ボードゲーム倶楽部殺人事件
【登場人物】
田町 一樹 w高校2年2組
大曽根 明 そのクラスメイト
安藤 圭人 そのクラスメイト
富田 凛 そのクラスメイト
島田 正樹 そのクラスメイト
加藤 なぎさ そのクラスメイト 学級委員長
岩倉 海斗 なぎさの彼氏 w高校2年4組
和田 七海 w高校2年3組
六限の終わりのチャイムが響き、クラスはホームルームの時間に入る。大嫌いな古典とハゲ先生から解放され、一樹は腕と背筋を伸ばし大きな欠伸をした。
「やっと終わったぁ」
今日は担任の中谷が午後から出張で学校を出ていった為、担任の代わりに学級委員長の加藤なぎさがホームルームを取り仕切る。授業が終わるなり中谷から預かっていたのであろおメモを机から一瞬の隙もなく取り出し、教壇の上に立つ。
「はーい、みんな聞いて」
甲高く耳に響く声は古典後の脳味噌には刺激が強い。
「特にこれと言って連絡はないんだけど、まだ来年の進路の希望届け出してない人早く出してって中谷先生が。どうせ田町とかその辺の男子は文系行くんだろうから、さっさと出しちゃいなさいよ。あと・・・・」
ベテラン教師のような言い草にクラスは笑いに包まれた。実に実に不愉快である。なぎさはことあるごとに、一樹とその周辺の友達を馬鹿にしてくる。その辺の男子がどこまでの範囲を指しているかはわからないが、おおよそ大曽根明、安藤圭人、島田正樹あたりは絶対に入っている。隣の席の富田凛もそれを聞いてゲラゲラと笑っていたが、お前も入っているだろう。一樹は小さく舌打ちをした。何か言い返したくはあったが、到底できなかった。実際にまだ進路希望届を出していないのも事実であったし、何より口達者で成績優秀、一瞬の隙もない「ザ・学級委員長」に口答えしたところで、勝ち目はなく十倍返しにされ、またクラスの笑いものなることが想像できたからだ。『にしてもわざわざ俺の名前を代表して出すこともないのに』一樹の心の呟きを遮るようにして、
「終了!じゃあまた明日」
完璧委員長がホームルームをしめた。そのベテラン教師並みの流暢さと態度にクラスから歓声と拍手が上がった。もちろん一樹はそんなことする気なれない。隣のバカ女がケラケラと笑って拍手するのが横目で見えて、大きなため息をつく。
拍手が終わり教室はすぐさま喧騒に移行した。野球部とサッカー部がグランドをどう使うかを半分喧嘩腰で話し合っている。一軍女子は近くにできたチーズケーキ屋がなんとかかんとか、受験まで後一年半もあるのに加藤とその周辺が夏休みにやった模試かなんかの結果を見せ合っている。各々が放課後に何をするか予定を立てている中、一樹はいつものメンバー、明、圭人、凛、正樹にアイコンタクトを送る。全員がニヤリと笑って返事をしてきた。もう俺たちに言葉いらない。
夏休みが開けて一ヶ月。彼らの放課後のルーティンは確立されていた。夏休みに圭人が買ったボードゲーム(ここでどういうボードゲームなのかという詳しい説明は省かせていただく)が彼らなのかで大ブームを巻き起こしていたのだ。ここ一ヶ月、放課後に誰もいなくなった教室で机を囲みゲームに熱中する。ひとゲーム20分から長いときには30分。放課後の3時半ごろから日が落ちる7時まで、時には時間を忘れ8時になり警備員に学校を追い出されることもあった。最大4人対戦、最低2人対戦のゲーム。バイトで欠席が出ることもあったが、今日は五人全員が揃っていた。
喧騒があけ、委員長が戸締まりを確認し教室を出ていく。クラスには一樹、明、圭人、凛、正樹だけが残った。机四つをくっつけて大きな机を作りその周りに椅子を四つ設置してプレイグラウンドを作る。
「さてと、今日は五人全員が揃ったね」
