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悪魔計画発動

どんどん黒く・・・

「さてシンジ君」

出社そうそう会長室に呼び出されたシンジ


「は、なんでしょう?」


「君から要望のあったメリダとメイとリンの処遇の件だが」


「はい、」

「あのアンドロイドには巨額の開発費用が掛かってるし国家機密

の部分も多い」


「やはり私物化は駄目ですか?」

「国からの回答はホストとの接続を大幅に制限するとの条件だ」


「かまいません」シンジ

「いいのか?それで、あの3体の利用価値が無くなるが?」ダニア


「あの3人は私の宝です。なにがなんでも守ります」シンジ


「・・・・宝?」

「彼女達の人工脳に私の宝が注入されています」

「しーっ・・・・」ダニアは目配せしてセキュリティルームに誘う


「ばかもの!内容はともかく君の秘密を国が察知したぞ」ダニア

「宝と申しただけで内容は絶対にバレません」シンジ


「3人を拉致して解体すればバレるだろう?」

「私が掛けた暗号は絶対にとけません」シンジ

「たいした自信だな」


「ともかくどんなに高額でも構いません私にお譲りください」


「アナハイムが立て替えておく」ダニア

「そ、そんな・・」シンジ


「君を我が社に縛り付けるためだ。異論は認めない」ダニア

「それに、我が社のホストは国の物よりも公表上は劣るが実際は

凌駕してる、国を騙してこそっと分散させてるからな」ダニア


「つ、つまり?」


「察せよ。君の業務に支障はきたさないという意味だ」

「データーは取り出せませんよ」自信満々のシンジ


「ふふ、我が社の総力で君を負かしてみせる」ダニア

「絶対に不可能です」シンジ


「とにかくそういう事だ、さがってよし」ダニア




夜、自宅にて


「残念だが君達は私の物に出来なかった本当にすいません」

「なにを仰いますか今のままでも私達は十分幸せです」3人


「実はねダニア様にねだって下の階を私が買い取っりました」

「はあ」メリダ


「5000人の部下を持つ部長として接待ルームの必要性を訴えた」

「まあ・・」

「ですがジェネシスの社員達は新地球への立ち入りは不可能なのでは?」

「いや、我々と逆にVR化すればウチに訪問は可能だ」シンジ

「なるほど」リン


「でな、昔ブラン様が行った隠し部屋の仕組みを調べて真似してみた」

「なぜ隠し部屋が必要なのでしょう?」メイ


「私の作製したデーターを隠す部屋だよ」シンジ

「なるほど・・」メリダ


「国にもアナハイムにも知られたくない秘密をそこに保管する」

「それを知った君達はもはや運命共同体だよ。わかったね」シンジ

「まあ・・・・」顔を赤らめる3人


「ですが、もし裏切りと判断されたら私達3人はいつシンジ様を裏切ら

せるか・・もしくは従順を装いスパイさせられるやも」メリダ


「そうだね・・・大丈夫なんとか手立てを考えるから」シンジ


「こっち来て」シンジ

クローゼットの奥に隠し扉があった


「ですが私達3人がここに入ると位置情報がバレてしまいます」メリダ

「大丈夫、ダニア様のセキュリティルームを参考にしてるから絶対に

情報は漏洩しない」シンジ


「本当なんですか?」リン


「ダニア様の研究内容は今まで一度も漏洩したことが無いからね」


「しかし私達はメモリー機能もあります。退室後送信する可能性も

ありますわ」メリダ


「それも対策済です退室時にデーターは全て消去する仕組みを開発

しました」シンジ


「まあ・・」驚くメイ


「逆手を取って囮情報を流すことも可能ですから」ニッコリ笑うシンジ


「さ、とにかく入って入って」


ゾロゾロゾロ・・


隠し部屋はそれほど広くない、10畳程度だろうか、それでも一応

寝泊まり出来る設備だった。


「ここで缶詰になることも可能だ」

「そして、隣の部屋・・」


「あっ!」


なんともう一組のシンジ達・・・なんだこれは?

