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火星へ・・・・・

火星探査がはじまります。

ゴブヨ、MS2人、護衛騎士2人兵士8人、情報&支援アンドロイド2体

総勢15人体制にて火星発掘部隊は編成された。その他護衛艦任務30人が

いつでも危険時には応援兵として参加可能な体制となってる。


「さ、それでは出発しましょう」セイラ

「どこでもゲートが接続されていれば一瞬なのに面倒ですね」ミライ

「私は味気ないゲート移動よりも旅をしてる感じで素敵と思いますが」ゴブヨ


「ま、とにもかくにも火星に出発です」ローレン

「それにしても通常のコイルエンジンであっても半日あれば到達出来る筈

なのになぜ3日なのでしょう?」ゴブヨ


「もちろん重力波を感知されないための欺瞞工作です。観測機関は常に

宇宙空間を航行する船舶の重力波をサーチしてますからね」セイラ

「なるほど間接移動して欺瞞工作するのですね」


「違法な密輸とか海賊行為を監視する為に絶対に必要な組織、宇宙パトロール

みたいな感じですから。今回の我々の行動は公的機関にも全て秘匿任務です」

ユウカ


「それにしても今回はアンドロイドも含めて全て女子なんですね」ゴブヨ


「気兼ねしなくていいかと編成しました。もちろん殿方にも一歩も引けを取らない

精鋭ばかりですからその面での不安はありません」ローレン


「しかし、護衛艦任務兵は男子がほとんどですね」セイラ

「男女がどうの比率がどうのは今回の任務になんら関係ありませんから」ユウカ

「男女関係無いと言いますが女子も男子も美形ばかりに感じますけど」セイラ

「厳選しましたから」ゴブヨ・・面食いなのか?