圭人がコマを並べながら言う。安藤圭人、真っ黒なベッタリとした油っぽい髪に白い肌、身長は160センチ半ばと高くはないものの細い手足と華奢な体型が相まって、一樹らにマッチ棒と揶揄されることもあった。一樹とは中学からの同級生だ。
「てことは、ジャンケンだな」
と明。大曽根明、中学時代はラグビー部に所属していたらしく、ガッチリとした体格に小麦色の肌、身長も180センチと大きく圧迫感がある。初めて話した時にその見た目からえらく緊張したのを一樹は覚えている。
「うわー、これが楽しみで今日一日頑張ったのに、絶対負けたくない」
凛が高い声で喚く。富田凛、焦茶色のショートカット。大きな瞳に透き通るような肌。身長は160センチとグループで一番小さかったがその端正な顔立ちから、時たま一樹でさえも変に照れてしまうことがあった。一軍女子からの人気も高い凛がなんでオタクグループの集まりに参加しているか一樹にはわからなかった。
「フラグ立てんな、フラグ。そんなこと言ったら負けるぞ」
手をグーの形にしなが正樹が言う。島田正樹、クルクルとした天然パーマに重たい銀縁メガネ。175センチと身長はあるものの女子人気はゼロ。おそらく顔がディスアドバンテージになりすぎているのだろうと、一樹は思っている。
「いくぞ、最初はグー・・・」
一樹の掛け声で皆一斉に腕を突き出した。勝負は一回でついた。一樹がパーそれ以外がチョキ。
はぁと大きくため息をつく一樹。 ジャンケンに勝った喜びと一樹の落胆を見てみんながゲラゲラと笑う。『今日はとことんついてないな・・』と心で愚痴をこぼす。
普段五人が集まった時のゲームの流れはシンプルだった。最初にプレイする、四人をジャンケンで決め、ひとゲームごと最下位、つまり負けの人が抜け、前ゲームの負けの人と入れ替わる。つまり勝ち続ければずっとゲームで遊べ、負けが続くと待ち時間が長くなるという具合だ。
最初のゲームがスタートしたのは3時20分頃、一樹を除いた四人がプレー。20分後、圭人の叫び声と共に最初のゲームが終わった。
「あぶねぇ!後ちょっとで正樹に追い越されるとこだったわ」
圭人が興奮して言う。
「本当に後少しだったのにー、あそこで凛が邪魔しなきゃ、追いつけたよ絶対」
「しょうがないじゃん、ゲームはゲームだもん。はいはい文句はいいから、一樹と代わってあげて、一樹待ちくたびれてるよ」
正樹の文句を受け流して凛が言う。
トイレから帰ってきた一樹と負けた正樹が交代し、第二ゲームが始まった
時刻は3時40分だった。第二ゲームはその後30分で終了。負けた凛が正樹と交代することになった。
「ざまーみろ」
「うるさい」
凛の負けを一番喜んだ正樹の言葉に凛が不貞腐れた。
「お前らって本当に仲良いよな、犬と猿みたいに」
一樹が皮肉をこめて言う。
第三ゲームは4時10分から4時40分の30分間行われ、その結果圭人が負け凛と交代し第四ゲームがすぐにスタート。20分をかけゲームが終わり今日一度も負けていなかった明が負け、圭人と交代した。時刻は5時ちょうどあった。
「ああ、待ちくたびれたやっと入れる」
圭人が首を長くして言う。
「正直さっきのゲームからめちゃくちゃトイレしたかったんだよな。負けたタイミングちょうどよかったわ」
と明。
「強がんなって、負けた理由トイレに行きたかったからなんて言わせないからな」
正樹がチクリ。
「これって何ゲーム目だっけ?」
「次のゲームで五回目だよ」
凛の質問に一樹が答える。
「これで最後にしようかな。今日お母さんの帰りが遅いから代わりに晩御飯作らなきゃならないんだよね」
「凛の作る晩飯とか食えたもんじゃないよ」
また正樹が凛に吹っかける。
「あんたよりはマシだよ」
と凛も応戦。
「俺の手料理食べたことないだろ」
「そんなこと言ったら、正樹もないじゃん」
そんな犬と猿のやりとりを横目に第五ゲームが始まった。
ゲームが始まって20分が過ぎた頃、それは突如起きた。
