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2回目の戦いに向けて

 そして一ヶ月くらいがたった。占領した静岡県東部は山梨の介入によりだんだん発展して言った。そして県民から感謝の言葉が多く寄せられていた。

 軍事の方では新たに加わった15万人の軍人の育成をしていき強大な軍を作っていった。そして赤備えの部隊も100人から2500人まで増やして行った。そして赤備えが攻めの最強部隊として対となる防衛の最強部隊青備へという部隊を作って行った。その軍も2500人用意した。これで防衛と攻めの二つの最強部隊ができ上がっていった


 そして諜報部隊もさらに強化して静岡の情報収集にも力を入れた。その情報によると静岡は清水に築いた砦を攻略するために静岡市中心街に軍を集めているらしい。この情報を経て仁と隆と早苗、そして大将五人と緊急会議を開いた。


 8人は山梨県庁の会議室に集まり会議を始めた。

「静岡軍に動きがあり静岡市中心部に約20万の軍を集めているそうです。静岡も多くの軍を失って多分20万が集められる最大の軍になると思います。」と早苗が諜報舞台から得た情報をまとめて言った。」

「こちらも約20万。人数だけで見たら戦力はほぼ互角ですね。」と光が思ったことを言った。それはここにいる全員が思っていた。

「いくら人数が互角でも油断はしないほうがいい。なにせ静岡軍は全力で攻めてくることが予想される。特に清水の砦は本気で壊しにくることが予想できる。それをしのがないといけない。」と隆は分析したことを言った。それを聞いてみんな考え込む。防衛戦は強いとはいえ静岡軍の猛攻を受け続けたらこちらの損害も大きくなる。損害をできるだけ少なくして勝てる方法を模索しなければならない。


 少し考えたところで藤が意見を提案した。

「こちらも軍に余裕があるなら軍を二手に分け挟み込むのはどうでしょうか。」

「けどどうやって挟み込むんだ。静岡市中心部に行けるルートは清水を経由するしかないし挟み込むのは不可能ではないか。」と信之が藤に聞いた。

「確かに山梨領から行ける道は一つしかないです。しかし我々は長野県と同盟県状態にあります。長野県を経由すれば静岡県西部に回り込めます。それに海もあります。会場ルートを使えば静岡市中心街を包囲できます。」


 藤に言われてみんな納得していた。確かに同盟県の長野ルートと海上ルートを利用すれば静岡市内も包囲できる。みんなが納得しているところに藤が言葉を続ける。

「今静岡軍は静岡市街地にほぼ全軍を集めている状況です。言い換えると静岡市以外はガラ空きの状況です。静岡軍を清水に集中させるように仕向けつつ他のところを攻め落とすことができます。そのためにこちらも清水に大軍を仕向け静岡市街地に侵攻するそぶりを見せて静岡軍をできるだけ引きつけその間に別働隊が静岡市以外の都市を制圧していく作戦を提案します。」


 藤の作戦は完璧に近かった。仁は二つ返事でこの作戦を承諾した。他

 の人も異論はなかった。

「ならどこの都市を狙うか計画を立てましょう。」と早希が攻める都市を提案を促す。

「長野と静岡をつなぐ国道152号線から侵攻していき浜松市を最初に落としましょう。152号線は道が狭いので大軍の移動はできないですがそこに精鋭部隊を送り込み一気に浜松で暴れて欲しいです。そうして東に侵攻してき静岡市を目指してください。そして空挺団も使い長野方面から掛川市を狙いましょう。掛川市を拠点として浜松に向かった軍と合流して静岡市を目指してください。」