「それにしても中型艦と聞きましたが艦内は思いのほか広いし快適に見えますね」

「はい、今回は居住目的もありますから専用船を開発しました、我らMSの

設計です。かゆいところに手が届いてると自負してます」セイラ


「乗組員全員に個室が与えられてます。食堂は女子でワイワイ出来る様に

カラフルかつオシャレな作りです」ミライ


「なるほど食堂兼会議室なのですね」ゴブヨ


「食事しながらおしゃべりすればいい意見もでることでしょう」セイラ


「せっかく3日間あるので火星遺跡について予習しましょう」アンドロイドA

「こちらが今日現在解明されてる部分の見取り図です」B


「地上部分は3階建て構造なのですね」ゴブヨ

「はい、発掘当時深い火星砂に覆われていたので保存状態は良好でしたが

当然ですが建物自体の風化が激しくデジタル解析で補強し3Dプリンターで

ほぼ99%以上復元されました。しかし残念ながら建物が復活出来ただけで

内部にある遺跡は全て風化劣化してしまい不明部分がほとんどでした」A


「おかしいですね。例えば月面ならば何億年たっても状態は保存されると

聞きましたが?」ゴブヨ


「残念ながら火星には薄いながらも大気があり数年毎に超巨大砂嵐が発生し

環境は劣悪です。一万5千年の時は膨大なのです」B


「ですがご安心下さい地上部分の保存状態は壊滅的ですが地下部分は今後の

調査次第ですが保存状態は良好かもしれません」


「救出後みずから自決した地球王の数少ない証言によると火星にも数千人の

移民がいたとか。それだけの人員が生活できたということはそれなりの施設が

あった筈ですね」ゴブヨ


「どうやら移民といっても補給に関して地球に依存してたようで地球滅亡後

維持出来なくて数年で放置となったようですが」セイラ


「逆にいえば数年生活できるだけのストックがあったと言う事です」ミライ

「その間に資料整理保存にむけた活動をしてくれてると願うばかりです」ゴブヨ

「火星の砂嵐の影響を防ぐ目的でも最深部かつ厳重な場所が資料庫でしょうね」

ミライ


3日後無事探査船は火星衛星軌道上に到着した


「衛星軌道に留まり数日は遺跡周辺をスキャンし15人が探査を開始します」

「なぜ火星の遺跡周辺は無人区なのですか?」ゴブヨ


「はい、大王命により旧火星遺跡は現状を保存すると法律化されました

したがってSBはもちろん御法度。全人類立ち入り禁止となってます」


「今回特別に資料庫探査目的で大王から許可が出ました。が全秘匿が条件です」

「つまり資料庫探査以外余計なことはダメなんですね」ゴブヨ

「資料の全ては王族管理となります」

「シンジ様が利用自由なのは20億民救出まで、その後の措置は再検討です」

「つまり王家はシンジ様を利用するだけ利用し情報は改竄湾曲、捏造し

全て完了後は闇から闇という事なんですね」ゴブヨ


「恐ろしい話ですが我ら全てが事後、なんらかの記憶操作されると覚悟下さい」

アンドロイドA


これはとんでもない事に首を突っ込んでしまった・・・全員冷汗タラタラ


「ま、その話はともかく次は用品についてです」セイラ


「SBがダメなので全員ノーマルスーツ着用ですねこれは不便・・」ゴブヨ

「最先端のノーマルスーツはかなり快適になってます」B


「えっこれ宇宙服だったのですか?」ゴブヨ


「どうですか見た目そこらへんの3流SF映画の宇宙人みたいでしょ」ミライ

「ワレワレハカセイジンデアル」セイラが快適にジョークを飛ばす


「確かにこの格好でほかの知的生命体に遭遇したらまるっきり「宇宙人」」

大笑いのゴブヨ


「ですが実用的にこれで生命維持できるのですか?」ゴブヨ


「ふ、我らMSを甘く見ないでください」ドヤ顔ミライ


「凄いですねこれ」驚いてるアンドロイドA

「ふふん、アンドロイド君にはわかるのですね」

「私には全然わかりません。教えて下さい」ゴブヨ


「しかたないですね、ゴブヨちゃんはまだ幼女おこちゃまですからね」ミライ

「はい、おばさま」皮肉返しのゴブヨ


「ぐ、おばさまはやめなっさい」怒るミライ

「おばさまはおばさまですわ、お・ば・さ・ま」ニッコリゴブヨ


「おこちゃま扱いは止めますのでおばさま扱いも遠慮して!」ミライ


「わかりました。おねえ様!」

「話が全く進みません」B


