2-41 事件後につていお話します②
~~~ セキュリティセンター ~~~~~~
サララ「ふぁ、暇~。」
ミュー「サララはどうしてそんなに落ち着いて
いられるのよ?」
サララ「逆に聞くけどさぁ。
さっきから何を深刻に悩んでるの?」
ミュー「私達、死刑になるかも知れないんだよ。
怖くないの?」
サララ「死刑?ハハハ。何それ!
ならないよ。なんで?」
ミュー「あんな事件起こしたんだよ。
死者も沢山でたし。
裁判になって死刑になるに決まってる。」
サララ「裁判なんてならないでしょ。
ミューミューは考えすぎだよ。」
ミュー「何でそんなに呑気でいられるの?
ここに閉じ込められてるのが理由よ。」
サララ「心配しすぎ!
テロの実行犯がウロウロしてたら
問題でしょ。
だから、ほとぼりが冷めるまで
私達をここに置いてるんじゃない。」
ミュー「ほら。いつ解放してくれると思う?
それって、ここが刑務所って
ことにならない?」
サララ「ん~ん。そうなるのか。なるほど。
まぁ。ここに居てくれてと
言われているから。
そのうち説明があるでしょ。
大丈夫だって、偉い人達が
助けてくれるから待ってましょ。」
ミュー「その強いハート、私も欲しいよ。
もう。」
施錠されてた扉が開き、見知らぬ人が入って来た。
案内人「お待たせして申し訳ありません。
ミュー様。サラ様。
モカリス総長がお呼びです。
案内しますのでお越し下さい。」
ミューミューはついに来たかと真っ青になる。
サララはミューミューの顔に近づき小声で
話し掛ける。
サララ「大丈夫だって。
いざとなったら逃げましょ。」
サララの言葉を聞いて、ミューミューはサララが
なぜ呑気でいられるのか理解した。
最悪逃げる気でいるのだと。
悪いことをした認識はある。
自分の責任で多くの人を死なせてしまった。
自分が殺したと言ってもいい。
罰は甘んじて受ける気持ちでいる。
だけど死ぬのはいやだ。
そうか、逃げればいいかと頭を過ったとき
心に余裕が生まれた。
とりあえず、様子をみようと言い聞かせる。
次に案内人はサララの親衛隊とライトに目を
向ける。
案内人「殿方の処遇については、このあと
別の者が説明に参ります。
この場でお待ち願います。」
彼らは無言でうなずき返答する。
ライトは亡命を希望していた。
説明とはおそらくそのことだろうと察してる。
ライトは、フィジ国で国家反逆罪の罪を
掛けられている。
冤罪だと主張しても、それが解かれるまでには
かなりの時間を費やすことだろう。
そして軍の面子上、完全な無罪はありえない。
結果、地方に飛ばされるのは確実だ。
であるならば、アストロ国へ亡命するのが
得策と考え、治療で運ばれたのをいいことに
亡命の申し出をしたのであった。
親衛隊も同様に亡命を希望していた。
こちらは、サララの生存を知り、
引き続き護衛をしたいという願いから
希望しのだという。
ミューミューとサララが部屋を出ると同時に、
待ち構えてたかのようにすれ違いで
別の者が部屋へと入って来る。
要件は、やはり亡命についての事であった。
このあと直ちに説明の流れとなった。
結果から言うと、亡命は許諾された。
ライトも親衛隊も元フィジ国軍人である。
本来なら審査や手続きに時間を費やす
こととなり、直ぐに許可がおりることなど
有り得ない。
王女様を助けた功績が大きかったのだろう。
だが、3カ月間は移動に制限が掛かり、
国内を自由に移動は出来ないというものだ。
更には、週に一度は軍に顔を出さなければ
ならないのだという。
そして、テロ事件に関しも、誰にも何も
口外しないことが盛り込まれていた。
彼らはそれらの条件をすべて飲み。
書類にサインをして、正式なアストロ人
となったのである。
~~~ 会議室 ~~~~~~
ミューミューとサララはというと、案内人に
連れられとある会議室へと来た。
そして、中へと入って驚く。
正面中央に大統領と副大統領が居たのだ。
副大統領の横にはモカリス総長と3人並んで
立っている。
周囲には30人ほどが姿勢を正して起立して、
しかも啓礼でミューミュー達を迎えた。
その者達の役職は分からないが、腕章が一般の
軍人と違い高い地位であることが一目で分かる。
そして、部屋の中央には、大統領と対面している
2人の兵士が立っている。
サモス隊長とテロ事件で監視塔に残った一般兵だ。
ミューミューとサララは中央にいる2人の兵達の
横へと案内され、4人一直線で並ぶようにして付いた。
そう、この4名はテロ事件で唯一残った実行犯である。
ミューミューは、この面々を見て、これから4名
の軍事裁判が始まるのだと悟った。
大統領を筆頭に啓礼は終わり、ミューミューとサララ
に目を向ける。
大統領「わざわざご足労頂き感謝致します。
ナーシャ様とアリーシャ様。
お2人、元気そうでなにより。
戦場に向かわれたと聞いた時には生きた
心地がしておりませんでしたが、
こうして無事にお戻りになられて、
神に感謝する思いであります。」
あれ?ミューミューは拍子抜けをする。
裁判が始まるのではないのかと思いきや
何だかおもてなしを受けてる感じを抱いた。
だが、まだ安心はできない。
ミーミューは気を緩まないでいた。
大統領「姫君らは自らの危険をかえりみず、テロに
助力を頂いたこと、心より感謝いたします。
もし、その力添えがなければ、今頃この国は
大変な事態になっていたことであろう。
国民を代表して感謝を述べたい。
この通りだ。」
大統領は2人に頭を下げる。
次にサモスと一般兵にも労いのことばが掛けられた。
続けてテロ事件のその後について説明がなされた。
3ヵ国で話し合いをし、テロ事件はアストロ国の
一部の軍人が暴走して起こしたもので、その実行犯は
全員死亡したということで納得して頂けたとのことだ。
ということは、ここの4人に何かしらの罪が発生しない
ということになる。
更には、テロに参加した20名全員に名誉勲章を受理
することとなった。
本来なら国を挙げて大体的にすることであろう。
だが、そんなことはできない。
理由はともかく、国内だろうと国が今回のテロ事件を
容認してはならないからだ。
だから、この部屋には軍の幹部と大統領しかおらず
秘密裏に行おうとしてるようだ。
大統領「そして、ナーシャ姫、アリーシャ姫。
他国が姫君らに勲章を与えるなど
大変おこがましい話しではありますが、
我が国というよりも全世界を代表して
姫君らに英雄の証である大勲位を
授与したいと考えております。」
ミューミューは動揺する。
裁きを受ける立場であるのに勲章をもらっていいもの
だろうかと。
ミュー「それは受け取れません。
テロ事件で100名を超える死傷者が出ました。
更には全世界の人々に恐怖をも与えたのです。
国際法に乗っ取るならば裁きを受ける立場
の人間です。
そんな私が勲章など受け取れません。」