「これは地球で言うところの「召喚人間」です」シンジ

「ば、ばかな、新地球では魔法は発動しないはず・・・」


「魔法なんかではありません。既存の科学力で十分作成可能なのです」

「しかし、コピー人間は1人一体まで、それ以上は規制で不可能なはず」


「だからコピー人間では無くあくまでも召喚人間です」シンジ

「だからアナハイムでの仕事中ひっきりなしに口づけ・・失礼しました

アクセスを行っていたのですね」メリダ


「正解、ジェネシスでなければ地球にアクセス出来ないデーター多いから」

「し、しかしそれは背任行為・・・」メリダ


「君が黙っていてくれたら誰にもわからない」シンジ

「し、しかし・・・」


「ダニア様は私に20億民を救えと言っておきながら地球のデーターは

何一つ教えてくれない。コピー人間変換時に全てのデーターを送ったと

平然と言っているがあきらかに歪曲、捏造、改竄されてるよあれは」


「全てわかっていて受け入れたのですか?」メイ


「当たり前です。都合の良すぎる玉虫色の脚色、分からない方が

どうかしてます。私達への背任行為は地球側です」


「そのことをダニア様に訴えられませんか?」メリダ


「ありえない、ダニア様も国家権力とグルなのは確実」

「今の私には君達3人しか味方がいない孤立無援なのです」シンジ

「それでは一体どうするつもりなのでしょう?国家転覆ですか?」


「まさか、そんなことは微塵も思っていない知りたいのは真実だけ」

「しかし真実を隠すことで上手く行くことも世の中にはありますよ」メリダ

「それは理解出来る、しかし私の本能が真実をしりたがってるのです

20億の民を救う為には全てを知らなければなりません」


「しかし、どうやって事実を知るのでしょう?」メイ


「君達はなぜ15300光年も離れてる場所に地球があるのか

疑問に思いませんか?」シンジ


「ですから地球が深遠の宇宙を探索した結果元地球を発見し

20億の民が冷凍冬眠されてるのを発見した」リン


「なぜ20億民は冷凍冬眠しなくてはならなかったのだ?」


「未曾有の大災害が発生したと聞いてます」メリダ


「地球と同じ人類がなぜ新地球にいたのだ?」

「ですから新地球の前に人類の歴史があり80億の民は地球へ

20億の民は冷凍冬眠したのでしょう」リン


「出来るわけが無い」


「え?」


「15300光年の地球に移動など絶対に出来ない」

「しかし、現実的にシンジ様もジェネシスに勤務されてます」

「絶対に後付けの技術だ」シンジ

「そうなんですか?」メイ


「人類が滅亡の危機を迎えあわてて20億は冬眠した、だからお粗末な

機械でいまだに救出できないのですよ?」シンジ


「はい、そのとおり」メリダ


「じゃ、なんて80億の民は冬眠させなかったのだ?」シンジ

「ですから地球に移住して・・・」

「15000光年も移動できる機械があったら初めから冬眠なんて

させるわけが無い!」シンジ


「なるほど」


「それに私に与えられた人類の歴史とやらは300年しか無い」

「はい、それは私達も共通のデーターですから」3人


「たかだか300年でこんなに科学が進化するはずはない」


「しかし、アスタージナス大王の存在により爆発的に科学が進化した

事は事実です。全て記録が残されています」メリダ


「おかしいでは無いか!恒星間移動が可能になったのはたかだか数年前

それなのになぜ80億の民が地球に到達できたのだ?」


「しかも現在の地球の人口は140億だ」


「確かに考えて見ると矛盾ばかりですね」メイ


「私なりの結論では80億の民はタイムスリップしたと思う」

「な、なんと!それは余りにも荒唐無稽です」メリダ


「いや、それしか考えられない、国は、大王は絶対に何かを隠してる」


「う・・ん」考え込む3人


「と言う訳で召喚人間にスパイしてもらう」シンジ

「し、しかしシンジ様の分身では目立ちすぎませんか?」メリダ


「そうですね、ジェネシスや地球に派遣するときは別人になってもらいます

出来れば地球に行き市民権を獲得して王立魔法院に入学してもらいましょう」


「ば、ばかな、それは絶対にムリです。USAでもEUでも王立魔法院に

入学の条件は即死魔法を受ける事、スパイ行為なんてしたら即座に処刑です」

メリダ


「それこそおかしいだろう?国家反逆行為などは何一つしていない

20億の民を救う為の国益行為なんだから」シンジ


「しかし、召喚人間はすべて感知され国際空港を通過する事すら不可能です」


