活躍開始
スタージナス軍団がいよいよ暗躍します
スタージナス軍団:本編を参照ください
と言ってもそれでは説明不足なので簡単に
スタージナス:アスタージナス大王の実父、東インド会社の総帥
タラン:大王の夫、軍団の諜報担当、余りにもの有能さで軍師格
ジパン:元ジパン国王子、現在はウラアールの夫、狂言回しみたいな役割
ヤコブとヘッテ:スタージナスの護衛、有能な腹心諜報活動もする
グフタスとヤバイヨ:軍団の商売、資金担当。ヤバイ商売を影で操る
「スタージナス様、スタージナス様・・・」
「む、この声は?思念通信か?」スタージナスが驚く
「はい、いま思念通信でお呼びかけ致しました」アル
「さて、今まで聴いたこともない声だがだれじゃ?」
「さすが誰の意見でも聞いてくれるとの誉れ高いスタージナス様」
「なにがいいたい?我は誰の話でも一応は聞くが全てを賛同する
訳ではない怪しい奴ならどこまでも追いかけて必ず成敗いたすぞ」
「おそれいります」
「話を聞く前に名乗るのが常識であろう?」
「失礼いたしました。私の名は、シンジ・フィリップ・ノベルト・アルフレッド
でございます」
「ながい!」
「失礼しましたそれではアルで結構でございます」
「してアルとやら我になに用ぞ、くだらない話なら許さんぞ覚悟せい」
「はは、始めに確かめたき義ございます。」
「なんじゃ?」
「スタージナス様は未だに救出かなわぬ20億民を救うお気持ちはありますか?」
「当然である」
「それが可能とすれば協力いただけますか?」
「協力するかしないかは話をきいてからだ荒唐無稽なよた話なら当然断る」
「わかりました、それではこれからお話しする事は嘘偽り無い真実のみです」
「その判断は話を聞いてからじゃはよ話せ」
「まず初めに私の本名は20億民の生還第一号のシンジです」
「アルと申したではないか」
「訳がありいろいろと名を変えました。全ては必要あってのこと」
「どうやら話が長くなりそうだな。思念通信ではなく直に会ったほうが
よくはないか?」スタージナス
「しかし国家機密レベルの話もあります。護衛兵付きは困るのです」アル
「我とて其方を信用してる訳ではない、それでは我のゴーストを其方の
指定する場所に赴かせよう、どうじゃそれで?」
「しかし、それではスタージナスさまの魔力負担が大きくはないですか?」
「我の魔力量を侮るでないゴーストなど一月派遣してもビクともせん」
「わかりましたスタージナス様を信用いたします。それでは是非新地球の
廃コロニーにお越し頂きたく」アル
「はあ?廃コロニーは宇宙デブリが危険で立ち入り禁止地区じゃが?」
「はい、月面基地までお越し頂ければ私がお迎えに参ります」アル
「良し分かったそれで日時は?」スタージナス
「手のものを使って私の調査も必要でしょう?一週間後ではいかがですか」
「ふん、分かった様な口をききおって、こざかしい。しかし了解した」
スタージナス
5日後
「スタージナス様」タラン
「シンジなる者と廃コロニーについてなにか分かったのか?」
「御意、調査が完了しました」タラン
「やつは私宛に自分自身の詳細について資料を送ってきました。念の為
私自身で裏を取りましたが書き記されてる事は全て真実でした」タラン
「ご苦労をかけるな極秘事項につき我と其方2人だけの秘密にしたいと
無理を言って」スタージナス
「なにを仰いますか、いつもの事です」タラン
資料に目を通すスタージナスが感嘆する
「うむ、・・・・なるほど奴が言ってることにウソはないようだな」
「はい、大王がなぜかこの者については消極的対応なのも事実でした」
「うむ、王立魔法院への入学も認めなかったとか・・・
普段公平平等を説く大王らしくもないな。奴は仕方なく
召喚人間を作り代理で入学させノウハウを学んだそうだ」スタージナス
「しかし、召喚人間ならば必ず把握出来る筈ですが替え玉のフィリップは
上流貴族として登録されていて今でもS級研究院として魔法院に勤務してます」
タラン
「やつの話だと魔法以外の手法で作り出したので察知出来ないと申して
おった」スタージナス
「それが仮に本当なら重大な反逆罪に該当します」タラン
「うむ、大罪人と承知の上で全てを白状したのだろう」スタージナス
「フィリップどころかアナハイムの部長にまで上り詰めてるニセシンジの
存在も本人自身から明らかにしています」タラン
「数々の罪についての追及はいつでも出来るがまずは話を聞いてやろう。
全ては覚悟の上だろう」
「一体命をかけてまでなにを相談したいのか・・・」タラン
「隠密行動では限界を感じたのだろう、ブランとダニアと同じ自分の理想の為
なりふり構わぬ奴に違いない」スタージナス
「しかし、顔も見たことが無い奴を信用するのでしょうか?」タラン
「普通こちらが尋問すらしてないのに自分の罪を包み隠さず明かせるか?」