「うわぁぁ!!」
強烈な叫び声が耳を刺した。和気藹々としていた空気が一瞬で凍りつく。困惑の表情を浮かべつつも全員が一斉に立ち上がり教室の外へ出る。『声の方向は廊下の方から・・』一樹は教室のドアを開け廊下の窓にへばりついた。うっすらと下の方に人影があるが窓が邪魔でよく見えない。へばりついた一樹の横で明が窓の施錠を解除して、窓を開けた。全員が一斉に覗き込む。
「ああ・・・・そんな」
凛が聴こえるかギリギリの声でつぶやいた。
それは彼らから見て左側の方に横たわっていた。7メートルほど下。コンクリートの地面とセーラー服の首元が赤く染まっている。灰色と白に映える赤が何とも痛々しかった。彼らは数秒してその死体が誰なのかを悟った。
「委員長・・・」
圭人が声を震わせながらいう。目玉が飛びし口が歪んだ死体は見るに耐えない姿をしていた。
時が止まったように感じる。全ての映像がスローモションのように流れ、グラウンドから聞こえる金属バットの音がまるで終末を告げる鐘かのように頭で響く。そんなことを無意識に考えていた一樹の目を覚ますように
「早く!早く警察と救急車!!」
声の主は下からだった。屍に気を取られていてその横に人がいるのに気づかなかった。練習着を着た男。叫び声の主か、つまりは第一発見者だろうか。一瞬その男について思考を巡らしたが、そんなことは今どうでもいい。一樹は窓から首を引っ込めると踵を返して校舎南側の階段へ走る。
『ああ、大変なことになってしまった・・・』
一樹は心の中で叫びながら、助けを求めるため職員室へ走った
平和な県立高校で起きたこの事件は学校だけでなく近隣住民及び町全体にも大きなショックを与えた。
警察の捜査によって明らかになった事件の詳細はこのようなものだった。まず死亡したのは加藤なぎさ。検死の結果、校舎三階からの転落、頭を強打したことによるショック死と判明。死亡推定時刻は3時半から死体発見時刻の5時20分までの間。落下元は死体のあった場所のちょうど真上に位置する女子トイレと断定された。死体の第一発見者は同高校サッカー部の岩倉海斗。練習中校舎の裏側に転がったボールを取りに行ったところ、たまたま死体を発見したとのこと。また加藤なぎさと岩倉海斗は恋人関係にあり、最後に加藤なぎさと会話をしたのも彼だった。ホームルームが終わり3時20分ごろ教室を出たなぎさはそのまま4組の海斗の元へ。10分ほど会話をした後に海斗は部活の練習へ、なぎさは海斗の練習が終わるまで4組の教室で待っていることになっていたそうだ。死体発見時校舎には六人の生徒がいたことがわかっている。ボードゲームをしていた一樹ら五人の他に、3組のクラスに和田七海という生徒がいた。彼女は学校の終わった後、塾のオンライン授業をクラスで受けていたという。
意外にもこの事件はあっさりと幕を閉じた。警察は加藤なぎさの死を自殺と断定したのである。遺体に目立った外傷もなく、転落元の女子トイレも特に争った形跡などがなかったからである。警察は死体発見時、校舎に残っていた一樹ら生徒のアリバイの確認、またなぎさ殺害への動機についても調べ上げたが、真犯人の特定につながるものも特になく早々に事件を片付けた。
田舎の県立高校、小さな町で起きた事件ゆえ、住民、生徒の不安を大きくすることは避けた警察の判断であり、またなぎさの家族の要望もあって早めに終止符をうったということであった。