「それは魔法で作られた召喚人間だろ?私のは魔法で作った訳ではない」

「しかし、パスポートはどうやって手配するのですか?」


「だから伊達にジェネシスで仕事していた訳ではない。蛇の道は蛇」

シンジ


「わかりませんけど」

「USA、EU、シン国、ジパン国には情報部というのが存在してる」


「はあ・・」

「そこにアクセスして手法を学んだよ」シンジ

「ありえません、諜報部には世界一のセキュリティが掛かってます」

「ふふふ、暗号解読は私のもっとも得意分野」シンジ

「3人を信じてるから打ち明けるが、アナハイム社のホストと国の

ホストとはズブズブなんだよ。驚くほどにね」シンジ


「きゃあ・・それは言ってはなりません首と胴体が離れますぅ」メイ


「し、しかし・・」

「どうやって新地球から地球に移動するのですか?」リン


「うん、そこが一番の問題、ここには私しか国民がいないからね

他の人間が湧き出てきたらいくらなんでもバレる」


「しかし、火星の移民局には数万の移民官が常駐してる」シンジ

「ですが、政府関係者、全てIDで管理されててなりすましなど

不可能です」メイ


「実は東インド会社からの定期便が頻繁に出入りしてるんだよ

資材運搬目的でね」シンジ


「密航ですか?しかしそれも多分不可能かと」メイ


「アナハイム行きの荷物だとしたら?」シンジ

「意味が分かりません」メリダ


「私はアナハイムの本社に勤めてるよね、もちろんVRだが」


「はい」


「その私宛に研究目的と称して冬眠カプセルを送るんだよ」シンジ

「確かに、研究目的で冬眠カプセルはジェネシスや地球に送られてますね」


「だろ?しかし冬眠カプセルの検体は全て登録されてるわけでは無い

どこの誰兵衛かも分からないのが現実、戸籍などはない」


「しかしシンジ様にはプレートが付いていました」リン

「私のカプセルは特別仕様で、100人のリストが大王に渡されていた」


「仰いますが、冬眠解除が成功したのはシンジ様だけです」

「しかも人道的措置で失敗が前提の実検は許可されていません」メイ

「だから1/兆縮小体を冬眠カプセルに忍び込ませるだけだよ」

「なるほど・・・見えて来ました」リン


「面白いだろ?1/兆の縮小体とは、すなわちナノ粒子レベル。

電子顕微鏡がなければ絶対に発見されない。解除方法は私しかしらない」


「危険過ぎます、その手法で大量のテロリストを送り込むことも可能

国家反逆罪規模の大罪です」メリダ


「だから、黙っていれば誰も分からないんですよ」シンジ


ブルブルブル・・・3人はシンジの怪物ぶりととんでもない計画を

聞かされてしまった自分達に身震いを隠せない


「絶対に大丈夫、地球に行くのは私ですから」にこっと笑うシンジ


「ぎぇえええ・・そ、それはなりません」大慌ての3人


「君達も一緒だから大丈夫」シンジ

「な、なにを仰ってるのか理解不能です」3人


「だから、私達4人の召喚人間がここでずっと何事も無かったように

出社して日常生活を送るのです」

「そんな事は絶対に不可能です、絶対にバレます」3人ブルブル


「だから君達をここに案内したんだよ」シンジ


「??????」3人


「分からないかなぁ?」

「全く理解出来ませんけど?」

「だから、今からこの召喚人間をテストするんだ、私達はここに籠もって

様子を見るという寸法さ」シンジ


「なるほど大事に到る前にテストですか・・」リン

「うん、とりあえず一月ほど様子を見よう、その間に私も色々調査する」


「恐ろしいですわ・・・」メリダ

「しかし、もう召喚人間は外にでて活動を開始してるよ」

「え、いつのまに~」メイ


「ですが、ここにいては内の情報は漏れませんが外の情報も分からない

のでは?」リン


「いい質問です、実は隣の部屋で召喚人間の情報をモニターしてます

隣の部屋で情報を収集しますがここで情報を発せ無ければおkです」


「なるほど召喚人間は全て自律運転なのですね」メリダ

「多分というか絶対にバレない筈、私の自信作だからね」シンジ


「アナハイムのホストに移動したのは良かったよ、国管理のホストだったら

わたしでも隠蔽工作は手が折れたはずだからね」シンジ


「シンジ様はアナハイムに行ってなにしてたんですか?」メリダ


「だから仕事さ、ちゃんと業績も上がってるだろ?文句は言わせない」

「アナハイムは情報抜き取り放題で実に楽しかったよ」シンジ


「ああ、私はシンジ様の首と胴が離れない様に祈るばかりです」メリダ


