テロリスト
新アトラクション初日からアクシデント発生
ここはサイド7にあるアナハイム・アミューズメントパーク
徹底的にリアルに拘ったモビルスーツ体験が大人気、連日押すな押すなの
賑わいだ・・
ある日突然「新テーマパーク登場」と告知され今日が開演の日
一体どんなテーマなのか全く発表されていないがリアルロボット体験で
実績があるテーマパークだけに観客の期待度は「最大値」新テーマパークへ
押し寄せる
「それでは皆さんご入場ください」アナウンスが開始されドドドと会場に
なだれ込む群衆・・・
「え?今度のは大勢が一緒にやるなにか?それとも演劇かなにかか?」
コンサートホールのような会場に観客が腰掛けるが一体なにが起きるのか
まったく判断ができない・・
「お待たせしました、これより開演いたしま・・・・・・あっ!」
「な、なにごと?」
「緊急事態が発生しました!大変ですたった今当コロニーに外部からの
侵入者・・・うわーーー、これはテロリストです、た助けてえ・・・」
「プツン・・・」
どよめく場内
「こっこれはアトラクションどころではないぞどうやら敵襲だ!」
誰かが叫ぶと場内は一瞬でパニック
「落ち着きなさい!、私は退役したが元軍人パニックを起こしたら助かる
命も助からない、ここは冷静に皆心をひとつに行動するように」
ざわついていた場内も頼りがいのありそうな元軍人に安心し静かになる
「で、我々はどうしましょう」これまた元軍人みたいな屈強な男性が協力を
申し出てきた
「場内を見渡したところ200人位でしょうか・・ここは私の指示にしたがって
速やかに脱出を図りましょう」
「はい」全員
「まずは斥候が大事、元軍人の我々が外の様子を見てきます」
3人の元軍人が斥候に出てくれた
ホンの数分で駆け戻る・・「大変です敵はすぐそこにまで接近してます
パーク担当員や警備員も必死に抵抗してますが所詮シロウト次々にやられてます
我々は比較的安全な裏口から逃げましょう」
おおっ、全員が立ち上がる。すでに一心同体だ
「裏口の通用門を出て直ぐの所に警備室がありそこに少ないながら武器弾薬
あります、皆で手分けして装備しましょう」元軍人が案内する
「うーん、ろくな武器はないですね、電子ビームライフルに魔剣・・」
しかしなんとか全員なんらかの武器をもつことが出来た様だ
「宇宙港はやつらに占拠されてますが脱出用の非常用ポッドは反対方向です
これからそこまで移動します」
「どこでもゲートで移動できないのですか?」観客A
「残念ですがゲートは全て奴らに管理されてしまい下手に使ったらやつらの
檻に転送されかねません」元軍人
「え、それではスマホ使って逃げ出した何人かは?・・・」観客B
「残念ながら命の保証はありません」元軍人
「それと、これだけの人数が一緒だと目立ちます10人程度に分けましょう」
「だれかリーダーしてくれる方いませんか?」元軍人
「私は軍人ではありませんが体育系協力します」
「私は教師です協力します」
「私は医師ですがなにか出来ますか?」
続々と名乗りをあげてくれて班分けが迅速に行われていく
「それでは10人で別々に避難します。地図はスマホに上げて置きました」
「なるほど我々の現在位置と脱出ポイントが示されてる、それと大まかな
敵の位置も・・・」
「残念ながら敵の位置は不確定で信用に価しません」元軍人
「コロニーの監視システムの一部をハッキングして情報を抜いてますが
いつ敵に発見されるのか分かりませんし建物内や影にいる敵はサーチ不能です」
「それでは皆さんのご幸運あれ」
1分おきに各班バラバラの位置から外にでて脱出を図る
「我が班の番です行きますよ!」観客であった俺(仮名)の番が来た
手荷物は短刀(一応魔剣)ひとつ気休めの宇宙戦闘服は
着用してるのである程度の攻撃は防げるが万全とはいいがたい
「ヘルムの内側にみえる表示HPが0になったらスーツは破壊されます
「あのう、MPとHPが表示されてますけど」俺が質問する
「はい、このスーツは簡単な攻撃魔法が使えますMPがゼロになったら
使用不可能ですがMPもHPも時間経過である程度は回復します」
「この腰にある装備はなんですか?」
