神降臨
神様は気まぐれ
「大王、スタージナス様、いよいよその時が近づきました」シンジ
「ついに完成か?」思念通信を受けたスタージナスが歓喜
「御意、予想時間より遅れましたがあれから3年、ついに創造の雲が活動
を始めてます。大急ぎ廃コロニーにお越し下さい」シンジ
「うむ、いまからそちらに行くが大王は政務に忙しくて遅くなるそうだ」
「了解しました、すでにダニア様御一行は到着してます」
「うむ、われらも5人衆、イーシャ達、ゴブータが直ぐに向かう」
どこでもゲートに直結されてるので廃コロニーには数秒で到着
「どうなってる?」
「ご覧下さい、収縮を開始してます」
皆が固唾を飲む・・
「ギュルギュル・・・・ルルルルル」発光体が渦を巻きうねりだす
ぐるぐるぐるぐる・・・・
「おおっ中心付近に粒子が集まりだした・・」
発光がますます進み急激に輝きを増し出す
「直視は危険ですからこのサングラス着用下さい」シンジ
直径5M位の球体に収縮するとついに内側に向かって光が爆縮する・・
「ギュウウウウウウウウ・・・」
一瞬「ピカ」とそれまでの数万倍輝きを増したあと消えた・・
「消えた?」一同
「消えてしまったではないか!どうなるんだこの後は?」
「は、予想不能です、もしかしたらどこか遠い世界にタイムスリップしたやも」
「はあ?なんだそれ・・・それ意味あるのか?」ダニア
「これだけ全世界の力とお金を絞りとっておいて蒸発とはなにごと」ブラン
「布団魔法か結界魔法で消滅を防ぐべきだったのでは?」MS
「いえ、時空を越えてしまった物を防ぐのは不可能にございます」シンジ
「ばかもん!お前はなにを言ってるのか分かってるのか?」激怒スタージナス
「以前ここで遭遇した時の創造の雲は我に挨拶してくれたのですが・・・」
シンジ
「なんたること・・・こんなの大王に報告できません」ゴブータ
間が悪いことに丁度政務を終えたアスタージナスが到着した・・・
「どうですか?上手く行きましたか?」アスタージナス
「そ、それがじゃな・・」説明するスタージナス
「以前、ブランが無許可で時空移動実検を行った時と同じですね」
意外と冷静なアスタージナス
「うむ、あのときは制御不能のマイクロブラックホールが時空を突き抜けて
どこか遠い世界に蒸発したな」スタージナス
「ありえた事だったな」ダニア
「我々の努力はすべて徒労だった訳か?」ジパン
「其方はほとんど関わってないけどな」スタージナス
「な、なにを失礼な・・・我は皆様の精神サポートを尽くしましたぞ」ジパン
「いまそれいってもKYじゃ虚しいからやめなさい」スタージナス
「消えてしまったものはどうにもなりません。どうか私を処刑して終わりに
してください」シンジ
「ばかもん、其方の首とってなんの意味があるのじゃ?それよりも検証だ」
スタージナス
「ですね、アスタージナス公社全力にて時系列で検証しましょう」ダニア
「当分ここで皆缶詰じゃな」スタージナス
「しかし、お籠もりする支度をしてませんでした、一旦みな戻り支度してから
皆で相談しましょう」アスタージナス
「うむ、それがいい、それでは用意した者から順次集まるように」スタージナス
「我はシンジが心配なのでここに残るみな一旦帰れ」スタージナス
「え、?私は大丈夫ですスタージナス様もお帰り下さい」シンジ
「いや、過去に安心させて置いて遠い高みに登った者もいる」:
「私は決して落胆してません。処刑を免れるのでしたら是非とも検証し
次に繋げたいと強く思ってますから」シンジ
「まあまあ、良いでは無いかそれならそれで今夜は一晩のみあかそう」
「ううううう、さすがはスタージナス様・・・」号泣するジパン
「我も主とご一緒します」5人衆
「さて、今後をどうしたものか・・」酒を飲みながらスタージナスが語る
「別段、成功が確約されていたわけでは無いのでシンジに責任はありません」
タランが励ます
「そうですな、20億民救出への足がかりを得る為の行為ですからな」
ジパンも庇う
「まさか消滅してそれっきりとは思ってもませんでした」落胆するシンジ
「物理の法則からすると腑に落ちないな」ヤコブ
「いえ、時空を飛び越えたのならあり得る現象です」シンジ