「たしかに」タラン
「しかもこちらの調査で分かったのだが初めから大王が協力的ならば
奴は犯罪など犯すつもりはなかったと言う、話を聞かなければ分からないが
やつなりの言い分もあるのだろう」
「御意」
「最近では大王どころかほとんどの人間が20億民のことは忘れかけてる
いいのか?それで」スタージナス
「つまり最後の頼みに来たわけですね彼は・・・」タラン
「きっといままでだれの援助もなしに孤軍奮闘してきたのだろう
やつと侮っていたが我も改める、敬意を持って対処する」
「さすが慈悲深いスタージナス様、われの主です」タラン
「そなたの奥さんの対処のせいでもありそうじゃ」スタージナス
「確かにこのごろの大王はなにか・・・力が抜けたような」タラン
「私もご一緒したいのですが?」タラン
「彼は我1人を指定したが同士であるタランなら拒絶はしまい」スタージナス
「はい、護衛兵は邪魔と申しただけで全てを知る側近は駄目とは言ってません」
「彼は今まで数十人を勝手に縮小化して召喚人間に入れ替えたと申してる
其方も用心せい、我と同じゴーストで来なさい」スタージナス
「ですが私はそのままで大丈夫です我も隠密、彼の目をみれば全てが
わかります。」タラン
「そうか、分かった」
約束の日月基地空港に降り立つ2人
「この人混みのなかでどうやって会合出来るのだ?」スタージナス
「きっとアルは我々の他に側近や護衛兵などがいないのか今観察してる
のでしょう。時間指定は14時~15時の間ですからそこの喫茶店で
お茶しながら待ちましょう。」タラン
「誰もいないのであろうな?我は約束は守る男だぞ。勝手な真似はしてないな?」
「御意、私ひとりでスタージナス様をお守りする覚悟です大丈夫、そこら辺の
S級騎士などは蹴散らす自信はありますから」タラン
「うむ、其方の実力はよく知っている。本気で剣を交えたら稽古をしてない
我などとても叶わないだろう」スタージナス
「ふ、お戯れを・・・スタージナス様にかなう剣士などはこの世に存在しません」
2人は苦めのコーヒーを飲みながら談義する
「シンジなるものの顔は判明してるのでろう?」
「しかし、変装してることは十分予想出来ます」タラン
「む、たしかに」
「多分もうすぐスタージナス様に思念通信が来るはずです」タラン
「だろうな・・・」
「おくつろぎ頂いた後で空港を出て下さい、後の案内をいたします」
思念通信がスタージナスに届いた
「と、言う事だ聞こえたな?」スタージナス
「は、」タラン
2人はゆっくりと歩き空港の玄関を出た
「さ、案内せい、2人以外は誰もいないとわかったろ?」
「はい、大変失礼しました」
「ボワン」
スタージナスとタランは一瞬目眩を感じ気がついたら宇宙船の中にいた
「や、いつの間に!」驚くスタージナス
「ナノ粒子宇宙船にご案内いたしました」シンジ
「転移魔法で我らを移動させたのか?」スタージナス
「いえ、生体縮小術にて粒子になって頂きました」
「ば、ばかなそんな技術は人類にはない、おのれ痴れ者スタージナス様を
謀る気か、容赦しないぞ」剣に手をかけすごむタラン
「ですからスタージナス様のゴーストだけ来て頂きたかったのですが」
シンジ
「まて、タランそうすごむなシンジとやらの言う通りじゃ」スタージナス
「し、しかし・・・なぜ空港をでた我らが宇宙船の中なのか・・」タラン
「タラン、いまシンジとやらが説明したではなうか」
「し、しかし国家機密については我に知らない事はないはず、その我が
知らない技術などは人類以外のエイリアンでしか説明出来ませぬ」タラン
「大王に封印されてしまった技術なのです」シンジ
「な、なに~貴様大王をなんと心得る、大罪人に話す事などはない
今すぐそっ首はねるからそこに直れ!」激怒するタラン
「だから待てと申す、罪を判断するは我の役目、少し冷静になりなさい」
「は、」フウフウ鼻息が荒いタラン激高する姿はじめて見たスタージナス
「生体縮小術とやらが存在するのは存じておるが1/10程度が限界と
聞いたぞ?粒子単位とははじめて聞いたが」スタージナス
「はい、全ては科学の力です最新の演算処理能力なら1/兆の縮小が可能です」
「ば、ばかな・・・・あ!思い出したぞ、確かダニアから聞いたが
1/5000縮小術を開発したのはシンジなる新入社員だと・・・」
「は、わたしめにございます」シンジ
「ダニアが申しておったなそれ以上も理論的には可能だが流通が破綻する
から封印したと。我の会社を守るダニアの忖度と」スタージナス
「はい、封印されたので私が独自に研究を進めようやくこのレベルに到達
いたしました」シンジ
「とんでもない物を作るのはアナハイムの社風じゃな・・・」呆れるスタージナス
「まあよい、どうせ後から後から反逆行為のオンパレードなのだろ?