「はい、スーツ補修用のポーションですHPが極端に減り危険を感じたら
使用して下さい、3回ぶんです」
「魔法は何が使えるのでしょう」俺
「ヘルム内に表示されてるはずです。火系、雷系、布団(拘束)系、広域散布弾系、それぞれの
用途に合わせて使えます。ただし高等魔法はそれだけ消費もリキャストも大きい
のでご使用は計画的に」元軍人
「ごくん・・・」大体の仕組みは理解したあとは無事逃げられるか祈るだけ
建物を出ると市街地・・すでに破壊の限りを尽くされあちこちが倒壊してる
「う、来たときは美しい建物だったのに・・・テロリストゆるせん!」
「公共機関は利用可能でしょうか?」
「多分管制システムは全て占拠されてるでしょう危険過ぎます」元軍人
「しかし徒歩となるとどれだけ時間かかるやら・・」避難民B
「なんとか移動出来る手段を探しましょう」元軍人
「確かコロニーの内と外にそれぞれ魔超伝導リニア網が張り巡らされてる筈
なんとか手動で動かせませんか?」避難民C
「出来るかどうかは分かりませんがやってみましょう」元軍人
「しかし駅に移動するのは危険です非常口から外に出てリニアを奪いましょう」
「ごくん・・・」これは相当の覚悟が必要のようだ
「あ、お前達なにしてる!」突然テロリストに発見されてしまった
「サク・・・」音もなく背後にとりついた元軍人のリーダーがテロリストの
首をかき切る・・とびちる血潮
これは現実だ・・・しかしテロリストを哀れんでる暇などない明日は我が身
「あ、」後ろにいたテロリスト3人がリーダーに銃を構える
俺は咄嗟に「ライトニング!」と唱えると「バリバリバリ」と雷を
テロリスト達に浴びせかけ直撃を受けた敵兵は全員蒸発した
自分達の身を守る為とはいえ人殺しをしてしまったのだ
だが仲間を守れた使命感の方が遙かに大きい。やらねばやられるのだ仕方ない
「助かりましたありがとう」リーダーが俺に感謝する
「いえ、咄嗟にだしてしまいましたが威力は絶大ですね」俺
なにしろ平民育ち、魔法なんて生まれて初めて、ちょっと感動した俺なのだ
「連絡されてしまったかもしれません、急いで移動します」すばやいリーダー
「ダダダダ・・・」息を切らして全員全力疾走・・だが不思議と疲れない
「このノーマルスーツは筋力アシストが出来ますので疲労は極力抑えられます」
「ただしHP「0」になったら全く動けなくなるので全力疾走も限度があります」
確かに今100m位走ったら1/3位消費した・・しかしどんどん回復してる
「10秒で100m走れますが回復するのに30秒かかります」リーダー
「つまり全力で逃げられるのは300mか」俺
「さ、皆さん回復しましたか?移動しますよ」「はい」
非常口に到達したがそこにはテロリストが4人ほど警戒していた
「あれを倒さないと先に行けませんね」リーダー
「どうしますか?我々はシロウトです」避難民D
「私を含め4人は狙撃銃装備してるはずです、狙撃しましょう」
「しかしリーダー以外は狙撃など経験したことがありません」
「大丈夫です自動照準システムなら一度ロックオンした敵は絶対に
外すことはありません、私が教えます」
「スコープを注視し十文字を敵の急所に当てて軽く引き金に手を添えると
ロックオン完了でサインが出ます、その後引き金を絞れば電子ビームなので
無反動で狙撃出来ます、この距離ならぜったに外しません」
「この攻撃は同時におこなわなければ敵の反撃や応援を呼ばれて失敗です
私の合図と共に確実にしとめてください」リーダー
「リーダー、丁寧語はやめてください命令口調で結構です」全員
「了解した、それでは合図と共に打て!」「はっ」3人が銃を構える
リーダーも構え「ロックオン!」と合図をだすと全員が従う
「十文字の色が変わりました」「そのまま・・・うて!」
「シュン・・・」音もなく発射されたビームは敵兵4人を同時に倒した
「やりました!」「うむ、しかし喜んでる暇はない移動するぞ」
全員が脱出口に殺到する・・・当初の烏合の衆から統率がとれだしてる
「さ、アソコに見えるリニアを奪取するぞ」全員疾走
無防備に放棄されていたリニアの一両になんとか乗り込み成功!