「ご、ごほん。で何が凄いのかと言うとヘルムの中にゲートが内蔵されてて

探査船と繋がってるので生命維持時間が無限大なのです」ミライ


「もちろん緊急時にはヘルムの中の生命維持装置が単独で自動起動し24時間は

生命維持されます」


「あの、特に女子にデリケートな話ですが・・・その・・トイレとか

あと食事とかはどうするのですか?」ゴブヨ


「はい、生命維持全てが自動管理されて血管内の排泄物や生理現象全てが

自動的に処理されます。処理された汚物等は専用マイクロゲートを通り

処理設備に自動転送されます。ゲートが故障した際には1/兆の粒子サイズに

縮小され宇宙空間に自動排出されます」


「どうりでここ数日もよおさなかった訳です」ゴブヨ


「栄養補給はどうするのですか?」ゴブヨ

「排泄と全く手順は同じですスーツを着用時に全て自動管理されます

着用者が意識する必要はありませんし空腹を覚えることもありません」セイラ


「ですが3食かかしてませんけど?」ゴブヨ


「普通に食事を取った場合は自動管理されます、意識は必要ありません」

ミライ


「安全対策的にはゲートが内臓されてるので緊急時には随時探査船に戻れます

万一ゲートが故障した場合はその場で縮小体となりSOS信号を発し

救援部隊を待てます。どうですか?」ミライ


「はい、完璧の母です」ゴブヨ


「そのジョークは大王仕込みですね」セイラ

「はい、大王伝記に記述があります」ゴブヨ


「しかも脱着は縮小化されてるカプセルを前に投げるだけで装着

脱ぐときはココのボタンんを押すだけです。しかも誤動作を防ぐ為

安全な環境でなければ絶対に脱げません」ミライ


「なるほど気密区でしか脱げないのですね」ゴブヨ


「安全に関しては対策万全です」

「ノーマルスーツ着用時には全ての隊員と思念通信が出来ます」

「無線通信ではないのですね」ゴブヨ

「無線では傍受されますのでより安全な機械式思念通信を採用してます」

「個別通信も全体通信も脳内で指定するだけです」ミライ


「ですがボディラインが出すぎて恥ずかしいのですけど・・」ゴブヨ


「ペッタンコで幼女の貴方が恥ずかしがる必要はないでしょう?」

「だって・・おばさ・・いえおねえ様はナイスボディすぎて羨ましすぎです」


「あ、それ多分盛ってあります」A

「Aさん!余計なことは言わないでよろしい」ミライ


「そこは女子専用スーツ。いくらでも調整できますからやってこらんなさい」

ドヤ顔ミライ


「あ、本当ですわ・・ボンキュボン(死語)になれました」喜ぶゴブヨ


「あのね・・不自然すぎます、ほどほどにね」咎めるセイラ

「はーい」ショボン・・ゴブヨ


探査するのに別方向へベクトルを向ける女子力・・・意味不明


「ピッチピチで超薄型スーツですが防御力はそんじょそこらの重装備より

遙かに優秀で堅固ですからね」ミライ


「結界魔法ですね」ゴブヨ


「はい、新開発の結界魔法によりラミネート構造になってます

つまり5層構造の結界となっていてスライムでも貫けません」ミライ


「大航海時代のスライム攻撃対策ですね」ゴブヨ


「貴女はなんでも知ってるのね・・さすがS級7歳卒業」ミライ

「衝撃吸収結界も2層目にコーティングされてるので例えゴーレム級の

攻撃を受けてもダメージが通りません吹っ飛びますけどね」ミライ


「4層目が重力スタビライザーなのでどんな遠心力も加速エネルギーも

吸収します。つまり耐Gスーツも兼ねています」


「す、すごすぎですね」ゴブヨ


「ふふん、これぐらい朝飯前の夕食後ですから」セイラ

「そして5層目は宇宙線などの有害放射能を99.9999%以上守る

特殊コーティング素材です。どうです?これ以上の宇宙服は存在しません」


「大体想像済ですが3層目は?」ゴブヨ


「ふ、そこは体型を調整する空気層です勿論新開発の聖水空気です」セイラ


「聖水空気?」ゴブヨ


「空気成分に聖水を込めてるので御利益があるのです」ミライ

「ご加護とかお守りですか?」ゴブヨ

「それもありますが敵からの精神攻撃を防げるのです」

「精神攻撃?」

「はい、ゴブータ様を研究して得られました。洗脳魔法防止装置です」


「本当に完璧なのですね」ゴブヨ


突然ミライが魔剣を手にゴブヨを突き刺す!


「グワーー」突き刺されるゴブヨ


あれ?


