4-7 次から次へと事件が。もう。
~~~ アストロ国:ルジェル軍事基地 ~~~~~~
ミューミューは配送係での手続きを終え
施設から外へ出ると、日差しが眩しい。
曇り空から一転、雲のない晴天にいつのまにか
変わっていた。
作業するには最適な天候である。
気持ちが高まり集合場所へと駆けつける。
ルイス「隊長!準備は整っております。
いつでも出発可能です。」
メンバーは既に全員そろっている。
先ほど一緒に作業していた顔ぶれである。
1人がミューミューに声を掛けると
一同の7名は横一列に整列し、敬礼をする。
ミュー「ちょっと待って。
私たちはもう軍人じゃないのよ。
私に敬礼は必要ないわ。」
ルイス「我々は、ミュー隊長殿を尊敬して
おります。
これはその敬意の現れであります。」
ミュー「気持ちは分かったから手は下げて。
他の部隊に見られるのが恥ずかしい。」
全員 「は!」
全員、足を肩幅に広げ、手を後ろに組み、
直立不動で立つ。
ミュー「次の作業場所は先ほどもお伝えした
通り、第2ステーション、西ブロック
5番地区になります。
現在、第23部隊が作業中でして、
我々は彼らの引継ぎとなります。
よろしいですか?」
全員 「は!」
ミュー「では予定よりも早いですが、準備が
出来てるということで出発しましょう。」
移動は、ウイング1体と大型車両1台。
1人がウイングにより残り6名は車に乗る。
ミューミューはウイングの足に捕まった。
そして一行は第2ステーション目指して雪道を
走り出す。
~~~ マス国:地下都市 ~~~~~~
助手「フィジ国から第1陣が到着したようです。」
モニターにフィジ国の正門付近の映像が映し出される。
鉾並びに5つゲートがあり、透明なボックス型と
なっていて、一人づつ入ってチェックを受ける。
中へ入ると扉が閉まり、3秒ほどのチェックで
問題なければ反対側の扉が開き通り抜けられる
仕組みだ。
チェック内容は、危険物を所持してないか。
ただそれだけである。
国籍、犯罪歴の有無に関わらず、だれでも
地下都市に入ることが許されていた。
そして、階級や肩書ははく奪され、全て
一般市民からのスタートとなる。
順番待ちする列に中に、悪の権化である
フィジ国大統領が一般市民の中に紛れ込んでいた。
サララ「大統領もいるわね。
その周りが元軍人で固まってるわ。」
助手 「大統領がこの中にいるのですか?」
サララと助手の2人は、仮設管理室にずーと
閉じこもっていた。
サララ「ここなら何でも分かるわよ。
政府関係者かつ軍人でフィルタを
掛ければ、ほら!
ここに大統領と側近たちが居て、
元軍人がこんなにもいる。」
助手 「なるほど、便利ですね。」
サララは助手の教育を兼ねて、管理室での
使い方を説明している。
助手 「軍人が1万人もいますよ。このまま
受け入れてちゃって大丈夫なんですか?」
サララ「武器を持って入れないんだもん。
大丈夫でしょ。」
助手 「そんな呑気な。
武器を所持してなくても暴動になれば
抑えられないと思いますが。」
サララ「念のため、監視は続けましょうか。」
~~~ マス国:正門 ~~~~~~
♪ピー (NG音)
チェックゲートの1つがチェックNGとなった。
どうやらナイフを隠し持っていたようだ。
警備人1「ナイフも持って入れません。
ダストボックスへ捨ててください。」
不正通過しないよう監視する10名の警備員が
ゲート周囲を取り囲んでいた。
そして、そのうち1人が声を発する。
警備人1「ナイフを捨てないと
入国することはできません。」
チェックに引っかかったのは体格の良い男性だ。
元軍人である。
男は言われるがまま、しぶしぶナイフを取り出し
ダストボックスへ入れる。
するとチェックOKとなり、入国できた。
そして、それから次々と多くの人がチェックに
引っかかった。
時には、ハサミだったり、毒物となりそうな
薬品だったりと多種多様で見つかる。
どこまでの物ならOKとなるのか調べてるとしか
思えない。
そしてNGとなった人物は全て元軍人であった。
~~~ マス国:地下都市 ~~~~~~
助手 「サラ殿。まずくないですか?
