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戦いの勝利。そして今後について

 静岡との戦いに勝利した仁は次の対応を話し合っていた。

「知事。今回はうまく勝てて停戦条約も受理されました。しかし静岡軍はまた軍を整えてせめてきます。それを阻止するために静岡軍が再度せめてきたら静岡市攻略についても考えないといけません。実際静岡は静岡県知事の暴政によってかなり県民が疲弊しています。静岡県民のためにも静岡軍を倒す必要があると思います。」

 仁は考えた。いくら暴政をしているからといって力で責めるのは何か違う気がした。

「けどそれは静岡に侵略すると同じことではないか。あくまでも自衛のために戦うのであって侵略するために戦うのは違う気がする。


 それを聞いて隆が言葉を続けた。

「知事。それは争いが起きていない世界では確かにそうです。しかしいまは戦乱の世です。自国を守るのにはある程度責めることも重要です。攻撃が最大の防御。そして占領した地域もただ占領するだけでなく発展させれば多くの人を助けられます。先ほども言いましたが静岡県民は暴政によって苦しんでいます。それから解放させて静岡とともに山梨を発展させましょう。」

 隆の言っていることはわかる。けれど仁は納得がいかなかった。転成する前の日本は争いから無縁な状態だった。隆たちは戦乱を生きていた人たちだ。自分の生きていた世界の価値観で話すのは少し違うような気もしてきた。


「知事。まずは占領した静岡県東部地域を立て直しましょう。いま山梨の財務状況はかなりゆとりがあります。これを使って占領した地域の復興や山梨軍に入る人たちを集めましょう。軍備拡張できるとともに静岡東部の人たちも豊かにできます。」

 早苗は今後の動きを提案した。確かにこの案は山梨にとっても静岡にとってもメリットがある。

「よし。早苗が言った案で今後進めていこう。占領した地域の立て直しを最優先でそのあと軍に入る人を募り軍備拡張もしていこう。そして捉えた静岡軍の軍人は山梨軍に入るよう促してみよう。給料ベースも高めにすれば受け入れてくれると思う。」

 仁がそう提案した時だった。技術開発部の部長がやってきた。

「知事。ご報告があります。特力を使って燃料を生産することに成功させました。これで燃料は困らなくなります。そして他県に燃料を輸出することもできます。さらに山梨県の経済が安定できます。」


 この報告を受けて三人は喜んだ。今まで他県に頼っていた燃料も自県で賄える。しかも輸出することもでき山梨がさらに発展できる。

「それは嬉しいことだ。早速燃料をどんどん生産してくれ。そして隣県との首脳との会談も開きたい。燃料を輸出することができることを伝えるとともに同盟の強化について話したい。今すぐに外務部に隣県に首脳会談の要請を頼んでくれ。」

「わかりました。」と隆は言って外務部に伝えた。


 少し経つと隣県から返答がきた。静岡とは県交が断絶しているので連絡はしていないがそれ以外の長野県、埼玉県、東京都、神奈川県は首脳会談を了承してくれた。それに伴い各県首脳会談の準備を進めて行った。


 数日後山梨県、長野県、埼玉県、東京都、神奈川県の知事による首脳会談を甲府で行った。

「本日はお集まりいただきありがとうございます。今回集まっていただいたのは燃料の貿易鵜についてと今後の同盟強化についてです。まず燃料の貿易に関してですが我が山梨県は燃料生産に成功しました。そこで各都県に燃料を安く提供できることができます。燃料の生産も豊富にできますので同盟都県以外の地域にも燃料貿易をしようと考えています。」

 仁の話を聞いた他都県の知事は喜んだ。

「東京都からしてみれは燃料の確保はかなり難しいことでしたので山梨県から燃料を帰るのはメリットが大きいです。」と東京都知事はゆった。

「同じく。」と他の県の知事も同意してくれた。

「ならここで条約を結びましょう。燃料条約を作りましょう。」

 仁はそう行って各同盟県との条約を結んだ。


「そして同盟の強化の件なんですが静岡が我が山梨県に侵略してきたそうに他の県でも同じことが起きる可能性が十分にあります。そこでなんですが各県の軍事力強化として同盟軍というのを作ろうと思っています。その軍は各同盟県が攻められた際にその県に同盟軍を派遣できるようにしていこうと思っています。ただし侵略する際には派遣できないようにします。他の同盟都県がその県との関係悪化をを防ぐためです。」

