを境に全てのゴブリンが逃げ惑った。

 敵を背後に逃げるゴブリンは一体何を思っているのだろうか? 恐怖? 絶望? きっと生きたいって思ってるよね。でも、そんなゴブリンを私はこれから皆殺しにする。

 おかしいなあ、罪悪感とか感じるかと思ったけど、何も感じないんだね。




♢♢♢




 血に塗れた少女が何十匹も居るゴブリンを葬り去る姿を目撃した冒険者パーティーがいた。


 彼らのランクはA。Cランクの少女がゴブリンの集落を殲滅する依頼を受けたと聞き、心配になって様子を見に来たのだ。

 彼らはこの街で唯一のAランク冒険者パーティーだ。つい最近まで魔境の森に関する依頼で遠征していたため、パープの噂を知る由もなかった。

 冒険者にしては珍しくお人好しな彼らは、ただただに心配だった。ゴブリンに関する依頼は他の依頼に比べるとかなりの危険がある。数匹のゴブリンと書いてあった依頼が、実際は数十匹ものゴブリンが居たということもよくある。今回もいい加減な依頼なのかもしれない。

 冒険者の活動は全て自己責任といえど、幼い少女の命が奪われるのは良心が痛む。

 そう思ってついていった彼らが目にしたものは……地獄だった。


 討伐難易度はSSランクと言われるゴブリンキングの首をあっさりと刎ね、逃げ惑うゴブリンを次々と表情を一切変えず命を奪っていく少女。

 この惨状は本当に……虫さえも殺せなさそうな顔をした華奢な少女がやったことなのか?

 彼らは理解できないまま、少女に話しかけることなく急いで街に戻った。


 そして”金色の悪魔(ゴールデンデビル)”の噂を聞き、あの少女が()()だと確信した。そしてあの惨状を語っていく。

 普通だったら信じないような話だが、Aランクパーティーの話となると皆黙って話を聞いた。話し終わりギルド内が静まり返っていたその時、ギルドに誰かが踏み入った。


 血濡れた金髪をなびかせる悪魔のようなその姿に、Aランクパーティーの冒険者はこう呟いた。


「血濡れの戦鬼……」




【名前】パープ(・ステラ) ♀

【種族】兎獣人

【年齢】7

【魔力値】20/260◁10up

【体力値】110/230◁20up

【スキル】

鑑定Lv2 火魔法Lv3 水魔法Lv1 風魔法Lv3◁1up 地魔法Lv3 光魔法Lv3 闇魔法Lv1 無属性魔法Lv2 体術Lv3 爪術Lv4◁1up 暗視Lv1 毒耐性Lv2 殺気Lv1◁NEW

【ユニークスキル】

『天から照らす太陽の光』Lv2

『真実の鑑定』Lv1

【称号】

創造神の最後の望み PARP 転生者 王族 自縛者 捨て子 神童 狼スレイヤー アムールの主 金色の悪魔(ゴールデンデビル) 血濡れの戦鬼

【総合戦闘力】891◁40up

【ランク】A?

 えー、明日中間テストですが……めちゃめちゃ長く書いちゃいました‼ なんか楽しくなっちゃって笑

 いつもより1000文字くらい長い‼ 頑張ったからブックマークしてくれたら嬉しいなあ?

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