「どうですか全く通らないどころかスーツも無傷でしょ?」


「ですがご覧のとおり刃は背中に抜けてますが?」


「敵を油断させる欺瞞工作です背中部分は幻影です」ミライ


「実は今回はテストなので切って有りますが2層目は幻覚結界+反撃結界

各種反撃魔法が発動し刃を向けた対手は何らかの反撃を自動的に受けます」


「こわいですね」ゴブヨ


「ピッタリスーツなので普段着の下に装着出来ますヘルムはステルス化出来るので

見た目には全く分かりません。つまりこのスーツは王家の防御スーツでも

あるのです。故に門外不出、国家機密です」セイラ


「暑苦しくないのですか?」ゴブヨ


「どうですか?暑苦しいですか?」


「いえ、怖い位快適です」ゴブヨ

「当然空調管理魔法が仕込まれてますからね」ミライ


「不躾不埒殿方が突然接吻攻撃をした場合でも未然に防げて相応の反撃出来ます」

「だから・・・カレシがいない・・」ぼそっとAが呟く


「なんか言いましたか?Aさん!」ミライ


「いえいえ、滅相も無い」A


「あ、つまり今もヘルム装着してるのですね!」

「後から透明ななにかを被ると思ってたでしょう?」セイラ


「はい、すでに装着済とは画期的過ぎます」ゴブヨ

「空調が効いてる空間ではヘルムは透明化してますが宇宙空間では

自動的に有効化します。もちろんステルスなので装着感は生じません」

「凄すぎて言葉がでません」ゴブヨ


「王家の養女を探査に参加させるのですから当然の事と存じます」ミライ

「王家の養女とはそのように大切なのですね、自覚が足りてませんね」ゴブヨ

「貴女は大王、ウラアール様、ゴブータ様と同じ能力を有する国家の宝

御自覚ください」セイラ


「みえるところでも見えない所でも守られてるのですね」感激のゴブヨ


「さ、3Dマッピング化が終わりました最新の火星表面が分かりましたので

降りましょう」セイラ



「ズズーン」探査船が着陸した


「さ、外に出ます」セイラ

「うわーーこれが本当の火星なのですね」感激のゴブヨ


「感激してる暇はありません、さ、こちらにどうぞ」A


「ゾロソロゾロ」15人は復元されてる遺跡の地上部分に入る


「カラーン」


「本当に建物だけは立派ですが中身はガランドウですね」ゴブヨ

「とにかく地下部分におります」B


「地下⒉階部分までは自動発掘ロボットで発掘作業が進んでますが

いったい地下が何階あるのかも不明です」


「坑道とかはないのですか?」

「当然縦横無尽に張り巡らされていますが突き当たりがどこなのかは不明です」


「これではどこをどう調査するべきかも分かりませんね」ゴブヨ


「初めっからこの状況は報告済です、天才ゴブヨ様をここにお連れしたのは

なにかヒントがもらえるかと思ったからです」セイラ


「それを期待されてるのは分かりますが・・・」困惑するゴブヨ


「さあ、なにか不思議な魔法をパアアーーーと詠唱してください」セイラ


「わ、わたしはそんな能力ありません!」ゴブヨ

「しかし次期大王、なんかあるのでしょ?」ミライ


「というか魔法ってどうやるのかも知りません」ゴブヨ


「ですが王立魔法院S級卒業の資格は魔法を扱えるのが条件の筈」セイラ

「私は正式な卒業試験は受けてません。突然大王から卒業を言い渡されただけで」ゴブヨ


「つまり大王は貴女が魔法つかいだと認定したのです。さあ魔法見せなさい」

ミライ


「困りました・・・」ゴブヨ

「ま、今日は遺跡を見学しただけです。船に戻って昼食にしましょう」A


「人工起震車とかで地下部分の調査は出来ないのですか?」ゴブヨ

「地球の様には出来ません地下数Mぐらいしか調査出来ないのです」


「ここら辺は岩盤がなくほとんどが砂礫なので起震車が効かないのです」セイラ

「これは新たなる地下資源を調査する装置の開発が必要ですね」ゴブヨ


一旦皆探査船にもどり昼食タイム兼作戦会議


「やはりみんなでガヤガヤ食べる食事が一番おいしいです」ゴブヨ

「あくまでもノーマルスーツでの食事管理は非常用ですから」セイラ


「しかも今日は偶然ですが金曜日!金曜カレー最高です!!」A

「異議無し!」全員


「さすが王族御用船ですねコックの腕も世界一!」ミライ


「大王にわたしがねだりましたから(^^)」ゴブヨ

「国産のコックさんだと大王とゴブータさまお墨付きコックです」ゴブヨ


「・・・・なんか寒い」ミライ

「大王とスタージナス様の駄洒落じみてる・・王家の証なのですか?」

「っく・・・それも王家継承の為の儀式です・・コホン」ゴブヨ


「駄洒落と言えば大王の魔法は全て駄洒落と回文から出来てるそうです」ゴブヨ


「大王の駄洒落は魔法開発の手段だったのですね」セイラ

「む、と言う事はゴブヨ様もそこにヒントありませんか?」ミライ


「駄洒落か回文で魔法ですか?」ゴブヨ

「もしかしたら起震車以上の装置できませんか?」セイラ


「急に言われましても・・・」ゴブヨ


「きしん・・・んしき」「回文要素ゼロですね」ゴブヨ


「あ、思いつきました」ゴブヨ

「早速つかってみてください」どうせ大した事ないとたかをくくってるMS


「私起震式したわ」(わたしきしんしきしたわ)