事件から五日後の月曜日、学校が再開した。一限の時間は臨時学校集会が開かれすべての生徒が体育館に集められた。なぎさへの黙祷、校長の長話。教室に戻ってきた一樹は疲れ果てていた。正直もううんざりである。事件が発生した水曜日の夕方から昨日の夜までのことを思い出す。警察の事情聴取に書類などの記入、学校は木金ともに臨時休校をしていたが、一樹達は呼び出され先生たちからまた事情聴取。大人に囲まれて質問攻めにあうのは気持ち良くない。事件の結末を警察が発表したのが金曜の夜だったが、そこからも大変忙しかった。なぎさの両親への挨拶に通夜、葬儀への参加。すべたが落ち着いたのが昨日の夕方だったが、疲れているのにうまく寝れなかった。夜中何度も目が覚めた。きっと自分では気づいてはいないが大きなショックを受けているんだろう。無理もない。同級生、クラスメイトが死んだんだ。「最後のホームルームではあんなに元気だったのに・・・」一樹は無意識に呟く。
一限が終わるまで20分。通夜のような教室の空気を切るように担任の中谷が徐に加藤なぎさの話をし始める。一樹はそんな話を聞く気にはなれなかった。話を無視するように左の窓を眺めた。校庭と青い空、9月が終わりに差し掛かっているのにまだセミが鳴いている。心の中の引っかかりを鎮めてくれるのは、窓から見える真緑の田園風景だけかもしれない。そう思って窓をじっと見つめて考える。『加藤なぎさ・・・自殺・・・』。胸の引っかかりは取れない、やはり何かが変だ。成績優秀で先生、生徒からも慕われていた、恋人もいた。順風満帆な学校生活を送っていた女子高生が突然の自殺。彼女のことを考えれば考えるほど『何か』は大きくなっていく。
「よし・・」
一樹は小さく呟くと事件をもう一度考えてみることにした。
事件が起きた水曜日の夕方、校舎に残っていた生徒は全部で六人。ボードゲームをしていた、自分(田町一樹)、大曽根明、安藤圭人、富田凛、島田正樹の五人は2組に、和田七海が3組にいた。それぞれのアリバイを考える。七海には完璧なアリバイがあった。彼女は3時20分ごろから死体発見時まで塾のオンライン授業に参加。カメラをオンにして参加していた様子が録画されており、一瞬たりともカメラをオフにしたり、教室を出たりした様子はなかった。全ての時間画面にへばりついていた彼女になぎさを殺すことは不可能であった。
次はボードゲーム倶楽部のアリバイ、当日のゲームの流れを思い出す。まずゲームをプレイしている四人はその時間、当たり前だが互いに互いを見ているため完璧なアリバイがあるといえる。しかしゲームから除外された一人に関しては、アリバイはない。最初のゲームは自分(田町一樹)が除外され、次に除外されたのは島田正樹、3時40分から4時10分まで。第三ゲームの除外者は富田凛、4時10分から4時40分まで。第四ゲームは安藤圭人が4時40分から5時まで。最後に大曽根明が除外され、5時から死体発見時の5時20分まで。まとめると正樹が20分、凛が30分、圭人が20分、明が30分、それぞれアリバイがない時間が存在することになる。言い返すと、各メンバーのアリバイがない時間、その他の四人のメンバーのアリバイは確たるものということだ。
また当初、他の何者かが加藤なぎさを殺害し校舎から逃走したという疑いも考察されたが、和田七海のアリバイがそれを否定した。和田七海のオンライン授業のカメラには3組前の廊下の映像が記録されていたからだ。その映像を確認したところ、3組の前を通過し4組の方へ向かった怪しい人物は映っておらず、透明人間でもない限り校舎内部から4組へアクセスし加藤なぎさをトイレへ連れ出すことはできないことが証明された。また3組の前を通過せずに4組に向かう方法としては外部から壁をよじ登る方法があるが、壁や窓を調べた結果そのような形跡はなかったという。
次にボードゲーム倶楽部メンバーの空白の時間について考える。彼らは警察の事情聴取に皆同じような事を答えた。ゲームから除外された後、座りっぱなしから解放され、皆同じように廊下へ出た。1組前にある自販機でジュースをかったり、廊下の窓から裏山の風景をぼーっと眺めたり、携帯でゲームをしたり。また全員が4組の奥にあるトイレに尿を足しに行っており、その様子は七海の録画にも残っていた。また『トイレに行く際、4組の加藤なぎさを見たか』という警察の質問に対しては全員が『わからない』と答えており、どの時間になぎさが姿を消したのかは絞り込めない。