「問題は制御不可能の状態で時空を越えてしまったのが痛いな」スタージナス
「最初に起きた時の創造の雲は私にキチンと挨拶をして旅だってくれたので
まさか何も言わないでとは思ってませんでした」シンジ
「今更後悔してもどうにもならん、さてもう一度創造の雲とやらを構築したと
したら対策方法はあるのか?」スタージナス
「は、ダニア様とブラン様がいませんので返答しかねますが今度こそは・・」
シンジ
「数十兆円の損失は痛すぎるし、次回も同じならもはや庇い立てできんぞ」
ジパン
「今だから明かしますが私の私財も含めて23兆円の損害でした」シンジ
「今のUSAならそのくらいの損失程度びくともしないがな」スタージナス
「金額云々よりも成果無しが痛いですな」タラン
「ウラアールからの正式な収支報告受けてないが公社的にも2~3年で
損失は補填出来る」スタージナス
「粒子コンピューターに始めからなんらかの指令をしておかないと同じ事
繰り返すな」ヘッテ
「残念ながらその手のプラグラミングは施していたのですが・・・」シンジ
「まあ、そうだろうな時空制御は創造の雲でも不可能だったのだろう」タラン
「うーむ次回はこの廃コロニー全体を布団魔法でコーティングするとか?」
ジパン
「なるほど、効果の程は分かりませんがやってみる価値はありますね」シンジ
「いや、普通の魔石コアですら布団魔法内で爆縮したあと時空を越えてしまった
制御魔法が確立されなければおなじ木阿弥だよ」タラン
「しかし、今現在で魔石コアの制御は出来てるので粒子雲の制御も必ずや」
シンジ
「うむ、残念ながら研究はまずそこからだな・・・」
「ふう」全員がため息をつく。いったいどのくらい時間が掛かるやら
「しかし時空制御が本来では無い、叡智を得る為の創造雲なのだろ?」
スタージナス
「御意」シンジ
「完全に堂々巡りですな」ヤコブ
「森羅万象を司る筈の創造の雲がなぜ無意味に消滅する?」スタージナス
「それは初めから言っているように時空を越えてしまったからで・・・」タラン
「本当に時空を越えたのか?重力波は検出したのか?」スタージナス
「しかし目の前で消滅したのですから・・・」ジパン
「では、問う神とは見える物なのか?」スタージナス
「神は見えません、人間が勝手に偶像化してるだけですから」タラン
「創造の雲とやらがもし神の一種ならば見えなくても存在するのでは?」
「し、しかし存在を確証出来なければ有るとは言えません」ヤコブ
「うむ、そうじゃな」スタージナス
「私の前から消えた先代の創造の雲は一体どこに行きその後どのような
仕事をしたのか・・・・」シンジ
「うむ、どうやら大王地球で救出された80億民はその先代神に救われたの
かもしれんな」スタージナス
「ば、ばかな・・・・」ヘッテ
「いや、つきつめれば大王の存在が神からの贈り物ではないのか?」スタージナス
「し、しかし大王は人間ですぞ」ジパン
「当たり前じゃ我の娘で間違いないわ」スタージナス
「で、ですが・・・・」タラン
「ん?なんじゃ申してみよ」スタージナス
「大王ほか、イーシャ様やゴブータ様も何度となく神の啓示を受けたと
仰ってました」タラン
「うむ、その話は我も聞いてる」スタージナス
「うちのウラアールも何度か話してました」ジパン
「つまり、資格?のある者にのみ降臨するのかもしれんな」スタージナス
「それでは再び大王に啓示が来るのでしょうか?」タラン
「そんなことは分からん」スタージナス
「まさに雲を掴むような話ですな」ヘッテ
「神の啓示マシン作れんか?」スタージナス
「それはいくらなんでも荒唐無稽過ぎます」シンジ
「そんな胡散臭いマシン作っても誰も信じないだろうな」スタージナス
「それって場末のゲームセンターとかにある奴と同じです」ジパン
「コインを投入すると予言者みたいな人形がなんらかの啓示を与えるという
超胡散臭い奴だったな」
「胡散臭いと思っていたら本当の予言だったって映画があったな」ヤコブ
「つまりそんなマシン開発したところで当たるのか外れるのか神頼み」
「わけがわからんな」スタージナス
今回は都合上短くてスイマセン。