 仁がそう提案すると神奈川県知事が意見を言った。

「その案は確かにいいと思う。現神奈川も静岡が侵略しようとしていたという情報もあったことだしもしもの時に備えるのはいいことだと思う。」

 他の都県の知事も同意していた。

「埼玉からしてみたら自県は軍備拡張がしずらいので軍を提供してくれるのはありがたい。これからもよろしくお願いします。」

「こちらこそ。長野県からしてみたら埼玉県は非常に良い貿易相手となっている。これからもお互いの発展のために末長くお付き合いをしていってください。」


 こうして首脳会談は円満で終わることができた。仁は一安心した。これで静岡との戦いに専念できる。

 山梨県庁に戻った仁は隆と早苗に首脳会談で決まったことを伝えた。隆と早苗も納得してくれた。そして静岡県東部の状況についての話になった。

「捕虜となった静岡軍の人たちはこちらの給料とかの待遇を説明すると喜んで山梨軍として働いてくれるそう。これで一気にプラス8万人のも軍が確保できました。そして軍に入りたいという要望も多くあり合計で15万人確保できそうです。既存の群と合わせて約19万人軍人として確保できます。一気に軍備拡張が進みました。戦車なども前の戦争で静岡軍がかなり放棄して言ったのでそれも利用できます。そして内政も静岡県東部の方々は喜んでいました。今の所順調です。」

 と早苗は状況を仁に伝えた。そこに隆も話をする。


「軍が大きくなったのはいいですが静岡方面の軍を誰が統治するか問題があります。今の大将三人では山梨の軍を統制するので精一杯だと思います。そこで新たに静岡方面大将という役職を作り適している人を任命するのがいいと思います。」

 隆の言葉を聞いて仁は考えを言った。

「確かに軍が大きくなると今の大将の人数では統率が取れなくなる。そして一気に4万人から20万人弱にまで増えた。ここは一人とは言わず2人新たに大将として任命したいと思うが適任はいそうか。」

 と仁が提案した。

「確かにそうですね。二人任命しますか。」と隆も納得した。

「それなら二人適任がいます。一人は山梨軍最強と呼ばれて部下の育成や戦略など全てにおいて完璧な藤中将がよろしいかと思います。彼なら大将として問題なく仕事をこなしてくれると思います。」と早苗は一人の名前を出した。


 仁も藤中将の活躍は聞いていた。今回の戦いでも敵の前線基地攻略を一瞬でやり遂げた実力もあるので適任だと思った。


「そしてあと一人は。山梨県東部方面部隊長薫大佐はどうでしょうか。彼女は東部方面部隊長として多くの部下をまとめてきて東京都や神奈川県の貿易にも大きく関わってきました。大将になってもその能力を十分に発揮できると思います。」と一人の女性を推薦した。

「なるほど。確かにそこまでの能力があるなら安心できる。よし。その二人を新たな知将として任命する。早速二人を呼んでくれ。」と仁が指示を出し早苗は軍に連絡をした。


 しばらくしたら呼ばれた二人が山梨県庁に到着した。

 二人は緊張した様子で会議室に入ってきた。

「「失礼いたします」」

 二人の緊張した声が響く。

「まあそんなに緊張しないで。早速要件をいうと二人には山梨軍大将に任命する。」

「大将ですか・・・」

「私がですか」

 二人はいきなりすぎて理解が追いついていなかった。そこで二人に事情を説明した。

 二人はそれを聞いてようやく状況がわかった。

「知事。説明ありがとうございます。大将任命受け入れます。精一杯活躍いたします。

「私も同じく受け入れます。任命ありがとうございます。」と二人は大将任命を受け入れた。

「ありがとう。早速二人には今回統治した静岡県の部隊長を任命する。清水方面と沼津方面と2つの部隊を作ろうと思っている。藤大将には清水方面をお願いします。薫大将には沼津方面をお願いします。」

「「かしこまりました」」

 そういって二人はそれぞれ清水と沼津へ向かった。


 三人は一安心してそれぞれ持ち場に戻っていった。仁達がこうして今後の対応を考えているうちに静岡軍も着々と東部奪還の準備をしていた。停戦が結ばれたからと言って決して安心はできない。次の戦いは近かった。

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