次の瞬間ゴブヨの手のひらからゆいばかりに光が解き放たれた

「キャー・・・なにこれ」あわてるゴブヨしかしどうにもならない


「ドドドドドド・・・・・」


突然大地震が火星遺跡周辺に発生した

「な、なにごと・・」

「じ、地震が発生したみたいです」

重力スタビライザーが相殺するので船内の揺れは微少だが外は大揺れの様だ


「こ、これは巨大地震・・・火星でも地震は観測されますがこれ程のは

観測史上初めてでしょう」B


「速報、只今の地震ですがM9.0震源地・・・ココ????」アンドロイドB

「どうやら魔法が発動して起震したみたいですね?結果わかりますか?」

セイラ


「おおっ全方向レーダーモニターに只今の観測データーが表示されてます」

「この魔法金輪際使用禁止ですこんなの地球で行ったら

大被害が発生してしまいます」ミライ


「MSおねえさまがせかしたのに・・・」ふくれっ面のゴブヨ


「ま、まさかこんなに巨大な地震が発生するとは・・・」ゴブヨ

「ゴブヨ様自身の魔法量に応じてるのでしょう」ミライ


「さ、さすが大王級・・・」実力を見せつけられた全員が感嘆する


「多分火星全土というか地震波は中心核を突き抜け反対側まで達するでしょう

「ぐわーーー遺跡周辺どころか火星全部の地下構造が出てきました・・」


「プツン・・・」停電してしまった

「あ、ホストがシャットダウンしましたデーターがパンクしたのでしょう」

非常灯が作動し部分的に灯りがもどる・・・しかし非常事態変わらず


「まったく規格外・・・常識外れ」あきれるMS

「どうするんですかこれ?いきなり護衛艦に救助要請案件ですけど」A


「まさかこの事態は想定外すぎてこの探査船では処理不可能です救助を要請

するしか方法がありません、全電源ロストでゲートも使えません」セイラ


「ごめんなさい」ゴブヨ

「いえ、まさかこんな規格外だとは思ってなかった私達の責任です」MS


「昔大王が子供院試験時に大魔法を発動して建物を崩壊させてしまった

と伝記で読みましたがまさか自分も同じだとは思ってもませんでした」


「いえ、規模からいったら大王の比ではありません火星全体に影響する魔法なんて

悪魔魔法すぎですゴブヨ様が王家でなければ魔女裁判で火あぶりだったやも」


真顔で冗談とも本気ともつかない真剣度で説明するミライ


上空から護衛艦が降りてきた・・・


「まさか探査開始4時間で救助とは思ってもませんでした」

超イケメンナイスミドル艦長がキラリンと歯を輝かせ微笑む


「駄目です私のお慕いする方はスタージナス様だけ・・」真っ赤なセイラ

「はあ?じゃ救助はいらないのですね」艦長


「あ、ごめんなさい助けてください」セイラ


「しかし何事でしょう?完全に探査船が全機能停止状態とは・・・」副館長

これまた超イケメン、ホストクラブならNO1クラスのジャー○ーズ顔


「あらやだ・・・めちゃストライク・・・」真っ赤になるミライ

「は?これは遊びではありませんよ命かかってるのをご理解ください」副艦長


「あ、ごめんなさい」手を差し出すMS


クレーンで護衛船に回収される探査船


「一体どうしたらこうなるのですか?」呆れる艦長


「はあ、かくかくしかじかです」ゴブヨ


「な、なんと・・・恐ろしい・・実は火星移民局で今現在パニック中です」


「ええええ?」


「建物は耐震建築なので問題ありませんが移民官らはほとんどが地震初体験

この世の終わりだとか叫んで右往左往です」艦長


「大王から通信来ました」伝令


「ご、ごめんなさい」ゴブヨ

「かくかくしかじかですべて私の責任です」平謝りのゴブヨ


「貴女の魔法について説明しなかった私の責任もあります」大王

「とにかく物的被害がでなかったのは幸い、精神被害はこれからケアして

なんとか治療していきましょう」大王


「まさか私を凌駕する魔法量だったとは・・・」呆れる大王

「私はどうすれば・・・」ゴブヨ


「今後は魔法使用に関しては全て王立魔法院でテストしてから発動するように

思いつきで発動したら全人類が破滅してしまうかもしれません」大王


「それからMS二人!貴女達がせかしたからと聞きました。今後謹みなさい」


「ははっ・・・」普段大王の言う事なんて聞かないMSが平謝り


「さて探査船は回収しましたがホストが完全にショートしてしまい回復不可能

入れ替えるので一週間程修理期間必要です」修理担当員


「焼けたホストからデータ抜けませんか?」セイラ

「断片的なら可能でしょうけどどんな負荷掛けたらこうなるのか・・」

