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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第0章 受け継がれる一欠片の勇気

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第24話 魔境の森大戦②

 私達を守るように生えていた木は、瘴気を浴びると音も無く灰となって散った。

「あっ……」

「おー怖」

 デュランタさんの木でも瘴気には耐えられないのか……。防ぎようがないってことか。


「ちょっとデュランタ? どうしてあいつがここに来たのよ?」

「ここから遠く離れた所で俺と戦っていたはずなんだが……急に消えたんだ」

 消えたってことは、やっぱり転移かな?

「お前らの所かもと思って魔トレントと場所を入れ替えてここにすっ飛んできたんだ。そしたらお前らが交戦中だったってわけ」

 眷属と場所を入れ替えるスキルでここに来たってこと? 便利で良いなぁ。

「だから、俺もあいつも眷属がほとんどいない状態だ。置いて来ちまったからな。それが吉と出るか凶と出るか……」

 おそらく凶。身代わりスキルを使う回数が激減してしまったからね。


『我ら魔物、世界を滅ぼすのが定め。忘れたのか?』

 死霊王(リッチロード)はお母さんとデュランタさんに向けて話す。ぐ……口を開くだけで瘴気の量が半端なく溢れてくる。そして臭いっ!!

 アムールには目もくれないから、おそらくアムールのこと魔物だと思ってないね。一応アムールも魔物なんだけどなあ……。

「ふん、そもそも私は魔物じゃないわ」

「俺は好きに生きてるだけだ。別にカレンデュラが好きとかそうゆうわけじゃねぇ。そ、そこんとこハッキリさせとくぜ」

 今はツンデレおっさんという需要ないもの要らないんだけど?

『その人間種をなぜ庇う? 差し出せば命だけは助けてやる』

「嫌よ。この子は正真正銘私の娘。この命に懸けても守るわ」

「こいつらは子供だぞ? 大人は子供を守るもんだろ‼」

 二人ともぉ……‼


『ならば腐り果てよ――‼』

「お前が死になさい、それと臭いから黙ってくれるかしら?」

「かかってこいやー‼」

 広範囲に広がる瘴気を防ぐように地面から無数の木が生える。その木の間を縫うようにしてお母さんの蔦が死霊王(リッチロード)を攻撃する。

 よし、私も木々を盾にしながら攻撃だ‼


「待って、パープっ」

「わっ!」

 アムールが急に腕を掴んでくるもんだから、転びそうになる。もう、なんなのさ。

「あの瘴気はやっぱり危険だよ‼ 攻撃は二人に任せて僕らはサポートに徹しよう?」

 アムールは何かに怯えているようで全身が震えている。

「大丈夫大丈夫‼」

「何が大丈夫なの⁉ さっきだって危険だったじゃないか‼ 一歩間違えたら……死んじゃうんだよ⁉」

 そんなの初めから知ってるよ。

 でも、サポートしようにも私に出来ることなんてほとんどないの。聡いアムールなら分かってるはずなのに……どうしてそんなことを聞くの?

「ねぇパープ、お願いだよ」

 アムールは強く手を握る。

 今この瞬間にも、お母さんたちは命を懸けて一生懸命戦っている。お母さんだってまともに瘴気を浴びたら無事で済まない。

 だからつい、その焦りから手を振り払い、背を向けて走り出してしまった。アムールの止める声も無視して。


「はぁぁあああ‼」

 この戦いが終わってから仲直りすればいい。だから今は喧嘩のことなんて忘れて戦いに集中しよう。

 瘴気に気をつけて、ヒットアンドアウェーで攻撃する。だけど、瘴気に集中しすぎて他の攻撃への警戒が疎かになっていた。

 光すら映さない漆黒の槍が私めがけて飛んでくる。暗黒魔法、しかも無詠唱⁉ しまった、避けられない。


『まずは一人、か』

「「パープッ⁉」」

「っ‼ ――【限界突破(オーバーリミット)】――‼」


――ザシュッ


 嫌な音が耳に響く。

「あ、アムー……ル……?」

 赤い液体がアムールの小さな体からとめどなく溢れ出る。

 これは何……? 血――

「デュランタっ‼」

「あぁ、そっちは任せたっ」

「あっ、――【回復(ヒール)】――」

 とまれ、とまれ、止まれ――‼ なんで、どうして、止まってくれないの⁉

「――【回復(ヒール)】――、――【回復(ヒール)】――、――【回復(ヒール)】――ッ‼」

「パープ……アムールの傷はその程度の魔法では治らない」

「嘘だ嘘だっ‼ そうだ、デュランタさんなら何とか出来るよね⁉」

 涙で視界が滲み、上手く前が見えない。赤く染まった手で涙を拭いながら【回復(ヒール)】を使い続ける。

「傷つけばそのまま朽ちるのが魔物の常識だ。だから、傷を癒やす魔物は……存在しないんだ‼」

「嘘よっ‼」

 そんな……。

 さっきアムールと喧嘩しちゃったんだよ? 無視しちゃって戦って、その結果がこれ? あれが、あの会話が最後なの……?

 ううん、きっと何かの間違いだよ。アムールは助かる。

「ね、アムール目を開けてよ……まだ初恋の人に告白してないじゃん。こんなとこで死ねないよね⁉」

「……」

「だからっだからっ」


「死なないでよぉ…………」


「……一つだけ、アムールを救う方法があるにはある」

「ほんとっ⁉」

「だが、本当に救えるかは運だ」

「可能性があるならやるしかないでしょ⁉」

「……アムールを、人間の町に連れていく」

「え……?」





 ごめんなさい、予約投稿し忘れました。

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