一方アナハイム社情報分析室


「おかしい・・・」分析員A

「どうかしましたか?」課長

「いえ、ここ数ヶ月のアクセス量が桁違いなのです」

「ああ、ほとんどが企画第五部だろ?」課長


「はい、よくわかりましたね」分析員A

「あの部署に入った部長は希代の大天才なのさ」課長

「確か僅か2月で業績を三倍もUPさせて部下が2千から5千になったという

猛烈部長ですね」


「だから、アクセスが増えても当然なのさ」課長

「なるほど・・・ではダニア様に報告することもないですね」


「いや、一応私が報告しておく」課長


「うむ、報告は受けた、シンジ部長なら当然だろう」ダニア

「で、参考までにいったいどこにアクセスしてるのだ?」ダニア

「はい、主に市場調査関連ですね、すごいです的確に情報を

利用してるようです」課長


「さもありなん」ご満悦のダニア。これでこの話は終了してしまった


しかし、狡猾なシンジ、なんと情報までロンダリングしていたのだ

アクセス先を自動的に振り変えるプログラムまで作って・・


数日がすぎた


「ほら、今リンがホストに経過報告してるよ」シンジ

「なるほど私はこの時間に報告してたんですね知りませんでした」リン


「うん、悪い奴がいつ報告してるのか分かったら情報操作するからね」


「はい、シンジ様の事ですね」リン

「え、?わたしはイイ奴さ」シレっとシンジ


「ホストは何の疑問も抱いてませんね」メイ

「言ったろう、絶対にバレないと」シンジ


「しかし、敵(と言うべきか)は泳がせてるのかも知れません」メイ

「大丈夫ちゃんとこっちのモニターで監視してる」シンジ


「確かに、100%疑われてませんね」メリダ


「あ、にせシンジ様がダニア様と会話してます」リン


「ダニア様もまったく気がついてないだろ?」

「た、確かに・・・」メリダ


「なにしろ一月以上私の脳とシンクロさせて学習させたからね」シンジ

「というかどちらが本当のシンジ様なのかもう分かりません」リン

「多分にせシンジ君も自分がシンジと思ってるよ」シンジ

「もしにせシンジ様に悪意があったら乗っ取られるのでは?」メイ

「大丈夫、ちゃんと符号を決めているから」シンジ


「あの・・・よくある三文小説だと本物と思ってるほうがニセだったと

いう落ちですけどね」リン


「うーん、そう言われてしまうと自信がなくなるなぁ」シンジ

どこまでが本気でどこまでが冗談なのかわからない


「いいかげんこの狭い部屋に缶詰は気が滅入ってきましたわ」リン


「そうだね、保存食も飽きたし今日帰宅したら一旦入れ替わろう

一週間入れ替わって仕事して周囲が疑問に持たなければほぼ成功だ」

シンジ


「その後でいよいよ作戦実行ですか?」メリダ

「もう少し私の準備がかかるので実行は予定どおり3週間後にします」

「と言う事は又来週は缶詰なんですね」メイ


「すまないがよろしくお願いします」シンジ


「シンジ様のためですから、なんでもいたします」3人


「で、いったい何の準備をされてるのですか?」メリダ


「もちろん地球側での拠点作りだよ、屋敷も必要だし貴族称号も

必要、そのあたりの創作活動さ」シンジ


「え、貴族ですか?それって可能なんですか?」

「うん、調べてみたら昔、いまは統合されてるがフランク国というのが

あってその国の民は長く、ある悪い奴らのお陰で縮小化され離散家族と

なってるんだ」シンジ


「はあ・・」リン


「ほとんどの民は解放されたが未だに行方不明の民が10万位はいるんだよ」


「つまり行方不明の民に紛れる?」メイ

「ご名答。行方不明者リストの中には丁度おあつらえ向きに

行方不明の貴族4人家族があった。若夫婦と側室2人さ」シンジ


「しかし、離散ということは世界各地に分散されてるのですよね?」

リン


「世界各地に分散させて偶然発見されたことにするのです」

「しかし、同時発見だと不自然では?」メリダ


「うん、だから私と側室が同時に発見されて後から夫人ともう1人の

側室が発見されるという筋書きさ」シンジ


「しかし2千万のフランク民のうち行方不明10万に4人が

含まれるというのは不自然すぎませんか?」


「いや、そうでもない、貴族階級は行方不明率が極端に高い

つまり政略的に狙われた節もある」シンジ

「行方不明リスト10万の内80%が貴族階級でした。だから今回

それを逆に利用するのです。不自然さを隠す為にね」シンジ


「私自身は地球に行けないが部下は行ける。つまり行方不明民救出という