「休んでる暇はない直ぐに発車させる!」
「さすがリーダー万能ですね」俺
「私は元軍人これぐらいは軍人なら当然だ」威張らないリーダーかっこいい
「しかし、脱出ポットがある位置までは移動出来ない、敵に察知されるからだ」
「はい」
「シュシュシュシュ・・」リニアが動き出す
「誰だ運転してるのは!」すぐに敵テロリストからの無線が入る
「CBX78です、隊員の1人が負傷したので医療室に移動してます」
「うむ了解した、念の為他の3人のコードネームを告げよ」
「DVK21,SSB32、THY76の合計4人です」
「よし、行け交代要員は直ぐに派遣する・・・ブッ」
「すごい、リーダー敵兵のコードネームも暗記してたのですね」俺
「何度も言わすな、我は元軍人これぐらいは当然」
「しかし交代要員が派遣されるので直ぐにバレる、あと1分で降りるぞ」
「降りてからどのくらいの距離なのでしょう」C
「うむおよそ40Km位だ警戒移動なので2日は掛かるだろう」
「君、この車両内に非常食があるはず探して」リーダー
「は、非常用と書いてある扉を開けたらありました」D
縮小化された非常食レーションと飲料水があった全員で3日はしのげそうだ
「さ、降りるぞ準備いいか?」「は」
扉を開けると⒉人が飛び降り左右を警戒し合図を送る、大分様になってきてる
「あの茂みに移動!」「はい」全力で50m走り茂みに入る
「とにかくここから離れなくては敵に察知されてしまう、移動するぞ」
200m全力で走り休憩して直ぐ走る5Km位移動しただろうか
「よし、ここで野営だ当番を決めて順次仮眠をとる」
「しかし、敵に発見されないのでしょうか?」俺
「このノーマルスーツはステルス機能も装備されてる我々同士は見えてるが
敵に見つかることは特別な装備が無い限りまず大丈夫だ」リーダー
「とにかく飯をみんなで食おう」「はいお腹ペコペコです」
「ぐわーーまずい・・・」「贅沢は敵だ、軍人の非常食なんてこんなもんだ」
「まずくても空腹だと不思議と食えますね」俺
「それにしてもコロニーなのにここは大自然ですね」C
「うむ、地図によるとここは自然公園内、敵の警戒も薄いと思う」
「しかし、テロロストはなにが目的で?」俺
「アナハイムのハイテクが目的だろうな・・最先端技術だから」リーダー
「しかし、時間が経てば軍が動くのでは?」俺
「いや、それはどうだろう、このコロニーは移動可能・・すでに時空
移動を数回繰り返されてれば察知はそんなに簡単ではない」リーダー
「それでは地球は遙か彼方ですか?」A
「きっと大銀河のどこかに敵のアジトがあるのだろう、当然三角移動して
我々の軍に察知されない回避運動中だろうが・・・」
「ごくん・・・敵は大組織なんですね」B
「わからん、何一つ情報を得られない現状ではなんとも言えんな」リーダー
「とにかく言えることはなんとしても生きて脱出して生還すること」
「はい、」
「とにかく寝る事も生還への一歩だはよねれ」
「はい、」ほとんど全員気持ちが高ぶって寝れた物ではないと思っていたが
極度の緊張からくる疲労も半端無い・・気がついたら俺も熟睡していた
「ゴンゴン・・起きろ」どうやら交代の時間のようだ
「うううう、睡い・・」目ごしごし俺、どうやら早朝のようだ
さめざめとしたレーションを口に流し込みブリーフィングを行う
気持ちはもはや軍隊そのもの、気構えも言動もすべて軍人だ
「君、君は目鼻が効くので臨時軍曹に昇格だ、隊を補佐してくれ」
「は、喜んで!」俺
「君と君は伍長、軍曹を支援するように」「は、」AとB
「その他の隊員も軍規に従うように上官の命令は絶対だ、1人の行動が
全員の命にかかわることを忘れないように。脱出するまで全員が一丸と
なって絶対に生還を果たすぞ!いいか?」リーダー
「は、」いつのまにか全員敬礼してる
「吃緊の課題はアソコに見える公園の監視塔の存在だ」リーダー