 藤は淡々と作戦を話す。この短時間でこれだけの作戦をよく立てれたなと仁も隆も驚いていた。藤は話を続けた。


「清水区防衛戦線では青備えをふんだんに利用して守りを固めてください。敵はおそらく国道1号線を使って攻めてきます。1号線は大きな道路で大軍を送るのに最適な道路です。そこを青備えを配備して強固な守りとしてください。清水防衛に13万、そして静岡県西部を攻略するのに2万、残りの五万は山梨に滞在しもしもの時のために備えてください。静岡西部攻略の指揮は私がとります。赤備えの信之大将は赤備え空挺団として指揮をお願いします。清水防衛戦線は早希大将お願いします。青備えの指揮は薫大将お願いします。山梨本土部隊の指揮は光大将お願いいたします。」

 藤はそれぞれの役割まで提案した。仁も頷きながら承諾した。


 そこに早苗が意見を言った。

「浜松侵攻の件なんですが愛知県を刺激しないかどうか不安があります。愛知県は莫大な資金力で軍事力を強化していき三重県や滋賀県に侵攻しています。その軍事力は120万人とも言われております。これは全国トップであり二位の福岡県の50万人の約2倍近い数の軍を揃えています。浜松を制圧したとしてもその隣は愛知県です。少なからず愛知側も動いてくると思います。」

 早苗が言っていた通り愛知県は強大な軍を展開しており120万人のも軍勢を率いていた。ちなみに二位は福岡県の50万人、三位は静岡県の40万人だった。

 山梨県の同盟県で一番多いのは神奈川県の25万で日本第五位、ついで東京都の20万人で第10位だった。

 山梨も静岡東部を制圧したことにより軍の数が19万人となり日本で十一番目となる軍事大県となったが愛知県には程遠かった。愛知県と戦争すれば一瞬で侵攻されてしまうことを早苗が懸念していた。


 その件について隆が意見を言う。

「その件に関してなが水面下で愛知県との燃料に対する取引を進めているところです。山梨側が燃料を同盟県より少し高値だが安価な値段で取引することを条件に今回の静岡侵攻には関与しないことを条約で結ぼうとしています。今の所順調に物事は進んでいます。私の予想ですがいずれ愛知県とも戦うことになりますので今のうちに愛知県に我々の燃料に依存してもらって何かあったらそれを交渉材料に進めていくような流れにしています。」

 隆の意見に光が疑問を言った。

「愛知県って燃料にそこまで困ってないと聞きましたがそれでもこの話に乗ってくれるのでしょうか。」

 それに対し隆が意見を付け足す。

「愛知県は燃料を他の県や外国から輸入しており愛知県の歳出の二割を占めています。莫大な資金があるから賄えることですが財政には大きな影響を与えています。山梨から燃料を買うことによりそのコストが約40%抑えられます。ですのでこの話に前向きに検討していただいています。」

「けどその浮いた資金でさらに軍事力強化を図るのではないでしょうか。」

 光はさらに疑問を隆にぶつける。

「確かに軍事力は強化されます。しかし今愛知を抑えておかないと浜松侵攻は不可能になると思います。そして将来愛知県と対立関係になった時燃料が外交カードとして活かせます。」

 それを聞いて光は納得した。隆の外交手腕にさすがと思っていた。


「なら話は早い。こちらも各所に軍を集め静岡が攻めてきたらこちらの作戦も結構しよう。長野県との交渉は私自身が行うことにする。」と仁はそう言って会議を終わらせた。


 仁は早速長野県との交渉に入った。長野県と静岡県との関係を悪化させないことを条件に出し山梨軍の進軍を許可してもらおうとした。

 ところが長野県も静岡県との間で険悪になっていたので長野県は無条件で山梨軍の進軍を許可してくれた。これで浜松侵略作県も結構できる。


 作戦通り清水に13万人、静岡西部(浜松)攻略に2万人、赤備え2500のうち500人を空挺団部隊として配置、それ以外の2000人は浜松侵攻の軍と同隊させた。


 静岡との2回目の戦争が近くなってくる。諜報部隊から静岡軍が清水に進軍したとの情報が入った。それと同時に静岡県が停戦の破棄をしたことが外部部によって仁に伝えられた。

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