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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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第36話 何この空気?

 今日はお金を稼ぐために冒険者ギルドにやってまいりました‼

 時間がかかるような依頼は出来るだけ避けよう。何ならすぐにお金さえ貰えれば何でもいいや。何でそんなに早くお金が欲しいかというと……装備を買いたいからだ。

 私は魔境の森にいた頃から着ている服をずっと身に着けている。さすがにボロボロだから新しい装備が欲しい。このままじゃ周りの人から冒険者って思われないよ‼ 私の武器は手甲鉤だし、普通に過ごすのには邪魔くさくて仕舞ってるから、一見丸腰。そして幼い見た目。

 誰が私を冒険者だって分かるのよ⁉ 無理でしょ‼ だってこんなに可愛いし‼



 昨日の決闘のことがあるし、一応フードで顔を隠しながらギルド内に足を踏み入れる。

 依頼が載ってる掲示板は……うん、人が多すぎる。私みたいに背が小さいとどうしようもなさそう。依頼は諦めるしかないね……。

 今度からは人があんまりいない時間帯に来よう。

 じゃあとりあえず今日は、今持ってる魔物の死骸でも売って小金を稼ぐか。



「すみませ~ん」

「はい、どうなされ――あら?」

 昨日冒険者登録をしてくれた受付令嬢さんに声をかけると、どうやら向こうも私だって気づいたみたい。

「昨日は本当に心配したんですよ……? まぁ、無事で良かったですが……」

「ごめんなさい」

「ザ・コンさんは冒険者を引退することになりましたが……気をつけてください」

「……?」

「去り際のあの目……パープさんへの憎悪が宿っているようでした。追い詰められた者は何をしでかすか分かりませんので、十分気をつけてくださいね」

「うん」

 どんなに相手が弱くても侮ってはいけない。弱者が窮地に立たされた時に発揮する力は、私が誰よりも知っている。

 せっかく受付令嬢さんが警戒するよう言ってくれたんだし、気をつけよう。


「さて、本日はどのような用件でしょうか?」

「魔物の素材の買取りをお願いします」

「えっと……パープさんは冒険者になったばかりですよね? 他者が倒した魔物の買取りは規則違反ですが……」

「冒険者になる前に狩ったの」

「そうですか。ではその素材はどこに?」

「待って、今から出すから」

 【異空間収納(ストレージ)】からとりあえず銀狼を数匹取り出す。


「こっ、これはっ⁉」


 受付令嬢さんの悲鳴にも近い声に周りの人たちがこっちを見る。

「Aランクの魔物だと⁉」

「初めて見たぜ……」


「と、取り乱してすみません。こちらを本当にパープさんが……?」

「うん」

「こんな小さいガキがAランクの魔物を倒せるはずがないだろ⁉ 顔見せやがれ‼」

 大柄な男がずんずんと近づいてきて無造作にフードを引っ張る。


「――ッ‼ お、お前は……」

「あ、ぁぁぁ」

「「「金色の悪魔(ゴールデンデビル)っ‼」」」


 え、何々⁉ え……ん?

 私の顔を見た途端に腰抜かして尻もちをつく者が多数。失神する者が多数。恐怖に顔を歪ませる人が多数。え……? 私何かした?

 騒ぎにしないよう、抵抗しないで大人しくフードを取られてやったけど、悪手だった?


「す、すすすすすすいませんでした――ッ‼」

 私のフードを取った男は脂汗をダラダラ流しながら大袈裟なほど頭を地面に擦り付けて土下座をする。

「別にフードを取ったくらい許すけど……」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 壊れた……?



「えぇっと、鑑定しますので少々お待ちください」

 待って、受付令嬢さん‼ こんな死んだ空気の中一人でいたくないっ! あ~いかないで~!



♢♢♢



「お待たせいたしました。こちら、素材の買取り料金でございます」

「お、おぉ~」

 大金貨60枚⁉ すっごい高額‼ こ、こんなにお金くれるのなら、さっき私を置いていったことは許してあげる。

「銀狼の討伐は非常に困難であり、しかも生息地はあの『魔境の森』のみ。そして貴族中心に毛皮が人気であり、血や内臓も難病の薬となります。素材があまり傷んでいなかったので一体あたり大金貨20枚になります」

 お、おう。解説ありがとうございます。

 確かに、銀狼の毛皮は銀色で、しかもキラキラ輝いてるからね~。そりゃあ貴族に人気だわ。


「そして銀狼の討伐ということで、パープさんのランクがCランクへ上がります」

「へ⁉」

 一気にCへ⁉ あ、いや、Aランクの魔物倒したんだし当たり前っちゃ当たり前か……?

「申し訳ございません。本来ならBランクへの昇格が妥当ですが……一介の受付令嬢ではこれが限界です。Bランクからはギルドマスターの承認が必要となりますが、現在不在ですので少々お待ち下さい」

 なるほど。まあギルドランクを上げることはそんなに急いでないから構わないけど。あー、そんなに申し訳なさそうな顔しないで。私まで申し訳なくなる。


「ギルドマスターが戻り次第、昇格について打診します。ですので、日を改めてまたお越しください」

「分かった。今日はありがとうございました、受付令嬢さん」


 受付令嬢さんは何も言わずににこりと笑う。手を振ってから、異様な空気が漂うギルドから去る。

 こ、怖かったー‼ 何であんな空気になってんの⁉ どうしてああなったのか、後で情報収集しよう。絶対昨日の決闘のせいだとは薄々気づいてはいるけど……一応ね。金色の悪魔(ゴールデンデビル)が何かについても気になるし。

 あれれ? 服を買うとこまで書くつもりが、意外と文章量多くて書けなかったぞ? く、不覚っ‼

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