このことからその当時、校舎三階は閉鎖された空間であり、もし仮に加藤なぎさが殺害されたのだとすると、犯行が可能だったのは、島田正樹、富田凛、安藤圭人、大曽根明ということになるが・・・
その日は静かな日だった。4組とトイレのある方からの怒号や悲鳴なども一切なかった。犯人がなぎさを誘い女子トイレに押し入れでもすれば、いくらクラスメイトとは言え、何らかの怒号や悲鳴が聞こえてもおかしくないのだが、そんなもの全くなかった。それに真面目かつ彼氏もいた委員長が、女子トイレで男子と密会なんてことも考えられない。ましてやこんなオタク軍団と・・・・・ん?
そうだ・・違う、いたんだ・・あの場に一人だけ・・彼女を誘いトイレに入っていける人物が・・・!
時刻は10時前になろうとしていた。9月の終わりに差し掛かっているのにも関わらず外ではセミが鳴いている。
「それじゃあ、少し残酷な気もするが、加藤なぎささんの代わりに、クラスの新委員長を決めなくてはならない」
担任の中谷がなぎさの思い出話から現実的な話題へと切り替えて言う。まだ教室の雰囲気は暗く重い。
「そうだよな、こんなことを急に言っても、誰も立候補なんて・・・」
中谷がそう言いかけたとき、窓側から二列目に座る女子が一人手をあげ立ち上がった。クラスが少しざわつく。
「おお、意外だな、お前委員長とかやりたかったタイプなのか」
若干の困惑を隠せない中谷。
「はい!私こうゆうのやったことないけど、ずっとやってみたいなって思ってたんです!加藤さんの代わりになれるかはわからないけど頑張ります!」
彼女は可愛らしい笑顔を振り撒き、まるで用意していたかのような意気込みを語った。
「おお、いい意気込みだな、みんな異論はないか?」
中谷の問いかけに応えるように、クラスは盛大の拍手に包まれる。まるで新しいヒーローの登場を祝うかのように。
「では、新しい委員長は富田凛で決まりだな、富田これからよろしく頼むぞ」
鳴り止まない拍手の中で彼女は照れくさそうに笑った。
完
完読ありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。初めての執筆で荒さが目立ち恥ずかしい限りですが、皆さんが楽しんでいただけたなら幸いです。
月並み程度ではありますが解説をしたいと思います。
本作のトリックは読者が思っている人物像と実際の人物像が違ったというものです。つまりは富田凛は男子生徒ではなく女子生徒だったという訳です。なので女子トイレに入るのもごく自然なことであり、加藤なぎさをトイレに誘うこともあり得た訳です。所謂「連れション」というやつですね。
また富田凛が女子生徒だという伏線は多く散りばめたつもりです。ミステリーを読み慣れている方にとっては簡単だったかもしれないですね。例えば「隣に座っているバカ女」とは凛のことです。一樹は窓側の席のため隣の席というと凛一人しかいないことになります。また「凛に対して一樹が時たま照れる」という箇所は凛が女子生徒ということに一番気づきやすいポイントかなともいます。
みなさんが一番気になっていいるだろう「結局、凛はなぎさを殺したのか」という質問には答えを出さないでおきます。みなさんの想像にお任せしたいのと同時に、個人的に後味があまり良くない不気味な終わり方が好きなので。
また何かしら書きたいと思っているので、次回作が出た時にはよろしくお願いします。
誤字脱字やトリックの穴やご意見などありましたら、コメントの程よろしくお願いします。