ほとんどの軍人がNGとなってます。」
サララ「アハハ。騒ぎ起こす気マンマンだわ。」
助手 「笑い事ではないです。対策を立てないと。
彼らが地下都市に来ておとなしくする
とは思えない。」
サララ「同感だわ。でも今更は無理ね。
ルールは変えられない。
受け入れるしかないわ。
素手で何ができるか楽しみね。」
助手 「ちょっと待ってください。
これ以上の争いは避けなければなりません。」
サララ「心配しすぎだって。
何も出来やしないわよ。
何かあったら私が何とかするから
安心して!」
会話中、警告表示が点滅し続けている。
2人は気になりモニタを確認する。
サララ「おぉ!引っかかる。引っかかる。」(^o^ )
入国ゲートでチェックNGになる人が多発してる
光景を目にする。
警告はその表示であった。
助手 「楽しんでますよね?
もっと真剣に取り組んでください。」( --)
サララ「私はいつだって真剣です。」(^_^ )
助手 「なら、にやけ顔で言わないでください。」
サララ「はい。」(^_^;
どちらが上司だか分からない。
~~~ 第2ステーション ~~~~~~
隊長 「おたくらは第1部隊かな?」
ミュー「はい。引継ぎに来ました。」
ミューミュー達一行が、現場にちょうど到着した
ところで、第23部隊の隊長と出会わせたのである。
隊長 「話には聞いていたが、こんなにも若い隊長だとは?
いやいや、バカにしてる訳ではありませんよ。
想像以上に若かったのでちょっと驚いただけです。」
ミュー「状況を説明してもらえますか?」
気さくな隊長という印象であったが、
仕事に話になると顔つきが変わった。
隊長 「50m下のところで横に抜ける通路があって、
現在そこで3名が救助待ちしております。
その3名を引き上げ次第、救助車両を基地に
向かわせます。
我が部隊のウイング1体と4名はここに残ります。
合同で作業しましょう。」
ミュー「人手が足りないのでその申し出は有難いです。」
隊長 「あと12名の生存が確認されてます。
横道の通路を100m進んだ先に点在している
のですが、困ったことに分厚い壁に覆われて
助けられない状況ある。」
ミュー「爆薬は危険で使えない。
人の手ではどうにもできない。
なるほど、ウイングを使って壁を破壊したい
のですね?」
隊長 「流石です。
ウイングが2体あれば、1体を下へ降ろせる。」
隊長 「危ない!」
作業中ウイングの片手が地下まで続く穴に手が伸びており、
救助者を引き上げるためのワイヤーが垂れ下がっている。
ミューミューは会話の途中で突然ジャンプして、
そのワイヤーが垂れ下がるアームの先端へ飛び
乗ったのである。
そして、ミューミューは穴を覗き込み下の様子を確認する。
第23部隊長は驚愕する。
命綱を付けづに飛び乗るとは!いかれてると感じた。
ミューミューは飛び降り、同じ場所へと戻る。
ミュー「確認しました。
ウイング降ろせそうですね。」
♪ガタガタガタ
地震だ!かなり大きい。おそらく余震である。
地面の揺れによって救助用の穴が徐々に広がる。
作業ウイングが穴へ吸い込まれるように車体が傾く。
作業ウイングをバックさせたいが振動で
逆に穴へ落ちそうだ。
揺れは大きく立ってられない。
周囲は何かに捕まっている。
そんな中、ミューミューは部隊のウイングから
フックを手に取り、作業ウイングへと平然に走る。
フックにはワイヤーがつながっていた。
ミューミューはフックを作業ウイングの背面に
引掛ける。
ミュー「マーシャ!ワイヤー下げて。」
部隊のウイングを操縦するマーシャは、
隊長の意図を理解し、ワイヤーと巻き取る。
作業ウイングの車体は徐々に傾き穴へ落ちそうだ。
だがワイヤーがピンと伸び、作業ウイングの傾きが
ピタリと止まった。
そして、危機一髪で作業ウイングを後方へと
引きずって穴から遠ざけることに成功する。
ミューミューは止まらない。
次に耐熱手袋を左手だけに装着し、
その左手で作業用ウイングから穴の底へ
垂れ下がるワイヤーを握る。
隊長 「何する気だ!」
まだ、地震の揺れは続いてる。
ミュー「ちょっと下の様子を確認してきます。」
隊長 「まだ危険だ!」
ワイヤーと手の平の摩擦で火花を散らしながら
ミューミューはワイヤーを伝って下へと
降りて行ったのである。