研究目的をダニア様に訴え部下を派遣し、そこで発見されるという筋書き」

シンジ


「20億民の蘇生術の研究だとか理由付けて行方不明民の発見研究も

ねじ込めるからね」シンジ


「と言う事は他の行方不明民も実際に発見出来ないと不自然では?」

メイ


「だからそこの研究もしていたのですよ。手がかりを発見しました」

「しかし、完璧に発見してしまったら我々4人が潜り込めない、つまり

不十分でまだまだ未完成ですとアピールしつつ適当な成果もあげる

難しい調整が必要なんだよ」シンジ


「ですが10万の行方不明民を発見出来るのに誤魔化すのはそれこそ

国家反逆ではないのですか?」メリダ


「本質を忘れてもらっては困る、そもそも私がこんな行為をしてまで

王立魔法院に潜り込みたいのは全て20億民の救出が目的だからですよ」


「たしかに・・・」


「時間の前後があるだけで20億民救出後に残りの行方不明者が

発見されればなんの不都合も支障もないでしょ?」

「しかもUSAはとっくの昔に捜索を打ち切ってもう忘れられてる民

あまりにも惨いし、悲しいと思いませんか?」シンジ


「た、たしかに・・・」リン


「ここにいるみんなが黙ってれば誰も分からないよ」シンジ


シンジ達がオリジナルと入れ替わった次の日

「ダニア様、提案がございます」シンジ


「む、なにか新しい研究ですか?」ダニア

「は、私がコピーとなったときに頂いたデーターの中に昔縮小化された

民、約10万がいまだに行方不明だとか」


「その話か・・・実はとっくの昔に捜索は打ち切っている。今の科学力

ではどうすることも出来ないのだ」ダニア


「私の研究により10万全ては不可能ですがある程度発見出来る

手法を発見しました。」シンジ


「な、なに~、それは本当か?すぐに大王に報告しなくては」

「是非私を地球に派遣してください」


「それは無理だが君の部下なら派遣出来る。君はジェネシスで指揮を

とってくれ」ダニア


「かしこまりました」シンジ、全ては想定内


「その手法とやらを教えてくれ」ダニア

「スイマセンまだ確立されてない仮技術なので現地で追加実検を

させてください」シンジ


「確かにある程度目処が立たなければ机上の空論だな」

「本当は私が行けば話は早いのですけどね・・」

「我が儘いうでない、しかし今回の実検が成果ありとみればもしかして

大王の許可がおりるやもしれん。全ては成果次第だよ」ダニア


「うそつけ、絶対に大王は許可なんてするものか!」シンジは内心で思う



ある日シンジは新築したゲストルームに部下20人を招いた

「へえ、新地球ははじめてきましたが地球とほとんど変わりませんね」


「うん、実際の国民が私だけという以外は全く同じです」シンジ


新宿にある某高層マンションの44階は全てシンジが所有するゲストルーム


「四方の風景が素晴らしいです。感動しました」部下

「さあさあ、今日は無礼講思う存分食べて飲んで歌ってくれ」シンジ


「リョウ君ちっと・・・」シンジが部下のリョウに声を掛ける

「はい、なんでしょう?」

「コッチの部屋来て、少し話があります」


2人は個室に入る


「いったい何でしょう?」


「うん、今度地球で行方不明者を探す装置の実験があるのですが」


「はい、先日伺いました」リョウ


「で、成績優秀な君をメンバーにしたいのだ、他に20人選びました」

「あ、今日パーティーに招待された人は選抜されたメンバーなんですね」


「うん、個別に知らせている」シンジ


「ありがとうございます。一生懸命頑張ります」リョウ

「ちょっと履歴書を拝見させてもらいましたが君には身寄りが無いとか」

「はい、わたしも元地球から救出された80億民なのですが残念ながら

身よりが判明してません、調査中です」


「そっか・・・それは大変でしたね」

「で、君には特別任務があるのです」シンジ


「はい、なんなりと・・・・」

「プシュ・・・・・・」リョウは一瞬で粒子になってしまった


「あーあ、ついにシンジ様は営利誘拐まで・・・・犯罪って一度犯すと

次から次へと重ねてしまう、怖い・・」メリダ


「人聞きが悪いね、これは犯罪ではありません、ちょっと身替わりに

なってもらうだけです。協力してもらうリョウ君にはちゃんと償いします

し本人から「なんなりと」と言質とりました」


「はあああ・・・」頭かかえるメリダ

「テロリストにも彼らなりの正義と名分があるのと同じですね」メイ

「ですがリョウ君は新地球ではVRです、大王地球側のオリジナルに