「はははは・・・」笑うしかないMS


「火星壊しのゴブヨ様」ゴブヨに変な愛称が付いてしまった


略してMCマーズクラッシャ・・・つか人はMC様と呼ぶのが通称に・・


「幸いにして救出できたデーターから遺跡の地下部分がかなり判明しました」


「それは朗報、で資料室は見つかりそうですか?」セイラ

「残念ですが部屋の大きさ等は分かりますが内容物に関しては分かりません」B

ま、当然と言えば当然、「これが資料です」なんて分かる筈がない


「ぐ・・それにしても広大すぎますね想定外でした」ミライ


「数千人が居住していたのですからある程度は予想してましたがこれほど

広大だとは・・・」ゴブヨ


「住居だけではなくインフラ全てが揃っていたのでしょう」ミライ


「これ全部探査してたら数年でも不可能です。ある程度アタリつけないと」

「資料の重要性からいうと警備体制は万全だったはす。広間とは考えづらい

ですね」


「その意見は妥当でしょう・・大広間は除外します」B


「あと構造的に頑丈な造りな部分を抽出出来ますか?」ミライ

「はい構造物壁面の厚さはある程度分かります」A


「出ました278カ所が候補です」B


「風化の影響を避ける為なるべく最深部に作った筈です」

「地下10階構造でしたので7階から下部分に絞ります」

「でました、48カ所です」A


「広大な坑道部分の可能性はありませんか?」ゴブヨ


「勿論可能性はありますがまず候補地を探査されてはいかがでしょう?」B

「ですね48カ所ならば2週間もあれば可能でしょう」


「了解しました自動発掘機を候補地にセットし起動させます」

「探査船が修理完了するまで自動発掘機だけが頼りです」セイラ


「地下3階から6階部分は今回放置ですね」セイラ

「大王からの命令で余計な探査は出来ませんから」ミライ


「とても残念ですが地中100Km以上はデーター収集中にホストが

焼けてしまい回収不可能です」A


「火星の全てがわかるチャンスでしたが仕方がありません今後の課題です」


いきなり挫折しつつもその後は順調に発掘操作が進み出した

「№1~20区画発掘完了画像出します」A


「うーん特に資料とかはありませんね・・・倉庫だったのかしら?」セイラ

「以外と保存状態は良い遺跡が多いですね。」ミライ

「湿度が極めて低く比較的低温(平均-30度ぐらいの室内)状態でしたので

倉庫らしき部屋の荷物等は判別可能な品物が多いですね」ゴブヨ


「ほとんどの品物がフリーズドライ状態ですが非常にもろく直接触ると

ボロボロ壊れてしまう可能性があります。とりあえず関係無い部屋の遺物は

専門家が調査するまで映像を録画するだけにして手をださない方が無難でしょう」


「さすが大王この遺跡をSBで囲ったりしたら一気に劣化して取り返しが

つかない事になるところでしたね」ミライ


「火星のほとんどを手つかず状態で保存した措置は賢明でした」


「ビービービー」突然警報が鳴り響く


「重大報告、重大報告」それは自動発掘装置からの警報だった

「ついに資料館発見か?」全員に緊張が走る


「映像来ます」


「ぐ、こ、これは何?」驚くゴブヨ


「これは大変、至急大王に連絡を」セイラ

「カ・・カプセルに見えますが・・」ミライ


「ま、まさかこんな所に冷凍カプセルが保管されていたとは・・」ゴブヨ

「火星移民は全員ここに眠っている?」セイラ

「カプセルの数は約3千と思われます」B

「宇宙空間に脱出せずにここにとどまったのですね」

「確かに火星はガンマ線バーストの影響受けてませんからね」セイラ


「これはもはや我々の手に負えません専門家チームに任せるべきかと」セイラ

「そうですねカプセルの件は大王に委ね私達は引き続き資料を探しましょう」


大王から連絡が繋がった


「報告は受けました、即時捜査班を派遣しますのでカプセルはそのままの

状態で保存しておいてください」大王


「御意、もとよりそのつもりです」セイラ


数日後なんとMSを苦手として発掘調査にこなかったシンジが隊長扱いで

乗り込んで来た


「あらシンジ様どうされたんですか?」ゴブヨ


「どうしたもこうしたもないだろう冬眠カプセルがあったのならそれは

私の仕事だよ。誰かが好きとか嫌いとか言ってる場合ではない」シンジ


「好き嫌いを言ってたのはシンジ様ですけどね」ゴブヨ

「おほん、と、ともかくまずは画像データを調査して回収方法を探る」


「お任せ致します私達は資料の捜索を続行しますので」ゴブヨ


「地下9階部分№43候補からの画像来ました極めて重要と思われます」