「は、あれを制圧しなければここから移動もかないませんね」俺
「うむ、当然敵の防御態勢も堅固なはずまずは斥候からだ」
「伍長と君、斥候たのむ」リーダー
「もっと命令口調で願います、命がかかってるのですから」
「わかったそれではお前達行って来い」
「アイザー」ビシッと敬礼即座に2人は斥候に走る
待つこと1時間少しで戻ってきた
「監視兵は⒉人でしたが一時間毎に交代してます。交代直後に急襲を仕掛ければ
最低1時間の時間稼ぎが可能と思われます」
「伏兵はいなかったか?」
「はい、サーチ装置で敵兵をスキャンしましたが周囲に伏兵はいません」
「よくやった、それでは行動を開始する」
「私が敵兵⒉人の喉を欠き切るので残りは下で待機」
「アイサー」ビシッ
茂みに潜み交代時間をはかる・・
「よし、交代した今だ!」
素早くリーダーは梯子を駆上がり監視塔侵入、即座に音も立てず敵兵排除
「よし、移動開始!」
全力で疾走・・・休む、再び全力疾走・・
「敵の監視からは完全に離脱したと思われます」伍長
「だが、一直線に脱出ポット置場に移動は出来ない、敵に察知されるからだ」
「アイサー」
大きく迂回しつつ痕跡を消し移動する・・
「よし、今日はここまでここで野営するぞ」「アイサー」
全員クタクタ・・立っていられない
しかし敵に見つかる恐れがあるのでたき火などは出来ない全員息を潜めて
仮眠を順番にとる
「不味かったレーションもこれで最後・・・明日は決戦だ」俺がつぶやく
「脱出ポッドは10人乗り、乗り込んだら一気に宇宙空間にでて
即時空移動を試みる、大変な一日になるだろう」リーダー
「ここまで本当にありがとうございました。」感謝する俺
「バカ、それは全員生還してからの話だ、油断するな」
「アイサー・・寝ます」「うむ」
朝が来た・・
「さあ、出発だ覚悟はいいか?」
「アイサー」
「これから向かう脱出ポット置き場は実は公式の地図には記入されていない
万が一の敵襲に備えて軍人、もしくは退役軍事にしか知らされていない
つまり敵が知っている可能性は極めて低い筈だ」
「だが、なにがあるのかは我にもわからない決して油断するな」
「アイサー」
100m手前の茂みに全員到着
「斥候!」2人が斥候に出る
「誰もいません周囲に敵兵いませんでした」斥候の報告
「だが長距離から監視してるかもしれない油断するな」リーダー
「だが食料も水も切れた今、進むしか手は無い」「アイサー」
「良し、周囲を警戒しつつ匍匐前進!」「アイサー」
筋力アシスト付きのノーマルスーツ、匍匐前進モードにすると勝手に
スリスリ匍匐前進をしてくれる。まあ楽ちんではある
あと、100m何事も起きない・・・このまま到着できそうだ
50m・・もどかしい、走り込めば直ぐの距離なのに・・
突然
「ウーーー」警報が鳴り響きコロニー内が真っ暗になる灯火管制だ
「あわてるな、我々が発見されたとは限らない暗視スコープモードに切り替えろ
見えるはずだ、パニックになったら終わりだ」リーダーが無線で指示する
じりじりと前進するが敵兵の姿は見えないたぶん他の隊が発見された模様だ
「助けに行かなくていいのですか?」D
「残念だが自分の事で精一杯どうすることも出来ない」リーダー
遠くで銃声と砲声が鳴り響きだした・・・どこかで交戦が発生してるようだ
「ううううう、すまん」涙する俺
脱出ポット入り口まであと10m
「よし、起き上がれ皆走るんだ」リーダー
「うおおおおおおお」全力で走る
だが
直前で発見されたようだ
「ドガガガガ・・」銃撃を食らう
「あわてるな、敵に我々は見えていない、当たらなければどうと言う事は無い」
しかしポット置き場の入り口に張り付け状態、扉を開けたら狙撃されそうだ
「扉を開けたら見えて無くても狙撃されます」俺が叫ぶ
「俺が開ける、空いたら俺に構わず直ぐに脱出しろ!」リーダー