影響するのですか?」メリダ


「当然ですVRといっても全ての情報は本人そにままですからこちらで

召喚人間にしたら地球でも召喚人間の意思が反映されます、実検済です」


「とにかく君達と議論してる時間はない、さリョウ君の召喚人間が出来た」

2人は何事も無かったようにパーティーに戻った


そして疑われないように招待した20人全員個別に選考を伝えた


「個別に話したとおり君達の活躍を期待してます」

シンジは閉会の挨拶を行い部下達は帰路についた、もちろんリョウも


「で、今回の作戦の重要なカギである行方不明者の捜索方法の

目処はたってるんですか?」メイ


「勿論だよ、それが出来なければ話になりませんからね」


「具体的には?」メリダ


「ここにいる3人には話すが門外不出だからね、これがバレたら

間違いなくみんな解体工場送りだから」シンジ


「はい、先日申したとおり私達はシンジ様に身も心も捧げています」3人


「実は文献を調べたところ縮小体を散布したダクーミという大悪党だが

ちゃんと自分では発見出来る様に目印をつけていたのだよ」シンジ


「ありえません、数十年みなが血眼になって目印がないか研究してます」リン

「私は暗号解読のプロだよ」シンジ


「しかし、いかなる信号も検知されてません」メリダ


「このリストを見てください」


「これは?」

「縮小された民の戸籍リストです」

「そして、こちらが救出された民のリストと身分」


「はい、先日教えて頂いた通りフランク国民⒉千万の内10万人が

行方不明とわかりますね」メイ


「で、こちらが公表されてる地球の3Dマッピングデーターです」

「ま、平たくいえば3D世界地図ですね、誰でも入手可能です」リン


「この、マップに私が開発したナノ粒子検知フィルターを掛ける」

「うわー世界中がノイズだらけです」メリダ

「さらに粒子の種類を絞ってフィルターを掛ける」シンジ

「大分ノイズが減りましたね」メイ


「これが縮小体の散布場所だよ赤印はすでに回収済みという印だよ」


「げ・・・つまり残りの白い印が行方不明の縮小体ですか?」

「実はフランク国民特有のDNAフィルターで検索したが他の

行方不明民40万すべての検知が出来てる」


「つまりシンジ様は全ての行方不明者50万全てを救える?」

「そういうこと」


「分かってるのに救わないのですね・・・」メリダ

「それは違う、何度も言うように優先順位があるが必ず全員救うさ」


「おそろしい・・・シンジ様は神様なのか悪魔なのか」リン


「なぜフランク国なのですか?」メイ

「男1人女3人の上級貴族の組み合わせがフランクしかなかったから

それ以外はない」シンジ


「なぜ、上流貴族なのでしょう?」メリダ

「王立魔法院入学時になにかと有利だからさ」

「民主主義の今の世に貴族階級が役に立つのですか?」メイ


「おおありさ、潜在的なヒエラルキー社会は今でも存在してる

いくら大王が平等を主張しても大王初め閣僚の全てが貴族出身

例外は希代の大天才ゴブータ様だけという事実が物語ってる」


「私の目的は20億民の救出、そのために王立魔法院に入学したいだけ

つまり使える物はなんでも利用しての魔法マスターが大前提

綺麗事は言ってられないのです」シンジ


「なにかと特権の多い上流貴族の地位を利用しない手は無い」シンジ


「し、しかしこんな散布データーだけでどうやって都合良く

目標通りの縮小体だけを発見し救助するのですか?」


「ふふふふ、実はねこの粒子データーも詳細を調べると全ての

生前データーが揃ってるんですよ」


「ダクーミという悪党はなにに利用しようとしたのか一々縮小体に

データータグを詳細に付与していたのです」シンジ


「おそろしい・・・人類でそれを解読できたのはシンジ様だけ?」

「まあ、ほかの人にはノイズにしか見えないだろうからね」


「で、私が粒子解読器を発明したとダニア様に報告する」

「もちろん精度はおとして5~6千人位発見して救出する」

「そのなかに、私達がなりすます4人家族が偶然発見されるのだよ。

どうですか?感動的でしょ?世間は「奇跡」と騒ぐはずです」シンジ


「おそろしい悪魔計画ですね」リン





自分の都合の為に召喚人間を利用って・・・

なんかダクーミの悪巧みソックリの気が。


※ダクーミについては本編を参照してください。


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