「自動発掘装置がそう言ってます」A


「うむ、皆で検討しましょう」セイラ

「おおおっこれは・・・確かにマイクロメモリーチップの山」

「しかし触ると崩れるかも知れません・・これは新しい劣化防止対策が

必要かと」ゴブヨ


「私が開発した新型3Dマッピングシステムを使って見ましょう」セイラ

「マッピングしても中身のデーターは解析出来ませんけど?」ゴブヨ

「ふふ、私の開発した装置は外観だけでなく内部構造もソックリマッピング

出来るのです」セイラ


「しかし、内部構造が分かってもデーター抽出なんて不可能かと?」ゴブヨ


「ふっふ~ん、出来ます」セイラ

「マイクロチップと言えどもナノ粒子規模で拡大すれば全て1と0の信号が

読み取れるのです。今回はナノ粒子単位での3Dマッピングが出来るので

ほぼ完璧にデーター読み出せるはずですし強力な自動補完システムで

予想学習機能にてほぼ99.9999%は復元できるはずです」セイラ


「それはすごすぎです」驚きのゴブヨ


「ですが・・探査船のホストでは数分でショートしてしまうデーター量です

護衛艦のホストでもまあ、無理でしょうね」


「ではどうするのでしょう?」


「先日ゴブヨ様に宿題出したの覚えてますか?」セイラ


「はい、廃コロニーへのアクセス路確保でしたね」ゴブヨ

「です、廃コロニーの創造の雲とやらを利用させてもらいます」セイラ


「遺跡を触ることなく全てのデーターを復活できるなんて・・」

ぶったまげるゴブヨ


「データーは抜けますが整理して区別して検索可能にするには

膨大な処理が必要です。つまりこれからの方が遙かに大変です」ミライ


「おたくの創造のなんたらでは20%も解析出来ないとウチのシュミレーターが

報告してきました。全然ダメですねゴブヨ様」セイラ


「わたしのせいではありません予算を回してくれない大王の責任です」

「呆れましたね、前回20兆円近くをパーにしておいてまだ大王におねだり

ですか?」セイラ


「毒を食らわば皿までですよ。乗りかかった船ですここはケチる場合では

ありあません」ゴブヨ


「予算の話はおいといて、確かにコロニー内で粒子コンピュータを育てるのは

画期的かつ効率的です。その案いただきますね」ミライ


「と言うと?」ゴブヨ


「MS専用の創造の雲を作ります」セイラ


「多分できませんよ」シンジ

「シンジ様はカプセル調査でしょ?しゃしゃりでないでください」セイラ


「いや、ゴブヨ君を通して思念通信で全て聞いたが出来ない物は出来ない」


「なんででしょう?」セイラ

「実は私も他の場所で試してみたが廃コロニー以外では雲にならない」

「なにか訳でもあるのでしょうか?」セイラ


「それは不明です、今の科学では解明できません」シンジ


「私達も科学者、自分の目でみてみないと納得出来ません」ミライ


「別にとめはしない、忠告をしただけ。何しようと勝手ですからね」シンジ


「とにかくその件は保留です。しかし創造の雲増産だけは大王に申請します」

セイラ


「お願いします」ゴブヨ

「とにかく全ての目処が立ったので一旦帰りましょう」ミライ


「な、なに私を置いて行くのですか?」あわてるシンジ


「置いて行くもなにも私達とは別任務でしょ?」セイラ

「それはそうですが枯れ木も山の賑わいといいますし・・・」シンジ


「マジむかつく・・・」一応MSも乙女なのだ

「大丈夫です私は残りますから」ゴブヨ


「ゴブヨ様、いままでの流れ承知してますか?そんな暇どこにあるのです?

怒るミライ


「そ、そうでしたね、私も早くもどって廃コロニーの創造の雲増やさなければ」

とりつくろうゴブヨ


「ここにいる全員忙しいのです他人に構ってる暇なんてありません」ミライ

「わかったわかった、とにかく私はここでカプセルの研究をしています」


「シンジ様分かってると思いますが労働時間は8時間ですよ」ゴブヨ

「あれは廃コロニーの研究室での限定魔法、ここでは通用しないよ」シンジ

「あら、残念ですがあの魔法は部屋に掛けたのでは無くシンジ様に掛けたのです

ですからどこに行っても適用されますよ」ゴブヨ


「え?そうなの・・・困りましたねそれは」シンジ


「あと土日には私もですが強制的にテイロンに転送されるのも同じですから」

「く、火星にくれば逃れられると思ってきたのに・・同じかぁ」シンジ


「とにかく皆さん別々にお仕事ですけど頑張りましょう」ミライ

ゴブヨの潜在能力「∞」

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