「応戦しましょう」俺
「馬鹿者、こんな装備で応戦しても瞬殺されるだけ絶対に撃ってはならん」
「ぐずぐずするな!」リーダーが扉に手を掛けてグイっと引っ張り扉を開ける
途端に容赦ない敵兵の狙撃銃が狙い撃ち
「ドンドンドン」「ぐわっ」
「リーダー!」血しぶきが舞う
「ばかもの、はやく中にはいり脱出しろ、これは命令だ!」
「あ、アイサー」全員涙ながらに命掛けで扉を保持してるリーダーに敬礼しつつ
中に入っていく
最後の1人を見届けてリーダーが悶絶する・・・
「り、リーダー!」俺は抱き起こそうとするが・・・
「馬鹿者はじめから言ってる、このポッドは10人乗り、我は乗れないのだ」
「リーダーぁあああ」「早く行け無駄死にさせる気か!」
「あ、アイサー」俺は最後に脱出ポットに駆け込んだ
容赦ない敵兵がこちらにも銃弾を浴びせかける
「はやくはやく!」「このボタンだ!」
「ブシュウウウウウウ・・・」
脱出ポッドは宇宙空間に放出された、しかし油断できない早く時空移動しなければ
敵に撃墜されてしまう。
敵テロリストの電子ビーム砲がポッドをかすめる次弾が当たらない
保障はない、というか次で終わりだろう
「地球に戻るボタン・・・これだ!」俺があわててボタンを押す
電子ビーム砲直撃!・・・と思われた刹那、ポッドは消えた
☆
「お疲れ様でした、当アトラクションはこれにて終了です
またのご来場をこころよりお待ちしています」
味気ない場内アナウンスに俺は我に返った・・・初めの席から一歩も動いて
いなかったのだ・・・
場内がざわめく・・・「たっ助かったのか?」
「自分は自分はリーダーを置き去りにしてしまいました、許して下さい」
場内のあちこちから嗚咽がもれる
「こ、これってアトラクションだったの?」ようやく事に気がつく俺
ふと時計を見ると・・なんと二時間しか経っていない
見渡すと生還を喜ぶ者、へたり込んでる者、おいおい泣いてる者・・・
知らない者同士なのに命掛けの戦友として抱き合って喜ぶ者
あまりにもリアルすぎてまったく事態を認識できていない。
「おそろしい・・・まさかゴースト魔法をここまで昇華させるとは
おそるべしMS」震撼するシンジ
「どうですか?これなら観客も満足できるでしょう?」ミライ
「しかしあまりにも強烈すぎて口コミであっという間に知れてしまうね」
シンジ
「大丈夫です満足感は得られますが内容は会場を出たときに記憶操作で
忘却するシステムです、つまり何度来ても騙されますしランダム設定なので
二度と同じ状況にはなりません、今回は謎のテロリストでしたが宇宙人の時や
魔物だったり無限大の敵が発生しますので飽きません」セイラ
「しかし犠牲になった方も居たようですが?」
「やられたのは全てVRゴースト、つまりNPCです。観客の方には
危機一髪はあっても必ずNPCが身替わりになるシステムですから。」セイラ
「リーダー格の隊長はゲームの進行役も兼ねてます」ミライ
「最後にはやられて観客のお涙を頂戴するシステムなんです」セイラ
「さすがアトラクションの神様ツボ押さえてる・・・」感心するシンジ
「シンジ様の提案したゴースト魔法でなければこのような集団脱出劇を
演出するのは不可能でした、今後のアトラクションに多大な影響を与えてます」
感謝するセイラ
「体験型アトラクションの新境地というか革新ですよ」ミライ
「今回は火星研究院の援助が目的ですので大出血サービスで利益は全て
還元いたします、いかが?これで路頭に迷わなくて済みましたか?」ミライ
「おおおっ何という太っ腹、このご恩わ忘れません」シンジ
「なんかシンジ様は我々が苦手だったとか、どうですか好感度上がりましたか」
MS
「こ、これはしたり、嫌ってなんかいません」シンジ
「あら、どうだか・・」ミライ
驚きの新アトラクションでした。