全てを見聞してから我が判断する、タラン分かったな?」
「は、わかりました」剣を収めるタラン
「それでは只今からコロニーにまいりましょう」メリダが宇宙船を操作する
「おかしいな、其方付きの秘書とメイドはアンドロイドだったはず
目が光っていないぞ?違法改造か?」タラン
「は、アンドロイドから人間になりまたアンドロイドに戻り今は人間です」
「面妖な・・・というか大罪人だ、アンドロイドの人間化などは前代未聞」
タラン
「すべては20億民救出の為のやむなき義でございます」シンジ
「さ、廃コロニーに到着致しました」シンジ
「おおっここが噂の廃コロニーか・・・」
「内部のデブリは全て片付け済ですから危険はありません」
「しかし、その報告はうけていない」
「申し訳ありません我らの研究所として使う為欺瞞工作してました」
「して、中心部にみえるなにかモヤモヤした物はなんじゃ?」
「創造の雲でございます」シンジ
「なんだそれは?」スタージナス
「先ほどの超縮小術にて粒子ひとつひとつがスパコンなのです」
研究所の応接室に案内されお茶をすすっていたスタージナスとタラン
2人が「ブー」とお茶を吹き出す
「今、なんと申した?」
「ですから粒子コンピューターでございます」
「しかし、とんでもない量にみえるが?」タラン
「いえとんでもございません、現在300億程しかなく全く足りてません」
「300億だと!いったいいくら資金を投入したのだ・・・」スタージナス
「およそですが2兆円程度かと」シンジ
「それだけの資金をおのれ1人で調達したのか・・・」タラン
「さすがに個人でどうのう出来る範囲は超えてるな」スタージナス
「なにしろ私は大罪人、公に資金を調達したり物を動かすと足が付き
ロンダリングしながらでしたので大変でした」
「さもありなん・・・つかおそろしい執念じゃ」
「実はこのコロニー一杯に雲を広げないと解決の糸口が掴めないのです
資金援助の必要はありません、どうかこの活動を合法化して頂きたく」
「金の目処はたってるのだな?」スタージナス
「はい、しかし私が表にでることはもはや不可能なにとぞスタージナス様の
名義で今後の活動の名誉会長になっていただきたいのです」シンジ
「つまりこの事業の名義を我にしたいのだな?」
「御意」
「我にメリットは有るのか?」
「私がいままで開発した技術を全て無償で譲渡いたします」シンジ
「聞けば其方の隠し資産は10兆円以上なのだろ?」
「しかしその資金はスタージナス様のお力がなければ運用できませぬ」
シンジ
「そうか・・・今すぐの返事は出来ないこちら側で検討してからじゃ」
「は、おおせのままに」かしずくシンジ
「そなたの処分も追って沙汰する」
「は、我の命などすでに捨てております20億民さえ救えれば本望です」
「うむ、覚悟承った」
「だがこれだけは言わせてもらう」
「は、」
「人を接待するのならせめて応接室ぐらいちゃんとせい!
なんだこの粗末な部屋は!こんな汚い部屋ではまとまる商談もまとまらん」
スタージナス
「これはしたり・・・」平伏するシンジ
「10兆円も持ってるのなら少しは自分に投資せい、バカかおのれは」
「は、大変もうしわけなく」
「頭洗え!ちゃんと風呂はいれ、背広しゃきっとせい、メイドにボロ着させるな」
なぜか涙ボロボロながしながらスタージナスが叱咤する
「とにかく帰る、一月ほどまつように」スタージナス
「は、ありがたき薫陶我は忘れません、今日は本当にありがとうございました」
「ばかもん、其方と我は事件解決まで長い付き合いじゃ、覚悟せい」
「ではこちらのゲートからお帰りください」
「馬鹿もん!ゲート設置も大違反じゃ・・・でも折角あるのだから
これで帰るとしよう」ちゃっかりスタージナス
「で、これはどこに繋がってるのだ?」
「は、月空港にある私が立ち上げたダミー会社のオフィスに繋がってます」
「ゲートを使わないで宇宙船で案内したのは技術を見せる為だったのか」タラン
「御意」シンジ
スタージナスが本格的に動き出します。




